ナタリー・ポートマンのハーバード大学でのスピーチで耳にした「insecure」の意味とは?

アメリカはぼちぼち卒業シーズン。ご存知かもしれませんが、アメリカの大学ではよく卒業生が新卒業生に向けてスピーチを行います。

今年ハーバード大学でスピーチを行ったのは、同大学の卒業生である女優ナタリー・ポートマンさん。スピーチの一部始終が YouTube に上がっていたのでさっそく観てみたところ、”insecure” という言葉が何度も出てきていました。

I have to admit that today, even 12 years after graduation, I’m still insecure about my own worthiness.(1:00)

And so the very inexperience that in college made me feel insecure and made me want to play by others’ rules, now was making me actually take risks I didn’t even realize were risks.(14:12)

ポイント

“insecure” は状態に使われると「不安定な」、システムに使われると「安全でない」、そして人に使われると「自信がない」という意味になります。

insecure | Macmillan Dictionary

  1. not confident about yourself
  2. capable of being lost or taken from you at any time
  3. able to be entered by force, or not well protected or firmly locked

(2. の例文は “With the downturn in the market their jobs have become very insecure.〔市場の冷え込みにより職が非常に不安定になってきた。〕”、3. の例文は “In 90% of burglaries, access is through insecure doors and windows.〔住居侵入窃盗の9割は安全でないドアや窓から入ってくる。〕” となっていました!)

つまり前半は「卒業から12年経った今でも、自分が価値のある人間かどうかについては、いまだに自信がないと認めざるを得ません」、そして後半は「経験不足であることが大学では自分を不安にさせ、他人のやり方に従いたいと思わせましたが、今はまさに経験不足であることによってリスクをリスクとも認識せずに取るようになりました」と語っていたのでした。

補足

私にとってナタリー・ポートマンさんは、「才色兼備」を絵に描いた人。望みを何もかも手にいれた順風漫歩な人生に見えて仕方がなかったので、彼女のスピーチに “insecure” という言葉が何度も出てきたのはちょっと意外でした。

でも、彼女のスピーチを聴くと、彼女には彼女ならではの悩みがあったことが伺えます。たとえば以下のセリフ。

I felt like there had been some mistake, that I wasn’t smart enough to be in this company, and that every time I opened my mouth I would have to prove that I wasn’t just a dumb actress.(1:23)

(まるで何か間違いがあったような、つまりこの中にいられるほど自分が賢くないような気がして、私は発言する度に自分がバカな女優でないことを証明せずにはいられませんでした。)

折しも彼女がハーバード大学に入学したのは1999年。『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス(Star Wars Episode I: The Phantom Menace)』が公開した年でした。

When I got to Harvard just after the release of Star Wars: Episode 1, I feared people would assume I had gotten in just for being famous, and not worthy of the intellectual rigor here.(4:41)

(『スターウォーズ エピソード1』の公開後間もなくハーバード大学に入学した頃、私は自分がハーバードに入学できたのは単に有名だからで、知的な厳格さには値しないと思われているのではないかと思っていました。)

当時ナタリー・ポートマンさんは18歳。2003年に心理学の学位を取って卒業されていますが、在学中も悩みはつきなかったようです。

There were several occasions I started crying in meetings with professors, overwhelmed with what I was supposed to pull off, when I could barely get myself out of bed in the morning.(9:30)

(朝やっとのことでベッドから這い出たものの、自分にかかっている期待に押しつぶされて、教授とのミーティングで泣き始めたことが何度もありました。)

でも、ナタリー・ポートマンさんは必ずしも「有名だから」ハーバード大学に入学できたわけではありません。アカデミックな家系を引き継ぐナタリーさんは、正真正銘の秀才。高校時代も勉強家として知られていたそうで、同級生たちからは『ジェパディ!(Jeopardy!)』(アメリカの長寿クイズ番組)と命名されていたとか。

大学でもまわりから軽視されないよう、難しい授業にも果敢にチャレンジしたそうですが、その経験からナタリーさんは多くの学びを得たそうです。

But the point is, if I had known my own limitations I never would have taken the risk,” she said. “And the risk led to one of my greatest personal and professional achievements.(14:13)

(私が言いたいのは、もし私が自分の限界を心得ていたら、あのようなリスクは取らなかっただろうということです。でもそのリスクを取ったことで、私は個人的にもキャリア的にも大きな達成を得ることができました。)

ここで彼女の語っている「リスク」というのが、映画『ブラックスワン』。この難役を通してナタリーさんは第83回アカデミー賞主演女優賞を受賞し、人生の伴侶とも出会われました。ナタリー・ポートマンさんのアカデミー賞主演女優賞受賞は、ハーバード大学の卒業生で初の快挙だったそうです。

Make use of the fact that you don’t doubt yourself too much right now. As we get older we get more realistic, and that realism does us no favors.(14:52)

(今はあまり自己不信に陥らないようにしてください。年を取れば取るほど私たちは現実的になっていきます。でもそれは私たちの得にはなりません。)

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Posted by ツカウエイゴ on Wednesday, June 3, 2015