グラウンドホッグ・デーの説明で耳にした「spring equinox」の意味とは?
先週から第47回スーパーボウル(Super Bowl XLVII)のことばっかり書いてますが、スーパーボウルの前日2月2日は、グラウンドホッグ・デー(Groundhog Day)でした。
グラウンドホッグ・デーのことは私はアメリカへ来てから知ったんですが、今では毎年楽しみな行事の一つになっています。でも、よく考えたら歴史とかあまりよくわかっていなかったので、改めて解説ビデオを観てみました。
すると、ナレーターが
The period between the winter solstice and spring equinox has been important throughout history.(1:00)
と言ったのが気になりました。
ポイント
“spring equinox”〔発音〕は「春分」という意味です!
equinox | Macmillan Dictionary
equinox: one of the two days in the year when the day and night are the same length
(このことから大体予想できる通り、秋分は “autumnal equinox” となります。ついでに冬至は “winter solstice”、夏至は “summer solstice” です!)
ナレーターさんは「冬至と春分の間の期間は歴史上重要視されてきました」と言っていたのでした。
補足
というわけで、上のビデオを参考に、改めてグラウンドホッグ・デーについて理解してみたいと思います。
<グラウンドホッグ・デーとは>
一言で言えば、グラウンドホッグ(ウッドチャック)を使った天気予報のようなもの。
冬眠(hibernation)中のグラウンドホッグを穴から呼び出し、もしグラウンドホッグが自分の影を見て驚いて穴に戻ったら、あと6週間冬が続くと言われています。反対に、もし曇りなどでグラウンドホッグが影を見ずそのまま外にいたら、春はすぐそこなんやそう。
<なんで年に一回この時期に行うのか>
日本にも2月3日に節分がありますが、この時期というのは昔からどこの民族や文化でも重要視されてきたようです。たとえば、多神教徒のケルト人(Celts)も「インボルク(Imbolc)」という祭りをこの時期に行って春を待ちわびていたそうで、それが2月2日に行われるキリスト教徒の聖燭祭(Candlemas)という祭日と結びついたという説があります。
<なんでグラウンドホッグなのか>
もともと中世にヨーロッパで始まった時は、冬眠中の動物であれば特にこだわりはなかったようです。1700年代から1800年代にかけてアメリカに移民してきたドイツ人がこの儀式をアメリカに持ち込み、その時にペンシルベニアでグラウンドホッグが栄えある天気予報係に選ばれたとのこと。
公式の儀式が初めて行われたのは1880年代後半で、その時は「パンクサトーニー・グラウンドホッグ・クラブ(The Punxsutawney Groundhog Club)」のメンバーが穴からグランドホッグが出てきて影を見るのを確かめてはりました。
以来、毎年同じ場所で今も開催。現在グラウンドホッグは “パンクサトーニー・フィル(Punxsutawney Phil)” という愛称で親しまれており、グラウンドホッグ・デー当日になると切り株を模した仮の巣穴に移されて、タキシードと黒のシルクハット(top hat)姿がトレードマークのおっちゃんたち(通称インナーサークル〔innercircle〕)に引っ張ってもらいながら登場します。
<実際、当たるのか>
「パンクサトーニー・グラウンドホッグ・クラブ」によると、なんと的中率はおよそ90%やそう。普通の天気予報より当たるんちゃうかという感じですが、別の調査によると40%以下とのことで、こちらの方が現実味はありそうです。
ちなみに、グラウンドホッグ・デーと言えば映画『恋はデジャ・ブ(Groundhog Day)』(1993)が有名ですが、これで国内の認知度がさらに高まった、という説もあるそう。
というわけで今年の予報ですが、一体どうなったかというと・・・
“And so you’re faithful there is no shadow to see and early spring for you and me!” ということで、今年は春がもう近いようです!
発表された瞬間の、盛り上がりようが半端ないです。
パンクサトーニー・フィルの予報通り、早く春来て欲しいな〜
去年の記事ですが、日本語の説明はこちらが詳しかったです→ グラウンドホッグデー、今年も開催 | ナショナルジオグラフィック 公式日本語サイト(2012年2月)