クリントン元大統領の民主党大会のスピーチに学ぶ「zero」の発音方法

私は英語の発音はいまだに苦手ですが、こちらに来たばかりの頃、なぜか毎回通じなくてやたら聞き返された単語の一つが、”zero” でした。特に難しかったのが電話。



「ではお客様のお電話番号をお知らせください」と言われた時に電話番号を伝えると、なぜか0だけしょっちゅう「はい?」と聞き返されてしまうのです。

私はしばらくその原因は “r” だと思っていました。なので、”r” の部分を強調して言うようにもしてみたのですが、やっぱり聞き返されます。そんなある日、私が電話で苦戦していた様子を隣で見ていたジェガーさんが、横から “ズィーロゥ” と言ってきました。

ポイント

日本語では「ゼロ」と発音するので、私はしばらくずっと「エ」の発音にこだわりがちだったのですが、アメリカ英語はどちらかというと [zeer-oh] に近いです。

発音するときも「ジ」を意識しながら「ゼ」と発音すると、良い感じで発音できます。私もこれを意識するようにしてから、聞き返されることはほとんどなくなりました。

補足

先日の民主党大会でもクリントン元大統領がスピーチ中やたら0を強調して発音していたのですが、やはり「ズィーロゥ」に近く聞こえました(22:36 & 24:15 *2回目の方が1回目よりもはっきりと一音ずつ発音してはります)。

ところでこの日のクリントン元大統領、前日にミシェル・オバマ(Michelle Obama)夫人のスピーチが大反響を呼んだこともあってか、かなり意気揚々とスピーチしてはります。表情も生き生きしていて、相当気分が良かったんでしょう。持ち時間は本当は28分だったんですが、48分もしゃべり続けはりました。

聴衆のウケも良かったので、「ま、ええか」となったのかもしれません。この The Washington Post の記事によると、この48分間のスピーチのうち歓声が上がったのが105回、笑いが起こったのは33回だったそうです。”humblebrag”(→復習) だと揶揄されたオバマさんのスピーチと事なり、専門家やメディアの反応も比較的良かった印象。ジェガーさんと私はこのクリントンさんのスピーチを生放送(live)で見ていたのですが、テレビ番組の仕様で視聴者のツイートも画面に映し出されていて、「むしろクリントン元大統領に投票(vote)したい」というつぶやきを何度も目にしました。
Barack Obama and Bill Clinton
そんなクリントン元大統領ですが、私が気になったのは、ちょっと見ない間にかなりスリムになってはること。

もともと肥満体型でもなかったはずやのにダイエットしはったんかな〜と思っていると、スピーチの画面の横に興味深いテロップが表示されました。なんとクリントンさん、娘さんの結婚式や2004年と2010年の手術を機に、ビーガン(vegan / 完全菜食主義)の食生活に切り替えたんだそう。知りませんでした。

クリントンさんがもともと「ハンバーガーとジャンク・フード好き」で有名やったことも私は知らなかったのですが、ビーガンとなってから24パウンド(約11キロ)も減量したそう。それであんなにスリムになってはったんですね〜

ベジタリアンの人は肉や魚を食べませんが、ビーガンの人は一般的に卵や乳製品も一切口にしません。ほな何食べんねん、という感じですが、野菜や果物、穀類、ナッツなど意外に食べるものはいろいろあります。アップル創業者のスティーブ・ジョブズ(Steve Jobs)さんもビーガンで有名でした。

私の住んでいる地域も、ビーガンは今とても注目されていて、レストランやカフェに行くと「ビーガン・メニュー」が用意されていたり、ビーガン専門のレストランやケーキ屋さんがオープンしたりしています。

私はもともとベジタリアンやビーガンになるのは宗教的な理由が大きいのかと思っていましたが、それだけではなくて、クリントンさんのように健康上の理由からビーガンになる人もいれば、アレルギー体質のためにビーガンになる人も多いそう。

私もビーガンのケーキ屋さんに行ってみたことがありますが、「卵の代わりに何使ってるんやろう?」と思っていると、コーンスターチなどで代用していたりして、ほほーっと思いました。たまにちょっと味が薄めだったり、ぼろぼろ崩れやすかったりするものもありますが、おいしい店のケーキやクッキーはビーガンでないものとたいして味が変わらないように思います。

日本でももしかしたら、もうビーガンのお店は多いのかもしれませんが、こちらでもベジタリアンと同じくらいビーガンが定着してきている気がします。