「伝説の長回しシーン」が話題!インドネシアの格闘アクション映画『ザ・レイド』

世界の映画ファンを震撼させたインドネシア映画『ザ・レイド』(2011)。その「伝説の長回しシーン」を観るべく、私も観賞しました。

『デアデビル』でもオマージュ

そもそも私が「伝説の長回しシーン」について知ったのは、Netflix オリジナルドラマ『デアデビル(Daredevil)』のシーズン1エピソード2の長回しシーンを観たのがきっかけです。

There’s a single-take scene at the end of the second episode features a hallway fight where Daredevil challenges a horde of child traffickers that will leave you breathless (and feeling a little out of shape). “Our templates were the Jason Bourne movies and The Raid,” says showrunner/EP Steve S. DeKnight. “We wanted the audience to feel each hit.”

(エピソード2の終わりにある廊下の戦いのシーンで、デアデビルが児童売買集団に挑み、ふらふらになりながら立ち去る様子を1カットで撮った場面がある。「モデルはジェイソン・ボーンと『ザ・レイド』」と語るのは、エグゼクティブ・プロデューサーで現場責任者のスティーブン・S・デナイト氏。「観る人たちに一発一発を感じてもらいたかったんです。」)

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本家は超ハードコア

ところが実際『ザ・レイド』を観始めると、戦争映画かと思うほどの激しい銃撃シーンの連続で、なんとジェガーさんが観るに堪えなくて途中でギブアップ。私も観ていてかなり辛かったので、一緒にギブアップしてしまいました。

その後、ジェガーさんがレビューを改めて読んで再挑戦し、しばらくしてこう言ってきました。

「銃撃シーンが一段落したら、ついに格闘シーンに切り替わったわ」

そこで私もまた一緒に観始めたところ、ストーリーも面白くなってきて、今度は私も最後まで無事攻略。

この映画の凄いところは、倒れた人が何度でも立ち上がるところです。倒す人も、倒れる人も、ふらふらになりながら戦う様子が、これまでのアクション映画にない衝撃を与えています。

アクションのベースはシラット

格闘シーンで繰り広げられるのは、東南アジアの伝統武術シラット(Silat)。

日本ではほとんど目にする機会のないインドネシア映画の本作に登場するのは、プンチャック・シラットと呼ばれる格闘技だ。インドネシアを中心としたムラユ(マレー)文化圏で1000年の歴史を持つ伝統武術であり、スポーツとして東南アジア競技大会で正式種目として採用されているほか、そこから発展した軍隊式シラットは、欧米の軍隊などで取り入れられている最強格闘技。また、その軍隊式シラットをベースにしたローコンバットは世界50ヶ国の警察やボディガードが採用しており、その筋では実は超メジャーな格闘技なのだ。

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監督のギャレス・エヴァンスさんは、インドネシアのジャカルタで本作の主役となるシラットの達人イコ・ウワイスさんとその師匠ヤヤン・ルヒアンさんに出逢い、一緒に本作を制作。

シラットはそのスピードの速さが特徴の一つで、映画を観ていると、どうやって撮影したのか全く想像できない場面が多々ありますが、実際の撮影でも怪我やトラブルなど多かったみたいです。

米国版はサントラが違う

ちなみに、私たちはオリジナル版を英語字幕で観たのですが、米国版はリンキン・パークさんがサウンドトラックを手がけているとのこと。