ハフィントン・ポストの創業者アリアナ・ハフィントンの紹介映像で耳にした「outspoken」の意味とは?
5月7日に日本で創刊した『ハフィントン・ポスト日本版』。
ハフィントン・ポスト(The Huffington Post)の創業者はアリアナ・ハフィントン(@ariannahuff)さんという女性ですが、私は彼女についてはそれくらいしか知らなかったので、この機会にアリアナ・ハフィントンさんについて調べてみました。
すると、彼女について紹介する以下の番組で、ナレーターが “She’s outspoken, opinionated, and she is the Huffington in the news web giant, The Huffington Post.”(0:23)と言ったのが気になりました。
ポイント
“outspoken” は「率直な」という意味です。
outspoken: an outspoken person states their opinion honestly, even if other people do not like it
(他の人が好まないような意見でも正直に言う、ということですね。)
「率直で、自分の意見を曲げない。彼女こそ、巨大ニュースサイト『ハフィントン・ポスト』紙のハフィントンだ」とナレーターは言っていたんですね〜
補足
というわけでアリアナ・ハフィントンさん、話し方にものすごく癖があるなと思ったら、ギリシャ出身やそうです。
私は、母国語が英語ではない国からやってきてアメリカで活躍している女性にものすごく強い興味を持っています。以前紹介したシャーリーズ・セロンさんもそうでしたが、アリアナ・ハフィントンさんもそうやったとは。
シャーリーズ・セロンさんについてはこちらで詳しく書いています→ 映画『モンスター』(2003)の予告編で耳にした「street person」の意味とは? | ツカウエイゴ
アリアナさんは16歳の時にイギリスへ移り、ケンブリッジ大学ガートン・カレッジ(Girton College, Cambridge)へ入学。そこで男性と出会って恋に落ちますが、彼がどうしても結婚してくれなかったため、別れを告げて心機一転ニューヨークへ渡ります。
2011年に行われたサラ・ローレンス・カレッジ(Sarah Lawrence College)の卒業式でのスピーチでもそのことについて語ってはりますが、アリアナさんが22歳の時に出会って30歳になる頃まで付き合っていたそうで、アリアナさんがどうしても子どもが欲しかったのに対し、相手にその気がなかったことが別れの最大の原因になった模様。
So… the rest of my life — my children, my books, The Huffington Post, the fact that I’m standing here speaking to you on your Commencement Day — would not have happened, if this man had married me. So my whole life happened because a man refused to marry me. So, remember that, okay? In life the things that go wrong are often the very things that lead to other things going right.(11:05)
(なので、私の残りの人生 — 子どもたちや、本や、ハフィントン・ポストや、こうして卒業式の日にここに立って話していること — は、もし彼が私と結婚していたら実現していなかったと思います。私の今の人生は、彼が私との結婚を断ったからこそ成り立っているのです。覚えててくださいね。人生では、うまくいかないことによって、他のことがうまくいくことがしばしばあるのです。)
スピーチ原稿全文はこちら→ Arianna Huffington, Commencement Keynote Address | Sarah Lawrence College
その後結婚して念願の子供をもうけるも、夫のマイケル・ハフィントンがバイセクシャルであることが判明し、離婚。2003年にはカリフォルニア州知事選に出馬し、アーノルド・シュワルツェネッガー(@Schwarzenegger)に敗れます。
アリアナ・ハフィントンがハフィントン・ポストを始めたのは、2005年5月でした。
2013年3月にアップされた Bloogberg のインタビュー映像によると、ハフィントン・ポストは、新しい記事がなんと58秒に1本の速さで掲載されているそうです。
アリアナさんはこのインタビューでハフィントン・ポスト紙の成功の秘訣について聞かれ、こう語っています。
Well, obviously, doing things in real time is part of the secret sauce — not so secret — but also engagement. Everything at HuffPost is about engagement. It’s not just us presenting stories to our readers. It’s bringing our readers into the story through their comments, through sending us videos, through sending us additional information. We’ve had over 230,000,000 comments since The Huffington Post was launched in May, 2005.(2:35)
(もちろん、リアルタイムなのも秘訣ではありますが — あまり隠してはいませんが — 読者との関わりもそうでしょう。ハフポストの全てが読者との関わり合いになっています。ただ読者にストーリーを提示するだけではありません。コメントや、送られてくるビデオや追加情報を通して、読者をストーリーに引き込んでいるのです。2005年の創刊以来、これまでコメント数は2億3000万に達しています。)
このコンセプト、実は私がこのブログを通して目指していることでもあります。嬉しいことに、最近はコメントから記事が生まれることも増えてきて、日々双方向のつながりを感じていますが、将来的にはもっとこの双方向のつながりを強化して、私以外の人にもツカウエイゴで英語に関する日々の発見を発信していってもらえたら良いなと思っています。
まだそうなるには時間がかかると思いますが、「ツカウエイゴで自分も発信したい」と思ってもらえるサイトになるように、こつこつ取り組んでいきたいと思います。
というわけで、なにげに私はハフィントン・ポスト紙をロール・モデルにしているのですが、ここへきてハフィントン・ポスト日本版が登場したため、個人的にめっちゃ注目しています。日本でもうまくいって欲しいものです。
追記
(5.9.2013)
ハフィントン・ポスト日本版にも、アリアナ・ハフィントンさんに関する記事が掲載されていました。私の文章の中で「アリアナさんはギリシャ出身」と書いていましたが、前編の記事によると、正確には「ギリシャ生まれの米国人」なんですね!