『ザ・マスター』も『ノルウェイの森』も!サウンドトラックで新たな才能を発揮するレディオヘッドのジョニー・グリーンウッド

先週の日曜日に観に行って以来、ずっと考えています、ポール・トーマス・アンダーソン(Paul Thomas Anderson)監督の最新作『ザ・マスターThe Master)』(日本は来年3月22日公開)のこと。



内容についての感想は先日述べましたが、あの映画で最も心に残ったものの一つに音楽があります。
Jonny Greenwood

(BY Zach Klein [CC-BY-2.5], via Wikimedia Commons

サウンドトラックを手がけているのは、レディオヘッドRadiohead)のギタリスト、ジョニー・グリーンウッド(Jonny Greenwood)。予告編を観た時から「音楽ええなー!」と思っていたのですが、本編を観たらますます惚れてしまいました。

アーティスト:Jonny Greenwood
カテゴリ:Soundtrack ( 全15曲 )
リリース:2012-09-10
価格1,900円

DISC 1
曲順 曲名 収録時間 購入(iTunes Store)
1曲目 Overtones 2分19秒 ¥200 – (視聴する)
2曲目 Time Hole 1分41秒 ¥200 – (視聴する)
3曲目 Back Beyond 3分41秒 ¥200 – (視聴する)
4曲目 Get Thee Behind Me Satan (feat. Ella Fitzgerald) 3分45秒 ¥200 – (視聴する)
5曲目 Alethia 4分04秒 ¥200 – (視聴する)
6曲目 Don’t Sit Under the Apple Tree (With Anyone Else But Me) [feat. Madisen Beaty] 1分36秒 ¥200 – (視聴する)
7曲目 Atomic Healer 1分23秒 ¥200 – (視聴する)
8曲目 Able-Bodied Seamen 3分54秒 ¥200 – (視聴する)
9曲目 The Split Saber 3分39秒 ¥200 – (視聴する)
10曲目 Baton Sparks 2分19秒 ¥200 – (視聴する)
11曲目 No Other Love (feat. Jo Stafford) 2分57秒 ¥200 – (視聴する)
12曲目 His Master’s Voice 3分33秒 ¥200 – (視聴する)
13曲目 Application 45 Version 1 5分39秒 ¥200 – (視聴する)
14曲目 Changing Partners (feat. Helen Forrest) 2分39秒 ¥200 – (視聴する)
15曲目 Sweetness of Freddie 3分24秒 ¥200 – (視聴する)

ジョニー・グリーンウッドがポール・トーマス・アンダーソンと組むのはこれが2回目です。初めて2人が組んだのは、ポール・トーマス・アンダーソンの前作『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド(There will be blood)』(2007)でした。

アーティストJonny Greenwood
カテゴリ:Soundtrack(全11曲)
リリース:2007-12-17
レーベル:℗ 2007 Nonesuch Records, Inc.
価格1,500円

EW のインタビュー記事『There Will Be Music』(2007)によると、ポール・トーマス・アンダーソンがオランダのロッテルダム(ロッテルダム)の映画祭でドキュメンタリー映画『Bodysong』(2003)を観て、その音楽に惚れ込んだのがそもそものきっかけだったようです。『Bodysong』は、ジョニー・グリーンウッドが初めてサウンドトラックを手がけた作品。

アーティストBodysong & Jonny Greenwood
カテゴリ:Soundtrack(全13曲)
リリース:2003-10-27
レーベル:℗ 2003 The copyright in this sound recording is owned by EMI Records Ltd
価格1,500円

か、かっこいい・・・

そのあとポール・トーマス・アンダーソンは、ジョニー・グリーンウッドが作曲した『Popcorn Superhet Receiver』を耳にして虜に。この音楽の一部は『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』にも使われています。

アーティストAukso Orchestra, Krzysztof Penderecki & Marek Mos
カテゴリ:Classical(全15曲)
リリース:2012-03-09
レーベル:℗ 2012 Nonesuch Records Inc., a Warner Music Group Company.
価格1,700円

この曲を聴いたポール・トーマス・アンダーソンの感想:この曲もう何度も何度も聴いてるんですけど、そうすると聴いていない時ですら、まるでステレオを他の部屋でつけっぱなしにしといたような、そんな気分になるんですよ。

それを聞いたジョニー・グリーンウッド:えっ、それこそまさに自分がこの曲を書いた理由なんです!この曲のコンセプトは、音楽が流れていると思う時に実は音楽はない、というもの。たとえば掃除機を使ったりしている時に、ラジオも流れていると思って掃除機を止めるでしょう。でもそこに音楽はない。それがこの曲の書き始めになっているんです。

こういうのを聞くと、音楽の表現性ってほんま深いな〜と思わされます。私にはどことなくスタンリー・キューブリック(Stanley Kubrick)作品で流れてそうな音楽にも聞こえてきて、ジョニー・グリーンウッドの音楽性はほんまに映画向きなんちゃうかとすら思えてきました。

ちなみにジョニー・グリーンウッドは他にも、『ノルウェイの森Norwegian Wood)』(2010)や、『少年は残酷な弓を射るWe Need to Talk About Kevin)』(2011)などのサウンドトラックも手がけています。

アーティストCan & Jonny Greenwood
カテゴリ:Soundtrack(全14曲)
リリース:2010-11-24
レーベル:℗ 2010 (1,2,4-6,8-11,13,14) Unreliable Ltd., 2010 (3,7,12) Spoon Records Ltd.
価格1,500円

『少年は残酷な弓を射る』は前から観たいと思っていてまだ観ていなかったので、観なきゃです。

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