ワム!の名曲『ラスト・クリスマス』で耳にした「once bitten twice shy」の意味とは?

サンクスギビング(Thanksgiving)が終わると、アメリカは一気にホリデー・ムードに突入します。12月に入ってから、街中を歩いていても、あちこちでクリスマス・ソングを耳にするようになりました。

そこで最近ふと気になったのが、ワム!(Wham!)の名曲『ラスト・クリスマス(Last Christmas)』(1984)の歌詞。あまりに定番すぎて、今までじっくり歌詞の意味を考えたことがありませんでしたが、ちょっと前にミュージカル・ドラマの『glee/グリーGlee)』をちらっと観る機会があり、主演の2人がめっちゃ切なく『ラスト・クリスマス』を歌うのを観て、改めて考えさせられました。

そこで、ワム!のミュージック・ビデオを観てみたところ、”once bitten twice shy” という箇所が引っ掛かりました。

Once bitten and twice shy

I keep my distance

But you still catch my eye.


アーティスト:Wham!
リリース:1994-10-18(Holiday)
価格:150円 – (視聴する)
(アルバム:Last Christmas – EPの1曲目に収録されています)

ポイント

once bitten twice shy | Macmillan Dictionary

once bitten twice shy: used for saying that someone will be careful about doing something again, or will be unwilling to do it again because they failed or were hurt the first time they did it

(1度目で失敗したり傷ついたりした経験があるために、2度目は気乗りしなかったり、用心したりするという時に使われるんですね〜)

つまり歌詞は、「一度失恋したら、二度目以降は臆病になる だから私は距離を置くけど 今でもあなたに目を奪われる」となっていたのでした。

補足

『ラスト・クリスマス』のミュージック・ビデオは、よく観るとめっちゃ意味深です。1年前のクリスマスに良い関係になった人と、クリスマスに再会するという物語。それぞれ新しい相手がいて幸せそうですが、お互いの存在に気づいた瞬間、顔色が少し変わります。その後ちらちらと相手を気にする2人。

Tell me, baby,

Do you recognize me?

Well,

It’s been a year,

It doesn’t surprise me

(Merry Christmas)

やがて、男の人(演じているのはワム!のジョージ・マイケルさん)の方がふと気がつきます。自分が去年のクリスマスにあげたブローチを、彼女がまだつけていることに・・・!(ただし向きは逆向き)

I wrapped it up and sent it

With a note saying, “I love you,”

I meant it

きっと、昨年のクリスマスにプレゼントをあげて告白したものの、うまくいかなかったのでしょう。再び彼女に出会って心揺らぐものの、今の彼女の存在を自分に言い聞かせ、なんとか冷静さを保とうとします。

A face on a lover with a fire in his heart.

A man under cover but you tore me apart, ooh-hoo.

Now I’ve found a real love, you’ll never fool me again.

でも彼女との思い出は募り、最初は以下のように歌っていたところが・・・

This year

To save me from tears

I’ll give it to someone special.

最後は以下に変更。

Maybe next year I’ll give it to someone

I’ll give it to someone special.

わかりづらいですが、”this year” がひそかに “next year” になっています。”Now I’ve found a real love(今は本当の愛を見つけた)” と歌っていたのに、来年はそのハートを誰にあげるんや・・・!

ちなみに『Glee』でも、レイチェル(Rachel)とフィン(Finn)が『ラスト・クリスマス』を歌い終わった後、レイチェルが “Last year, for Christmas, I asked Santa to give me you.(昨年のクリスマスに、あなたをくださいってサンタさんにお願いしたのよ)” と言って、フィンが “Maybe you can ask Santa again for me next year.(来年またサンタさんに頼めば)” と言っていました。

もしかしたら『ラスト・クリスマス』は、自分が本当に好きな人に気付く歌なのかもしれません。ただし、その思いが叶うかどうかはわからないところが、じわっと切ないです。

ちなみに、日本の切ないクリスマス・ソングの代表曲と言えば、我らが達郎さんの『クリスマス・イブ』(1983)。しょっぱなから「きっと君はこない」なんて、切ないにも程があります。

でも、『ラスト・クリスマス』も『クリスマス・イブ』も、聴かないとなんだかクリスマスになった気がしないので、今年も切なさを感じつつ、聴きまくりたいと思います。