展示会『Spectacle: The Music Video』で振り返るミュージックビデオの歴史

世界を巡回中のミュージックビデオ展『SPECTACLE: THE MUSIC VIDEO)』が、我が街シアトルにもやってきました。

私は事前のイベントに参加したので、運良く一般公開前に観ることができたのですが、めちゃくちゃ面白くて、2周か3周くらいしてしまいました。

中でも特に私が興味を惹かれたのは、ミュージックビデオの歴史のセクションです。

ミュージックビデオの先駆者たち

いわゆる “ミュージック・ビデオ” と呼べるような、音楽の長さと動画の長さがほぼ一致するものが登場したのは、1953年だそう。以下の D.A.ペンネベーカーさんのビデオが「元祖」と言われています。

その後、アーティストとしてミュージック・ビデオに新風を巻き起こしたのは、ビートルズ。

ビートルズは『A HARD DAY’S NIGHT』(1964)や『マジカル・ミステリー・ツアー』(1967)など何作か映画を制作していますが、どれもどちらかというと音楽がメインで、壮大なミュージック・ビデオといった感じです。

いわゆる “プロモーションビデオ” を初めて制作したのは、クィーン。『Bohemian Rhapsody』のこのビデオを BBC が放映して、名曲の大ヒットに拍車がかかりました。

そして、1981年に MTV 開局。これによって、ミュージック・ビデオはもはや音楽アーティストと切り離せないものとなりました。

貴重な作品の数々も

会場では、いろんなアーティストのミュージック・ビデオが視聴できるようになっていた他、PV に関わるものも多数展示されていました。

たとえば1986年の MTV Video Music Awards で6冠を達成した a-ha の『Take On Me』(1986)に使われた原画。

OK Go の『This Too Shall Pass』(2010)の衣装。

そして映画監督であるミシェル・ゴンドリーさんが監督したことで名高いステリオグラム(Steriogram)の『Walkie Talkie Man』の舞台セットの一部なども展示されていました。

地元出身のスター、マックルモア&ライアン・ルイスに至っては、特別コーナーも。

上記の PV で着た衣装もばっちりありました。

でも個人的に一番嬉しかったのは、我らが日本を代表するポップ・アーティストの一人、YUKI さんが混じっていたこと!

センチメンタルジャーニー』のミュージック・ビデオの写真が壁に大きく展示されていて、PV も視聴できるようになっていました。

Commune

JUDY AND MARY 時代からファンの私は、もう大興奮。壁一面の YUKI ちゃんを最初に観た時はびっくりしすぎて、思わず「うわ!」と日本語で叫んでしまったほどです。

YUKI ちゃんの PV もアーティスティックなものが多くて、しかも年々その世界観を極めている感じがあるので、この機会にぜひもっと世界にも注目してもらいたいです。