スコットランドの独立投票のニュースで耳にした「turnout」の意味とは?

9月18日に、イギリスからの分離独立を問う住民投票を実施したスコットランド。そのニュースを見ていると、”turnout” という単語を何度も耳にしました。



ウォール・ストリート・ジャーナル(The Wall Street Journal @WSJ)紙の以下の映像でも、レポーターが “He went on to say that 86% turnout is one of the highest in the democratic world for any election or referendum in history.”(0:58)と言っていました。

ポイント

“turnout” は投票に使われると、「投票率」という意味になります。

turnout | Longman Dictionary

  1. the number of people who vote in an election
  2. the number of people who go to a party, meeting, or other organized event
  3. [American English] a place at the side of a narrow road where cars can wait to let others pass

(2. のようにパーティーや会議に使われると、「人出」「参加者数」という意味にもなるんですね!)

つまり、「彼は続けて、投票率86%というのはこれまでの民主主義世界における選挙や住民投票の中で最も高い投票率の一つだと話した」とナレーターは語っていたのでした。

ちなみに BBC の発表によると、正式な投票率は84.6%とのこと。これまでのスコットランド全体における投票の中で最も高い投票率だったようです。

補足

というわけでスコットランドは独立を果たしませんでしたが、私は最近までスコットランドが独立しようとしていたことすら知らず、最初にニュースを知った時はそこからびっくりでした。

世界の関心を集めたきっかけは、今月上旬に行われた世論調査でした。
独立賛成が初めて反対を上回ったのです。
8月上旬には20ポイント以上もあった差を一挙に逆転。
ヨーロッパの大国、イギリスの分裂が世界の人々に現実味をもって受け止められたのです。
その結果、通貨ポンドが急落。さらに株価も値下がりしました。
こうしてスコットランドの住民投票は、世界の経済、安全保障にも影響を与えかねない重要な選択として、注目されることになったのです。

via NHK NEWS WEB スコットランド独立せず 背景は

なるほど、独立賛成の支持率が反対の支持率を上回ってから、世界の注目が一気に高まったんですね〜

スコットランドは、およそ300年前の1707年、イギリスに事実上併合されました。
その後は、政治・経済の中心は首都ロンドンに置かれ、スコットランドには地方議会すらない状況が続きました。

しかし、1960年代に、スコットランドの沖合で北海油田の開発が本格化すると、これを独自の財源にして、独立しようという機運が高まりました。
そして、労働党のブレア政権時代の1999年、およそ300年ぶりにスコットランドの議会を復活させます。
その後、景気の低迷などで緊縮財政が続き、地方予算の削減が進む中、住民の不満を背景に、独立を目指すスコットランド民族党は支持を拡大していきました。

こうして2007年にスコットランド議会で第1党に躍進したスコットランド民族党のサモンド党首は、2011年に、単独過半数を獲得した後、イギリスからの独立の賛否を問う住民投票の実施を正式に表明。
そして、2012年にキャメロン首相との間で、住民投票を実施することで合意したのです。

via NHK NEWS WEB スコットランド独立せず 背景は

では今回、どのようにしてスコットランドは NO に傾いたのでしょうか。英テレグラフ紙(The Telegraph)が以下、今回の流れにおける重要な時点を5つピックアップしています。

まずは今年2月、イギリス政府がスコットランドに対し、独立後のポンド使用の継続を認めない方針を示しました。

大手企業も2月に、続々と独立反対の意思を表示。最初に NO の姿勢を明らかにしたのは、英国大手生命保険会社スタンダード・ライフ(Standard Life)でした。その後、ロンドンに本社のある国際エネルギー企業 BP、ロイヤルバンク・オブ・スコットランド(RBS)、イギリス第2位のスーパーマーケット ASDA などが続きます。

8月には、アリスター・ダーリング(@TogetherDarling)前首相とスコットランド民族党(Scottish National Party)のアレックス・サモンド(@AlexSalmond)党首の討論が行われ、ダーリング前首相がサモンド党首を打ち負かしました。ただし、2回目の討論ではサモンド党首が優勢となり、独立の機運が高まり出します。

9月に入ると、世論調査ではついに独立賛成が多数派に。反対派は、独立しないことによってスコットランドの国力がさらに高まることを強調しました。

そして国民投票の前日、それまで沈黙していたゴードン・ブラウン(@OfficeGSBrown)元首相が反対派を支持する熱い演説を披露。独立と反独立のどっちに転んでもおかしくない中、国民投票は行われました。

その結果、賛成派が45%、反対派が55%を占め、スコットランドの独立は見送られることに。


開票の結果、独立賛成に票を投じたのは若い世代が多かったことも明らかになりました。


キャメロン首相、ほっと一安心。でもまだイギリスの動きにはしばらく注目が集まりそうです。

今回の国民投票の一連の流れと、スコットランドの基礎については、英ガーディアン紙(The Guardian)の以下の動画もとてもわかりやすいです!