イギリス人がよく使う「bloody」の意味とは?

2015年にアメリカで劇場公開された映画で観て良かった作品10選』という記事でちらっと興味を示していた映画『マネー・ショート 華麗なる大逆転The Big Short)』(日本は3月4日公開予定)を、第73回ゴールデン・グローブ賞(the 73rd Golden Globes)の前にジェガーさんと滑り込みで観てきました。

その後、特集映像をいろいろ観ていると、以下の動画でクリスチャン・ベールさんが “Adam McKay has done a bloody incredible job.”(0:01)と言っていました。

ポイント

“bloody” は、主にイギリスで使われているスラングです。

bloody | Cambridge Dictionaries (American English)

bloody: [mainly UK] [very informal] used to ​express ​anger or to ​emphasize what you are saying in a ​slightly ​rude way:

(怒りを示す時や、言っていることを強調する時に使われるんですね。あまり品の良い言葉ではありません!)

つまりクリスチャン・ベールさんは、”a incredible job” を強調して「アダム・マッケイ(監督)はマジでよくやりましたよ」と言っていたのでした。

補足

この映画、2008年のリーマン・ショックの裏側で暗躍した4人の “アウトロー” 達を描くのですが、なんといってもキャストがめちゃ豪華です。

まずは冒頭でも出てきたクリスチャン・ベールさん。ヘヴィメタを愛する金融トレーダーを演じてはります。

次に、大手銀行に不信感を抱くヘッジファンドのマネジャーを演じるのは、スティーブ・カレルさん。

このスティーブ・カレルさんに近づく銀行家をライアン・ゴズリングさんが演じていて、ナレーション的役割も担っています。

そして最後に、伝説のトレーダーを演じるブラッド・ピットさん。出番は少ないですが、存在感あります。

この映画をよく理解するためには、ある程度金融に関する知識を持っていることが望ましいです。一応専門用語や難しい概念は映画で説明してくれるのですが、私にはうまく理解できない部分もたくさんあり、勉強不足を恥じました。

ちなみにこの上の動画に出てくる “クレジット・デフォルト・スワップ”(以下CDS)という用語については、日経の説明がわかりやすかったです。

 株式や債券といった金融商品そのものを取引するのではなく、それらに派生して生まれる権利などを売買したり契約を結んだりする金融商品を「デリバティブ(金融派生商品)」といいます。「CDS(クレジット・デフォルト・スワップ)」はデリバティブの一種で、いわば取引先の倒産に備える保険のようなものです。
 基本的な考え方を簡略化して説明しましょう。A社が、取引先であるB社の経営破たんに備えるためC銀行とCDS の取引契約をします。仮にB社に対し1000万円の売掛債券を保有しているとすると、A社はC銀行と想定元本1000万円のCDS契約を結び、対価として毎年一定の保険料(例えば元本に対して年率2%であれば20万円)を支払います。そして実際にB社が経営破たんした場合、A社はC銀行から元本相当額の1000万円を支払ってもらえる仕組みです。これにより、A社はB社が破たんしても大きな損失を被らずに済み、保証する側のC銀行はB社が経営破たんしなければ定期的に保証料を受けとれます。

via 欧州危機で注目されている「CDS」ってなあに?:nikkei4946(全図解ニュース解説)

映画は、金融破綻の前にこの CDS に目をつけて動く4人を追います。全員実在の人物がモデルで、最後に彼らのその後も紹介されます。

ちなみに原作の著者は、『マネー・ボールMoneyball: The Art of Winning an Unfair Game)』の著者でもあるマイケル・ルイスさん。

監督のアダム・マッケイさんは長寿コメディ番組『サタデー・ナイト・ライブ(@nbcsnl)』の元ヘッド・ライターで、もともとコメディ畑出身というだけあって、この映画も一見シリアスでありながらユーモアのバランスが絶妙でした。金融に興味がなくてもそれなりに楽しめる仕掛けになっています。

とはいえ、私にとっては金融業界はまだまだ謎ばかりです。