人の話に使われる時の、「買う」という意味ではない「buy」の意味とは?

ジェガーさんは用意がめっちゃ遅いです。出かけるとなったら、たいてい一番最後まで用意をしています。



先日も出かける約束をしていて、仕事の後にまずジェガーママが私を車でピックアップし、2人でジェガーさんを家まで迎えにいった時も、事前に「あと10分で着くで!」と連絡していたにも関わらず、ジェガーさんがなかなか出てきませんでした。

しばらくして出てきたジェガーさんに「何してたん!」と2人で問うと、「ごめん、家出る間際になって重要なメールが来てん」と嘘っぽく言うジェガーさん。間髪入れずにジェガーママが “I don’t buy it.” と言いました。

ポイント

“buy” は、話に使われると「信じる」という意味になります。会話で特に使われます。

buy | Macmillan Dictionary

  1. to get something by paying money for it
    • if an amount of money buys something, it is large enough to pay for that thing
  2. [INFORMAL] to give someone something so that they will do something dishonest for you
  3. to get something that you want or need, usually by losing something else that is important
  4. to do something in order to get more time to do or finish something else
  5. [SPOKEN] to believe or accept something, especially something that is unlikely to be true or reasonable

つまりジェガーママは「信じひんで」と言っていたのでした。私も信じません。

補足

先日ジェガーさんと観に行ったウディ・アレン(Woody Allen)監督最新作『Magic in the Moonlight』(日本公開未定)でも、コリン・ファース(Colin Firth)さん演じるスタンリー(Stanley)がエマ・ストーン(Emma Stone)さん演じるソフィー(Sophie)の霊視に対して “Yes, that’s all correct and rather amazing, but I don’t buy it.(全部合っているし、本当すごいけど、信じないね。)”(0:14)と言っていました。

映画の内容は、南仏の富裕層をとりこにする霊術師ソフィーを、マジシャンのスタンリーが疑ってかかるというもの。

スピリチュアルな話というのは、信じる人はとことん信じ、信じない人はとことん信じないと思いますが、スタンリーは自身が人々の目を錯覚させて幻想を信じ込ませるマジシャンという仕事柄、ソフィーの能力にも極めて懐疑的です。

ウディ・アレンさんは、かつて自分が監督する映画のほとんどで主演を演じていたこともあり、今でも映画の主人公に自分のキャラが反映されていることが多くあります。なので、今回もきっとスタンリーの見解はそのままウディさんの見解に当てはまるのかなと思っていたら、MTV のリポーターであるジョシュ・ホロウィッツ(@joshuahorowitz)さんのポッドキャストに出演した際に、やはりこう語っていました。

When I was a kid, they beat you into praying. But not in my adult life. It doesn’t mean anything. It is like the people who tell you “Have a good day” — it doesn’t work. You don’t have a good day.

(子どもの時は、無理やり祈らされたものでした。でも、大人になってからは祈っていません。意味がないから。人に「良い一日を」と言うようなものです。そう言っても、良い一日にはならない。)

via Woody Allen’s First Podcast: 7 Revelations From the ‘Magic in the Moonlight’ Director

シネマトゥデイのインタビューでも、こう語っていました。

「僕は幻想には賛成だが、現実はつらい仕事のようだ。それは貧富を問わず誰もが思っていると思う。過去に僕は『われわれは真実が同じなのは知っているが、われわれの人生はその真実を曲解する選択をすることによって異なる』と言ったことがあった。僕の映画『カイロの紫のバラ』でも現実と幻想がつづられ、幻想の世界がどれだけ素晴らしいかを描いた。でも、あの映画ではミア・ファロー演じる主人公が現実と幻想の世界の選択を迫られ、彼女は現実を選んだ。なぜなら幻想に入り込むと、自分がおかしくなるからだ。ただ今作でも、苦境や現実などからわれわれを救ってくれるのは、幻想やマジックであることが描かれている」

via ウディ・アレン、幻想と現実の世界を描いた新作を語る – シネマトゥデイ

映画『カイロの紫のバラ(The Purple Rose of Cairo)』(1985)は未見なので、そっちも観てみたいです。

ウディ・アレン監督はほぼ毎年新作映画をリリースしていることでも有名ですが、来年は再びエマ・ストーンさん、そしてホアキン・フェニックス(Joaquin Phoenix)さんを主演に迎えたミステリーとなるようです。

次回作について彼は「大学を舞台にした殺人ミステリーになる」と明かした。さらに、シカゴ・トリビューンでは、「シリアスなドラマ」と付け加えられ、おそらく映画『マッチポイント』をほうふつさせるような作品が手掛けられるとみられている。

via 巨匠ウディ・アレンの次回作は大学を舞台にした殺人ミステリー! – シネマトゥデイ

ホアキン・フェニックスさんが出演されるということで、来年の新作も楽しみです。

それにしてもウディ・アレンさん、御年78歳で今でも全くペースを落とさず、31歳の監督デビューから今までほぼ毎年新作映画の脚本と監督を手がけていらっしゃるのが、本当信じられません。