カジュアルに使われる「Are you up for it?」の意味とは?
朝はいつも、コーヒーを2杯飲んで仕事を始めるジェガーさん。でも先日は飲み足りなかったようで、「コーヒーもう一杯いっちゃおっかな〜」と言って “Are you up for it?” と私にも聞いてきました。
ポイント
“up for” は日常生活のいろいろな場面でよく使われています。
- [idiomatic] Willing to participate in; interested in.
- [idiomatic] Being or due to be evaluated, inspected, judged, considered, sold, etc., in the stated circumstances or by the stated method.
(1. の「興味がある」「やる気がある」という意味で私もよく使っていますが、2. のように「候補になる〔例:He is up for reelection next year.〕」「議題になる〔例:It’s still up for debate.〕」「売りに出される〔例:My car is up for sale.〕」「容疑で訴えられる〔例:He is up for second degree murder.〕」という意味でも使われています。)
ジェガーさんは「(コーヒーもう一杯)いる?」と言っていたんですね〜
補足
映画『ビッグ・ボーイズ しあわせの鳥を探して(The Big Year)』(2011)を観た時も、ステュー(スティーヴ・マーティン / Steve Martin)を船酔いさせようとたくらむケニー(オーウェン・ウィルソン / Owen Wilson)が、目の前で魚がさばかれる様子を見ながら “Hey, anybody up for a little fish head sushi?(魚の頭の寿司ちょっといる人ー?)”(0:48)と言っていました。
1年間に北米大陸で見つけた野鳥の種類の数を競う米探鳥協会(American Birding Association)主催の記録会「ビッグ・イヤー(Big Year)」に参加した、3人の男を描くこの映画。一見よくあるおバカコメディなんですが、実はこれ、1998年に実際に「ビッグ・イヤー」に参加した3人がモデルになっています。
私はこの映画を観た時、「実在の3人がモデルになっている」というのがどうしても信じられませんでした。なぜならこの人たち、鳥を見るのに使う労力の大きさが半端ありません。鳥の情報をつかむやいなや全米のあちこちに頻繁に出かけていったり、時にはアラスカの未開の地まで飛んでいったり、私生活や仕事を犠牲にしたり・・・。それもこれも全て人より多くの種類の鳥を見るためです。
しかもこの大会、審判は別にいなくて、自己申告制。賞金も出ません。元旦から大晦日までひたすら鳥を見まくって、見た鳥の種類の数を自己申告して、それで米探鳥協会の発行する雑誌で名前を確認して一喜一憂して終わり。本当に鳥が好きでなければやってられない大会です。そんな大会に全力で参加する3人。ほんま鳥バカです。
なので私、去年映画を観た後、気になって原作のルポルタージュも読んでみました。一体どこまでほんまやねん、と。
すると、3人とも映画のまんまでした。びっくりです。あの映画、全部実話でした。
あまりにも衝撃的だったので、以来鳥を見る度に、あるいは鳥を見ている人を見る度に、「ビッグ・イヤー」のことを思い出してしまいます。私確実に、以前より鳥に敏感になってます。日本にいた時、鳥の写真とかあんまり撮ったことなかったのに、先日もランニング中に見かけた鳥を写真に撮らずにはいられませんでした。「ビッグ・イヤー」おそるべしです。
ちなみに映画の監督は『プラダを着た悪魔(The Devil Wears Prada)』(2006)のデヴィッド・フランケル(David Frankel)。映画では、実際の場所(下のビデオはアラスカの未開の地、ことアッツ〔Attu〕島)でロケをしてはります↓