映画『オール・ユー・ニード・イズ・キル』の英題が『Edge of Tomorrow』になった理由



先日、『オール・ユー・ニード・イズ・キル』というトム・クルーズ主演の映画を観てきました。

でも実は最初、私はこの映画に全然興味がありませんでした。なぜなら英題の『Edge of Tomorrow』が、正直あまり面白そうなタイトルに聞こえなかったからです。邦題の『オール・ユー・ニード・イズ・キル』の方が圧倒的に面白そうです。

どうしてこんな英題になってしまったのでしょうか。

『All You Need Is Kill』が英題として NG になった理由

この映画、原作は桜坂洋さんのライトノベル小説『All You Need Is Kill』。

“ギタイ” という謎のエイリアンによって滅亡寸前に追い込まれた近未来の地球が舞台で、いきなり最前線に送り込まれることになった主人公が、生死を繰り返す無限ループにはまるというストーリーです。

しかし、どうも “kill” が NG ワードだと考えられたみたいです・・・!

SF スリラー版『恋はデジャ・ブ』!?

しかし事前の期待の低さに反して、『Edge of Tomorrow』は、SF スリラー版『恋はデジャ・ブ』(1993)みたいで、めちゃくちゃ面白かったです。

ケイジがさまざまな状況で瞬殺される様子がコメディ・タッチで描かれていたのが、個人的にはツボでした。トム・クルーズさんとエミリー・ブラントさんのコンビ、めちゃ良かったです。

ゲーム的発想から生まれた作品

同じ展開を何度も何度も繰り返しながら少しずつ前進するというストーリーは、私にとってはまるでスーパーマリオのゲームのようでもありました。私はマリオが下手ですぐ死ぬのですが、いくら下手でも何回もプレイしていると、だんだん下手なりにコツがつかめてきます。

それをケイジが地で行く様子を見ていると、人生もそんなもんなのかもしれないと思わされました。

それについて、桜坂さん自身もこう語っています。

―死を繰り返すことで強くなるというのは、ゲーム的な発想だと思いますが。

僕らの人生を考えると、子供のころからゲームで遊んでるわけですが、失敗した、もう一回挑戦する、何回かやって成功したっていうのは、バーチャルなものではなくて、僕の人生の一部なんですよ。失敗したり成功したり繰り返してきたものを一本の線として過去方向に見たときに、それはストーリーになるのではと思いました。

日本発ライトノベルがトム・クルーズ主演で映画化 原作者・桜坂洋さんインタビュー – 週アスPLUS

それにしても、映画を観た後で改めて考えてみると、これだけのハリウッド大作の原作が日本人というのは、やっぱりめちゃくちゃすごいです!

繰り返し観たい