パフォーマンス・ユニット『WORLD ORDER』に見る須藤元気さんの逆輸入戦略

少し前に Facebook で以下のツイートを教えていただきました!

「最も変わった始球式」を披露したと紹介されているこの『WORLD ORDER』、最初に注目されたのは海外でした。

2011年、米ロサンゼルスで開かれたマイクロソフト主催のイベント「WPC2011」のオープニングで披露したパフォーマンスが評判となり、その様子をインターネット上の動画サイトにアップすると欧米を中心にファンが拡大していった。

via 元Kー1戦士プロデュース「ワールドオーダー」のダンスパフォーマンスが大ブレークの「なぜ」(1/4ページ) – MSN産経west

その後日本でもブレイクしていきますが、そこにはユニットを率いる元格闘家の須藤元気さんならではの狙いがありました。

もともとWPCのイベントにプロのカメラクルーを帯同させ、動画サイトにアップしようと企画したのも須藤さん自身。「僕は格闘家としてもアメリカ留学を経て逆輸入デビューして話題を集めたので、逆輸入のメリットは知っていた」と自信を持って話す。

via 元Kー1戦士プロデュース「ワールドオーダー」のダンスパフォーマンスが大ブレークの「なぜ」(2/4ページ) – MSN産経west

確かに、海外で話題になると、日本でも話題になりやすい気がします。でも、須藤元気さんが格闘家としても逆輸入デビューされていたのは知りませんでした!

須藤 僕は高校生のときに格闘家になるかアーティストになるかっていう、夢が2つあったんですよ。で、格闘家のほうを選択してプロになって。引退したときにもうひとつの夢であるアーティストの道に進みたいと思ったんです。でも、格闘家が音楽をやるとなると、世間の目は厳しいじゃないですか。アーティストにとって大切なのはイメージだと思うし、スポーツ選手が音楽をやるとなると見え方的にはカッコ悪いと思うんです。それは僕も客観的にわかっていて、もしほかのジャンルの選手が音楽を始めると言ったら、「あー、音楽やるんだ……」ってネガティブな印象を抱くと思うし。そのままやってもダメなことはわかっていたので、だったら「スーツを着てメガネをかけて、髪の毛もキッチリ固めて、ロボットのようなダンスをする」という格闘家らしからぬアプローチで行こうと。それでも国内ではすぐに受け入れてもらえないだろうと考えて、海外で勝負しようと決めたんです。

via WORLD ORDER「2012」インタビュー (1/2) – 音楽ナタリー Power Push

そうして生まれたのが、独特の「サラリーマンダンス」。

日本的な要素を打ち出すことによって、僕たちは海外で勝負できると思うんです。例えば、カウボーイハットを被ってウエスタンブーツを履いてジャックダニエルをボトルでラッパ飲みしたら……そんなベタなアメリカ人はいないけど、日本人からすれば「おーアメリカ人だ!」って見える。そういうステレオタイプっていう考えを逆手に取ることが、海外で勝負するというのはお見事です。

──よくハリウッド映画に出てくる日本人のイメージって、まさにWORLD ORDERのビジュアルイメージに近いですものね。

須藤 はい。それに日本人はテキパキ動く印象を海外から持たれている。そこを表現するには、野口がやっていたこのロボットダンスが重要な要素になると思ったんです。

via WORLD ORDER「2012」インタビュー (2/2) – 音楽ナタリー Power Push

確かに、アメリカで暮らしていてもいまだに外国人にとっての「日本のステレオタイプ」は「サムライ」だったりするので、こういうコンセプトは海外でもすごく受け入れられやすいと思います。まさに狙い通り。

2010年にはニューヨークでもロケを行い、現地の人にめっちゃ見られています。

Their precise dance moves are perfectly accentuated by their clean-fitting suits. Paired with well-groomed hair and on-point glasses, these guys are definitely better-dressed than the last super-viral Asian pop star. Who says wearing slim suits means sacrificing movement? These guys just served you. Your argument is invalid.

(彼らの正確な動きは、身ぎれいなスーツ姿で完璧に引き立てられている。身だしなみの整った髪形とオシャレな眼鏡姿で、前回大ヒットしたアジアのポップスター〔江南スタイルの PSY〕よりも間違いなく身なりが良い。スリムスーツでは動きに制限が出るかと思えば大間違いだ。議論の余地はない。)

via Japanese Band World Order Does Amazing Dance Moves In Perfectly-Fitting Suits: The GQ Eye: GQ on Style: GQ

私は OK Go が好きですが、WORLD ORDER の音楽とビジュアルの融合性にも、OK Go の創造性に近いセンスの良さを感じるので、かなりツボです。

OK Go は以前 Perfume とコラボしていましたが、個人的には WORLD ORDER ともコラボして、みんなでスーツ姿でスローモーションウォーキングして欲しいです。

メッセージをいただいたおかげで、『WORLD ORDER』についてもっと詳しく知ることができました。@yuu_pon さん、この場をお借りして改めてお礼申し上げます!

他にも、気になることや質問があれば、お気軽にメールTwitterFacebook でコメントください。興味深いものはぜひブログでも取り上げたいと思います!– Riho

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