「I think」と同じくらいよく使われている「I would say」の意味とは?
先日、家に帰る途中でトイレに行きたくなって、「もう少しやからがまんがまん」と思って帰ったのですが、「ただいまー!」と勢いよく家に入ると、「おかえり〜」とバスルームの方から声が。
「あれっ、もしかして今お風呂入ってる!?」
「さっき入ったとこやで〜」
「ちょっとあと何分で出てくるん!?」
すると、”I would say… thirty minutes?” という答えが返ってきました。
ジェガーさんは、長風呂です。
ポイント
“I would say” は “I think” と基本的に同じ意味です。
I’d say: (idiomatic) It is my estimate or opinion
(例文は “I’m no doctor, but I’d say he needs an ambulance.〔私医者ちゃいますけど、この人救急車必要やと思いますよ。〕” となっていました!)
補足
『Late Show』というトーク・ショーでも、映画『ゼロ・ダーク・サーティ(Zero Dark Thirty)』(日本は2月15日公開)のキャスリン・ビグロー(Kathryn Bigelow)監督が何度も “I would say” と言ってはりました。
というわけでこの映画、先日観に行ってきましたが、非常に骨太の映画でした。ビン・ラディン追跡計画の舞台裏密着取材、という感じです。なので、私が一番気になったのは、どれくらい事実に基づいているのか、ということ。
そんな私の疑問を、下のビデオでインタビュアーの2人が代わりに聞いてくれていました。
- ストーリーはどうやって入手したのか?
- 主人公の女性は実在の人物がモデル?
- 生々しい拷問シーンを見せることの重要性は?
- タイトル『Zero Dark Thirty』の意味は?
全て目撃談(firsthand accounts)に基づいていて、政府の機密情報(classified information)には触れていないそうです。もともと、ビン・ラディン追跡計画失敗についての映画を制作する予定だったそうですが、脚本が2/3まで書き上がった段階でビン・ラディンが殺害されたというニュースが流れたため、変更したとのこと。
登場人物は全て実在の人物がモデルになっているそうです。「実際に監督または脚本家がその女性に会ったことがあるのか」という問いには、「守秘義務を守る」という理由で明確な回答は得られていませんでした。
論争を呼んでも、それは歴史の一部であり、制作する上で最も重要だったのは本当のことを伝えること、と監督は語ってはります。
軍事用語(military term)で「真夜中30分過ぎ」、つまり「0:30」を意味しているそうです。
その後 CNN のビデオを観たところ、主人公の CIA エージェントはやはり実在するようで、年齢は30代半ばのよう(ということは、計画開始当初は20代やったということでしょうか)。ターゲッター(Targeter)と言って、テロ・グループなどの弱点を突き止めるのが彼女の職務で、ビン・ラディン追跡においては、アルカイダ(Al Qaeda)グループの中でキーとなる人物を特定することに精力を注ぎはります。
追跡調査の段階では、顔の上に布をかぶせ、その上から水を注ぐ「水責め(water-boarding)」などの拷問(torture)も行われますが、これらについては上院議員(senator)の中から「ビン・ラディン容疑者の居場所特定と殺害に拷問が役立ったように描かれているが、不正確で誤解を与えている」との抗議が起こるなど、一時問題となりました。
『Late Show』のトークでも、ホストのデヴィッド・レターマン(David Letterman)が最後に「私なんか大学時代は常に水責めにされてましたけどね」と言ってビグロー監督に突っ込まれてはりますが、米国によるこれらの拷問については、2009年にオバマ政権が禁止を表明しています。
下のスピーチだったかどうかはよく覚えていませんが、オバマ大統領が拷問に関して言及する場面も映画には登場していました。
それにしても、CIA 秘密軍事施設(black site)の内部やビン・ラディン捕獲・殺害ミッション実行の時の様子など、脚本家のマーク・ボール(Mark Boal)さんはほんまに細かいところまでよう取材しはったなという感じです。それをビグロー監督が見事に映像化。特に「見せ場」の演出が上手やと思いました。最後なんか、言ってみれば結末はわかっているはずなのに、めっちゃ緊張。早くその緊張感から解き放たれたいがために、出てくるおっちゃんがみんなビン・ラディンに見えました。あと、軍隊の人らのマスクの目の部分が4つあるのも気になりました。
ちなみに、マーク・ボールさんはビグロー監督の前作『ハート・ロッカー(The Hurt Locker)』(2008)の脚本を書いた人でもあります。元フリーランスのジャーナリストやったそうです。
関連
“classify” という単語も何度も登場していますが、これについては以前紹介しています→ ベン・アフレック監督最新作『アルゴ』の元になった WIRED の記事で目にした「classify」の意味とは?