デトロイト市が破産法申請!の記事で目にした「municipal 」の意味とは?

今日のビッグ・ニュースはデトロイトの財政破綻のニュースでした。


Detroit

(By Paul Turgeon (Flickr: Detroit) [CC-BY-2.0], via Wikimedia Commons

ニュースにいろいろ目を通していると、「municipal」という単語を何度も目にしました。以下の見出しにも登場しています。

ポイント

“municipal”〔発音〕は、「地方自治体の」という意味です。

municipal | Longman Dictionary

municipal: relating to or belonging to the government of a town or city

市や町の自治体に関係する、あるいは属する、という意味なんですね!

というわけで、どちらの見出しも『デトロイト市が米史上最悪の自治体破産申請』と書かれていたのでした。

補足

債務総額はなんと185億ドルに及ぶと言われています。ロイター通信の記事(2番目の見出しの方)を読んでみました。

In a letter accompanying the filing, Michigan Governor Rick Snyder said he had approved a request from Orr to file for Chapter 9 bankruptcy protection noting, “Detroit simply cannot raise enough revenue to meet its current obligations, and that is a situation that is only projected to get worse absent a bankruptcy filing.”

ミシガン州のリック・スナイダー知事は、オー氏(デトロイト市の非常時管理責任者)から破産法9条の債権保全申請を受けて承認したとし、「デトロイト市は現在の債務に対して十分な歳入を得ることができておらず、破産申請をしなければ状況は悪化すると予測される」と述べた。

via Detroit files for bankruptcy, stage set for court fight | Reuters

かつては製造業の中心地だったデトロイト市。第二次世界大戦中は、巨大自動車産業が飛行機やタンク車、軍需物資(munitions)の製造に切り替え、街は「民主主義の兵器廠(Arsenal of Democracy)」として潤いました。

Now the city’s name has become synonymous with decline, decay and crime. Detroit has seen its population fall to 700,000 from a peak of 1.8 million people in 1950. The city’s government has been beset by corruption cases over the years. Waning investment in street lights and emergency services has left it struggling to police the streets.

The city’s murder rate is at its highest in nearly 40 years; only a third of its ambulances were in service in the first quarter of 2013; and its nearly 78,000 abandoned buildings create “additional public safety problems and reduces the quality of life in the city,” the governor noted in his letter.

いまや、衰退・腐敗・犯罪といえばデトロイト市となっている。同市の人口は、ピーク時だった1950年代の180万人から70万人に減少。自治体は長年にわたって汚職事件に悩まされてきた。街灯や緊急医療サービスに対する投資は減り、街の取り締まりは困難になった。

市の殺人率はこの40年近くで最高に達し、2013年の第一四半期に稼働していた救急車は全体のわずか1/3だった。78,000軒近くに及ぶ廃虚ビルは、「治安問題を増やし、市の生活の質を落とした」と知事は書面で述べた。

via Detroit files for bankruptcy, stage set for court fight | Reuters

デトロイト市のケビン・オー非常時管理責任者は、債権者(creditors)に対して債務1ドルあたり1ペニーを提供する再編案を6月に提示しましたが、退職した市の職員らを代表する年金基金を中心に一部の債権者から反対を受けていました。

Unlike corporate bankruptcies, there have been relatively few Chapter 9 cases since the Bankruptcy Act was amended in 1934 to include municipalities. This means there is little precedent and the number of creditors means a complicated road ahead.

(企業の倒産と異なり、1934年の連邦破産法改定で地方自治体の破産に関する規定が盛り込まれて以来、第9章が適用された事例は少ない。このことは前例が少ないことを意味し、債務者の数が多いことは前途多難であることを示している。)

via Detroit files for bankruptcy, stage set for court fight | Reuters

実はこのニュースが流れる数日前、ジェガーさんがたまたま筋トレをしながら、デトロイトの状況を映した『Detropia』(2012)というドキュメンタリー映画を観ていました。(ジェガーさんはなぜか筋トレをする時、好んでドキュメンタリー作品を観ます。)

ミシガン州と言えば、ドキュメンタリー映画監督として知られるマイケル・ムーアさんのデビュー作品『ロジャー & ミー(Roger & Me)』(1989)も、ゼネラル・モータースの工場閉鎖やリストラ問題を経て急激に荒廃していく故郷ミシガン州フリントの様子を描いていました。

マイケル・ムーア監督は今日のニュースに対し、以下のようなツイートを発しています。


私はジェガーさんが『Detropia』を観ながら筋トレしている時、ブログを書くのにめっちゃ集中していて全く気にしていなかったので、ちょっと後悔しつつこの週末にでもじっくり観てみようと思っています。