2013年度ワード・オブ・ザ・イヤー発表!「自分撮り」は英語で何と言う?
日本では毎年流行語大賞が発表されますが、英語圏でも毎年 “Word of the Year” が発表されます。どこが発表するかというと、オックスフォード大学出版局(Oxford University Press)が刊行する辞書界の重鎮、オックスフォード英語辞典(Oxford Dictionaries)。
さっそく、公式ブログの発表記事『The Oxford Dictionaries Word of the Year 2013 is… | OxfordWords blog』を読んでみたところ、、
The votes have been counted and verified and I can exclusively reveal that the winner is… selfie
via The Oxford Dictionaries Word of the Year 2013 is… | OxfordWords blog
と書かれていました。
ポイント
“selfie” は「自分撮り」という意味です。
selfie: [informal] a photograph that one has taken of oneself, typically one taken with a smartphone or webcam and uploaded to a social media website
(特に、スマートフォンやウェブカメラで自分撮りして SNS にアップする写真のことを指すみたいです!)
補足
というわけで、オックスフォード英語辞典のブログ記事によると、例年 “Word of the Year” については意見が分かれるそうですが、今年は全会一致で “selfie” が選ばれたそう。別にこの言葉は新語ではありませんが、必ずしも新語が “word of the year” に選ばれる必要はないみたいです。
However, it does need to demonstrate some kind of prominence over the preceding year or so and selfie certainly fits the bill. It seems like everyone who is anyone has posted a selfie somewhere on the Internet. If it is good enough for the Obamas or The Pope, then it is good enough for Word of the Year.
(ただし、前年の特徴のようなものを反映させる言葉である必要があり、”selfie” はまさにそれに当てはまっています。今や誰もがインターネットのどこかに自分の写真をアップしているように思います。もしオバマ一家やローマ教皇にとってもそうであるようなら、ワード・オブ・ザ・イヤーと言って差し支えないでしょう。)
via The Oxford Dictionaries Word of the Year 2013 is… | OxfordWords blog
オックスフォード英語辞典の調査によると、ネット上で初めて “selfie” という言葉が使われたのは2002年のこと。オーストラリアのネット掲示板に上げられた以下の投稿に登場しています。
2002 ABC Online (forum posting) 13 Sept.
“Um, drunk at a mates 21st, I tripped ofer [sic] and landed lip first (with front teeth coming a very close second) on a set of steps. I had a hole about 1cm long right through my bottom lip. And sorry about the focus, it was a selfie.”via The Oxford Dictionaries Word of the Year 2013 is… | OxfordWords blog
ただし、誰もが使うようになったのはここ数年のことだとか。元記事にはグラフも載っていますが、今年1年だけでも “selfie” という言葉の使用量が圧倒的に増えています。
Early evidence for the term show a variant spelling with a –y ending, but the –ie form is vastly more common today and has become the accepted spelling of the word. It could be argued that the use of the -ie suffix helps to turn an essentially narcissistic enterprise into something rather more endearing. It also provides a tie-in with the word’s seemingly Australian origins, as Australian English has something of a penchant for -ie words – barbie for barbecue, firie for firefighter, tinnie for a can of beer, to name just three.
(初期には “selfy” で終わる書き方なども見られましたが、現在では “selfie” の方が圧倒的によく使われていて、一般的なスペルとして受け入れられています。”ie” という語尾を使うことで、本質的には自己陶酔的な行為が、より親しみを感じさせるものになっているという意見もあるでしょう。おそらくオーストラリア発祥と言えるところにも関連性が見出せます。オーストラリア英語は、単語が “ie” で終わる傾向があるからです。3つ例を挙げるだけでも、「バーベキュー」〔”barbecue” でなく “barbie”〕、「消防員」〔 “firefighter” でなく “firie”〕、「缶ビール」〔”can of beer” でなく “tinnie”〕などがあります。)
via The Oxford Dictionaries Word of the Year 2013 is… | OxfordWords blog
オーストラリアではバーベキューのことを “barbie”、消防員のことを “firie”、缶ビールのことを “tinnie” と言ったりすることを知りませんでした!
ちなみに、”selfie” にはさまざまな活用形(?)もあるそうです。たとえば、自分の髪形を撮影したものは “helfie”、自分の後ろ姿を映したものは “belfie”、仕事着姿を映したものは “welfie”、そして酔っぱらった姿を映したものは “drelfie” などと言うそう。
記事全文→ The Oxford Dictionaries Word of the Year 2013 is… | OxfordWords blog
“selfie” に関するインフォグラフィックもあります→ Infographic: a closer look at ‘selfie’ | OxfordWords blog
私自身はほとんど selfie を撮りませんが、個人の Facebook のプロフィール画像は今思うと “berfie” です。確かに SNS の普及とともに、人の “selfie” を見る機会も本当に増えました!