ボストン・マラソンの爆発事件の裏側で活躍した人々

米18日深夜にマサチューセッツ工科大学(MIT)で警察官が打たれるという事件が起き、その時の銃撃戦でボストン・マラソン爆発事件の犯人とされる2人組の1人タメルラン・ツァルナエフ容疑者が死亡、弟ジョハル容疑者も封鎖されたマサチューセッツ州ウォータータウンのボートに潜伏しているところを発見され、19日に逮捕されました。



今回の事件は全米にショックを与えましたが、事件の裏側で多くの人の協力があったことも忘れるわけにはいきません。<タノシムエイゴ>とは少しずれますが、彼らの行動から学ぶことがたくさんあったので、いくつかピックアップしてご紹介したいと思います。

  1. ジョー・アンドルッツィ(Joe Andruzzi)さん
  2. フットボール・チーム『New England Patriots』のジョー・アンドルッツィ元選手が、爆発現場から女性を抱えて救出。

  3. オレンジジュース・マン
  4. 現場にいる人たちにオレンジジュースを配ってまわり、バスルームの貸し出しもしたそうです。

  5. 付近の住人が Google Docs を使って部屋を貸し出し
  6. 爆発事件の後、行き場がなくなったマラソンランナーや見物人のために Boston.com が Google Docs を使って表を作成し、部屋の貸し出しなどができる人の情報を募集。そこに住民が次々と書き込み、2日間で6000件に達したそう。

  7. マラソンランナーが救助活動に協力
  8. 以下の写真に写っている軍服の方々は実はマラソンランナーで、兵士の家族や戦死した兵士の遺族たちをサポートするマサチューセッツ州の非営利組織『Military Friends Foundation』の認知向上と資金集めのため、35ポンド(約16キロ)もする軍の制服に身を包んで走っていたそうです。素晴らしい体力の持ち主です。

  9. マラソンランナーたちがゴール後、そのまま病院へ走って血液を提供
  10. これもすごいです。マラソンを経験している身からすると、42キロを走り切るだけでぶっ倒れそうになるのに、そのまま病院まで走ってさらに血液を提供するのは並大抵のことではなかったと思います。

  11. ジェフ・バウマン(Jeff Bauman)さん
  12. ボストン・マラソンに参加したガールフレンドが走ってくるのをゴールライン付近で待っていたバウマンさん。そのすぐそばで爆発が起こり、バウマンさんはひざ下から両足を失いました。その写真はインターネットで瞬く間に広まったので、もしかしたらご覧になったかもしれません(最初の動画にもちょっと映ってはります)。

    Mashable の記事『Internet Helps Boston Bomb Hero Pay for Health Insurance』によると、病院で意識を取り戻したバウマンさんはすぐに紙とペンをもらい、

    bag, saw the guy, looked right at me.

    (鞄、男を見た、僕のことをまっすぐ見ていた)

    と書いたとのこと。この情報は捜査に大きく役立てられました。

    その後、バウマンさんの友人が中心になって GoFundMe で『Bucks For Bauman!』を立ち上げ、バウマンさんの治療代のための資金集めを開始。この記事を書いている米20日時点でおよそ40万ドルの寄付が集まっています。
    Bucks For Bauman!

  13. クラウド・ファンディングに協力した人々
  14. Celeste & Sydney Recovery Fund
    両足を失ったのは、バウマンさんだけではありません。コーコラン(Corcoran)親子も共に両足を失いました。母親は美容師で、娘は高校3年生(a high school senior)。

    彼女たちの場合もいとこが GoFundMe でページを作成し、資金集めを始めました。現時点でおよそ50万ドルの寄付が集まっています。

上記の人々の行動に敬意を表するともに、彼らの柔軟で前向きな姿勢を私も見習いたいと思います。