「優勝者」ではない “champion” の意味とは?

数日前、ヒラリー・クリントンさんが大統領選への出馬を正式に表明しました。

同日に以下の動画も公開されたのでさっそく観てみると、”champion” という表現が気になりました。

Americans have fought their way back from tough economic times, but the deck is still stacked in favor of those at the top. Everyday Americans need a champion. I want to be that champion.(1:37)

 

“ポイント”/

 

“champion” は、「優勝者」という意味が最もよく知られていますが、「擁護者」という意味もあります。

champion | Macmillan Dictionary

1. someone who has won an important competition, especially in sport
2. someone who publicly supports or defends a set of beliefs, political aims, or a group of people

(信条や政治目標、集団などを公的に支援したり、擁護したりする人のことなんですね。)

champion | Macmillan Dictionary

この場合、ヒラリーさんの “champion” には選挙に「勝つ」という意味合いも込められていると思うので、ハフポスト日本版の記事でも「チャンピオン(擁護者)」とうまく訳されていました!

我が国は困難な経済の停滞から回復しようとしています。しかし不況は依然として続いており、富裕層に有利な状況になっています。一般のアメリカ人は常にチャンピオン(擁護者)を必要としています。私はチャンピオンになりたい。

ヒラリー・クリントン氏、アメリカ大統領選挙に立候補表明「私はチャンピオンになりたい」

ご存知の通り、ヒラリーさんの大統領選出馬はこれで2回目。

以下の映像に登場するワシントン・ポスト紙の政治記者の解説によると、8年前はマーガレット・サッチャー元英首相をモデルにしていたようですが、今回はより温かみと親しみやすさを強調し、候補者に歩み寄る戦略を取っているそうです。

言われてみれば、確かに冒頭のビデオは親近感が前面に出ている気がします。