日本で生きる5人の日系ハーフを追うドキュメンタリー映画『Hafu』

日系ハーフを取り上げるドキュメンタリー映画『ハーフ』の上映会に行ってきました。

5人の日系ハーフ

この映画には、異なるバックグラウンドを持つ5人の日系ハーフが登場します。

1人目は、オーストラリア人と日本人のハーフの女の子。

ソフィアは生涯はシドニーで過ごし、日本での記憶は、子供の頃、親戚を訪ねて行ったことしかありません。27歳の時、自分の日本人のルーツを探求しようと、友達、家族、仕事などを残して東京に移りました。日本語を一から学ぼうとする傍ら、日本の生活に慣れるよう固い決意で取り組んでいます。果たして 日本での生活 は、ソフィアが長年胸に抱いた期待に沿うのでしょうか?日本の生活に慣れるでしょうか?日本でしばらく生活をしてみて、自分のアイデンティティをどのように 再認識するのでしょうか?

ハーフ達の紹介 | Hafu

続いて日本人とメキシコ人の両親、そして2人のハーフの子どもたちの4人家族。

ガブリエラ(メキシコ人)と大井哲也(日本人)は、アメリカで留学中に出会いました。恋愛をし、結婚した後、名古屋に移りました。2002年には男児アレックスが生まれ、その2年後には女児サラ誕生。9歳のアレックスと7歳のサラは日本の小学校に通っています。ガブリエラはどうしたら子供たちがスペイン語、日本語、英語の3カ国語を維持できるのかと考え、名古屋のインターナショナルスクールに行かせるべきかどうか検討し始めました。アレックスは、同級生たちからハーフと言っていじめられ、そのストレスから身体にいろいろな症状が現れています。大井一家を通して、多文化家族が直面する困難な決断に迫られる厳しい現状を作品はとらえます。

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3人目は、日本人とガーナ人のハーフの男性。

デイビッド は、ガーナの小さな村で、ガーナ人の母親と日本人の父親の間に生れました。ガーナで6年過ごした後、東京へ移りましたが、両親は日本の新しい生活に慣れず、デイビッドが10歳の時に別れました。その後、デイビッドは8年間、二人の兄弟と一緒に養護施設で育ちました。デイビッドは20代になって間もなく、初めてガーナに戻りました。そこで発見したのはあまりにも異なる2つの祖国でした。日本で育った事を幸運と思いました。今、彼はガーナに学校を建てる資金を集めるための活動をしています。

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4人目は、日本人と韓国人のハーフの女性。

房江は外見からはハーフだと分からないかもしれません。神戸出身で、日本に帰化した韓国人の父親と日本人の母親の間に生まれました。15歳になるまで房江は完全な日本人だと信じて育ちました。あることがきっかけで自分の戸籍を見た際に、韓国ルーツがあることを知り、母親に問い詰めました。自分自身のミックスルーツを知ったのは、房江にとって大きなショックでした。事実を知った後、日本と韓国の文化の違いに強い関心を持ちました。20年たった今も、日本社会で韓国と日本の両方のルーツを持つことに葛藤があります。現在、ミックスルーツ関西に参加して、活発な活動を続けています。地域でのイベント等の企画を手伝うことで、房江のような子供たちが、自身のミックスアイデンティティを受け入れられるよう手助けをしていると強く感じています。

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そして5人目は、日本人とベネズエラ人のハーフの男性です。

ベネズエラ人と日本人の間に生まれたエドワード(エド)は、多文化な日本を夢見ます。神戸の母子家庭で育ったエドは、インターナショナルスクールで教育を受け、周りの日本人社会から疎外感を感じ、大学に行くためにアメリカに渡りました。当時、エドは日本には二度と住む事は無いと思いましたが、数年後に老いた母の世話をするために日本に戻りました。そこで日本でも多人種の人たちのネット上のコミュニィティーが活発なのを発見し、ミックスルーツ関西(MRK)を立ち上げました。エドはMRKを通して、社会との対話や日本の人口変化の理解等を進めて、彼の夢である日本社会に多人種、多文化への関心を高めようと活動をしています。

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生き方の多様性

私が最も興味深いと思ったのは、ハーフとして育ってきた彼らが、最終的に選択していく生き方の多様性でした。

たとえハーフとして生まれていても、自己のバランスは完全にハーフではありません。アイデンティティが日本に傾いている人もいれば、別の国に傾いている人もいます。でも、どんな人でも、心が均衡になるアイデンティティのバランス軸がちゃんとあるんだろうなと、この5人を見て思いました。

そのためには、両方を経験する、というのはとても大事なことなのかもしれません。最終的な選択がどういうものになっても、両方の可能性を知れば、自分の選択に迷いがなくなるのだと思います。

私にとっても、ハーフというのは人事ではないので、本当に興味深いです。ジェガーさんとの間にまだ子どもはいませんが、いつか生まれたら、その子もきっと上記の5人のように、多かれ少なかれ自分のアイデンティティと向き合う経験をすることになるはずです。その時は、その子がどんな道を選んでも、その選択に誇りを持てるよう、できるだけのことをしてあげたいと思いました。

ちなみに、この映画のテーマ曲は、日本人とイタリア系アメリカ人のハーフであるアンジェラ・アキさんが担当されています。

このシングルの3曲目に入っている『Beautiful』という曲なんですが、この曲も本当、いい曲です!