シアトルで展開するラーメンチェーン『空海』に関する記事で目にした「slurp」の意味とは?

ジェガーさんと私はラーメンが大好きです。もともと私がラーメン好きで、一時帰国の時にジェガーさんをラーメン屋さんへ連れていったらジェガーさんもはまり、今では2人の好物になっています。

でも、少し前まではラーメンと言えば、「日本に帰国した時に食べるもの」でした。それが数年前からシアトルのラーメンシーンにも変化の兆しが表れ、本格ラーメン屋さんが少しずつオープン。中でも勢いがあるのが、シアトル市内と周辺に3店舗を構える『空海』です。

Bringing truly authentic Japanese #ramen to America is no easy task. From high quality varieties of bonito to specialty…

Posted by Kukai Ramen & Izakaya on Thursday, July 2, 2015

シアトル市内に店舗がオープンした後、さっそくジェガーさんを連れて行ったらジェガーさんが感動し、なんと『空海』に取材して記事まで書きはりました。

さっそく読んでみると、”slurp” という単語が2回出てきました。

We were surrounded by hunched, lunch-rushed patrons whose slurping mouths were connected to the ramen bowls in front of them.

via What it Takes to Bring Authentic Japanese Ramen to America | MUNCHIES

Incidentally when I left Kukai, I went around the back of the building to catch my bus to discover Miyata happily slurping down a bowl of the ramen he had made.

via What it Takes to Bring Authentic Japanese Ramen to America | MUNCHIES

ポイント

“slurp” は「すする」という意味です。

slurp | Macmillan Dictionary

slurp: to make loud sucking noises as you drink something

(大きく吸い上げる音を出しながら何かを飲むことです!)

つまり一文目は「私たちは、前かがみになってランチで急ぐ常連客たちの、すすり口とラーメンの器がつながっている姿に囲まれていた」、そして二文目は「偶然にも空海を出た時、バスに乗ろうと建物の裏手に回ると、そこで宮田さんが自分の作ったラーメンを嬉しそうにすすっている姿を目撃した」と書かれていたのでした!

補足

記事にはいきなり私のことが出てきます。

My wife is Japanese and a lover of ramen. For several years, I didn’t understand why she refused to return to the Japanese ramen shops that we tried in Seattle—Hey, I’d think—that last one wasn’t so bad!

(妻は日本人で、大のラーメン好き。何年も、私はシアトルで訪れたラーメン屋に彼女がまた行こうとしないのを不思議に思っていた。だがちょっと待て、最後に行ったところは悪くない!)

via What it Takes to Bring Authentic Japanese Ramen to America | MUNCHIES

ジェガーさんは日本で初めて本格ラーメンを食べた時、私の行動の意味がわかったそうです。だから私が『空海』オープンを知ってわくわくしていたのを見た時は、ジェガーさんの期待も高まったとのこと。

『空海』をシアトルで展開しているのは、3人のビジネス・パートナーたちです。

Jessmin Lau and her two business partners, Brandon Ting and Nuri Aydinel, have now become the exclusive Kukai franchise rights-holders in America, seeking to bring the chain’s quintessential Japanese ramen to the New World.

(ジェスミン・ルー、ブランドン・ティン・そしてヌリ・エイディネルの3人が、空海のアメリカでのフランチャイズ権を独占的に所有し、日本らしいラーメンを新しい世界に持ち込むことを目指している。)

via What it Takes to Bring Authentic Japanese Ramen to America | MUNCHIES

ちなみにジェスミン・ルーさん、めっちゃかわいいです。

kukai 1

このジェスミンさんのラーメン愛が半端なく、四国にある大和製作所のラーメン学校で修業を積み、日本でラーメンを食べまくってラーメン経験値を上げたそう。

“I travelled specifically there just to eat ramen. Each time it was like two weeks to a month and all I would do is eat ramen all the time. It was pretty crazy. We talked to small business owners about their recipes too—as long as we liked the ramen, we would talk to the owners about it. Eventually, we found Kukai, which was the perfect ramen for us to bring to America.”

(「ラーメンを食べるためだけに日本に行っていました。毎回2週間から1ヶ月の滞在で、ただひたすらラーメンを食べていましたね。かなり変でした。ラーメンが気に入ると、オーナーにレシピのことを聞いたりしていました。最終的に空海を見つけて、アメリカに持ち込むのに最適だと思いました。」)

via What it Takes to Bring Authentic Japanese Ramen to America | MUNCHIES

でも、日本の本格ラーメンをアメリカに持ち込むにはさまざまな障害がありました。なんと空海のラーメンレシピに使われる材料の多くが米食品医薬品局(FDA)で認可されていないものだったのです。アメリカで手に入る材料だけでラーメンを作ってみたりもしたそうですが、それではやはり日本のラーメンの味にはなりません。

“…You can get kelp in America, but the difference in quality is very big. And even little things like bonito—there’s a hundred varieties in Japan alone—needed in order to produce the really deep and concentrated flavor that we were seeking, were not in America at that time. The resulting thing that we could make in America fell so far short that we decided to directly import from Japan. We had to talk to the manufacturers there and get them to get a license through the FDA.”

(「(前略)アメリカでも昆布は手に入りますが、質が全然違います。深みがあって凝縮された香りを生み出すのに必要なかつおも、日本だけで何百種類もあるのに、アメリカには当時ありませんでした。アメリカにあるもので作っても到底不十分だったので、私たちは日本から直接輸入することに決めました。そのためには日本の業者に話し、FDA のライセンスを取ってもらわなければなりませんでした。」)

via What it Takes to Bring Authentic Japanese Ramen to America | MUNCHIES

その過程で相当時間がかかったそうで、ジェスミンさんは会計士の仕事を辞めてラーメンに全勢力をかけることに。他の2人もそれぞれ仕事を辞めて全員ラーメン一本となりました。

その一方で、ジェスミンが日本の空海で働いていた時、ラーメン職人との出会いもありました。なんと17歳の時からラーメン作りに関わっているという超ベテランの宮田さんが、シアトルの店舗を手伝ってくれることになったのです。

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彼のおかげでシアトルの空海でも日本で食べるラーメンと同じクオリティのラーメンが食べられているのかと思うと、感謝の気持ちでいっぱいです。

ちなみに、私が空海に行った時、時々ラーメン職人が小さい望遠鏡のようなものを覗いている姿を目撃して、何をしているんだろうと不思議に思っていました。

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ジェガーさんの記事を読んで知ったのですが、あれはラーメンのスープの濃さを調べる濃度計だったんですね!

記事を読んだら、どうして今まで日本の本格ラーメンがアメリカで食べられるチャンスが少なかったのか、少しわかった気がします。3人のパイオニアのおかげで、シアトルでも美味しいラーメンが食べられるようになって、本当に良かったです。

ああ、またラーメンが食べに行きたくなってきました。

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