エボラ出血熱のニュースで何度も耳にした「epidemic」の意味とは?

アフリカを中心に、エボラ出血熱(Ebola)が猛威をふるっています。ニュースをチェックしていると、”epidemic” という単語をたくさん耳にしました。



下の動画でも、ナレーターが “ABC’s own chief medical editor, Dr. Richard Besser is right there, on the front lines of an epidemic.”(0:11)と言っていました。

ポイント

“epidemic” は、病気に使われると「流行病」という意味になります。

epidemic | Macmillan Dictionary

  1. a large number of cases of a disease that happen at the same time
  2. a sudden increase in the number of times that something bad happens

(2. のように、病気以外にも悪いことなどに使われると「蔓延」という意味にもなります。)

つまり、ナレーターは「ABC 放送局の保健医療部編集長であるリチャード・ベッサー医師が、まさに今流行病の最前線にいます」と言っていたのでした。

補足

エボラ出血熱は現在西アフリカで流行中。今のところ特に多いのが、ギニア(Guinea)、シエラレオネ(Sierra Leone)、リベリア(Liberia)の3カ国です。ベッサー医師は感染者数の最も多いリベリアからレポートしています。

世界保健機関(WHO)が今年最初にエボラ出血熱の流行を報告したのは3月でした。3月23日の報告書で、ギニアで49人が感染し、そのうち29人が死亡したことが述べられています。

その後感染者が増え続け、特に8月に入ってからリベリアやシエラレオネで急増。


1976年の発見以来、最悪と言われています。


エボラ出血熱は、感染力の高い伝染病です。人の血液や体液などを介して移ります。

エボラの初期症状(early symptoms)は以下の通り。

  • 熱(Fever)
  • 胃痛(Stomach pain)
  • 頭痛(Headache)
  • 予期せぬ出血またはあざ(Unexplained bleeding or bruising)
  • 下痢(Diarrhea)
  • 嘔吐(Vomiting)
  • 筋肉痛(Muscle pain)

ウイルスの潜伏期間が2〜21日のため、エボラ出血熱患者などとの接触から21日経っても上記の症状が表れない場合、感染していないことになります。

エボラへの感染を防ぐ対処法は、以下の通り。

  • 手洗いを頻繁にすること(Wash hands frequently.)
  • 人、特に病人の血液や体液に触れないこと(Avoid contact with blood and body fluids of any person, particularly someone who is sick.)
  • 感染者の血液や体液に触れた物に触らないこと(Do not handle items that may have come in contact with an infected person’s blood or body fluids.)
  • エボラ出血熱によって亡くなった人の遺体に触らないこと(Do not touch the body of someone who has died from Ebola.)
  • サルなどの霊長類やコウモリに触れたり、それらの血液及び体液に触れたり、生肉を食したりしないこと(Do not touch bats and nonhuman primates or their blood and fluids and do not touch or eat raw meat prepared from these animals.)
  • エボラ患者が処方されている病院に行かないこと。医療設備のアドバイスについては現地の米大使館や総領事館が頼りになります。(Avoid hospitals where Ebola patients are being treated. The U.S. Embassy or consulate is often able to provide advice on medical facilities.)
  • 38.6度の熱や頭痛、筋肉痛、下痢、嘔吐、胃痛、そして予期せぬあざや出血などの症状があった場合、直ちに診療にあたること。(Seek medical care immediately if you develop fever (temperature of 101.5oF/ 38.6oC) and any of the other following symptoms: headache, muscle pain, diarrhea, vomiting, stomach pain, or unexplained bruising or bleeding.)
    • 医師にかかるまでの間は人との接触を制限すること。医療機関以外の場所には行かないこと。(Limit your contact with other people until and when you go to the doctor. Do not travel anywhere else besides a healthcare facility.)


病気が他の国々にも広がっていかないよう、各国で対策が組まれていて、ベッサー医師もリベリアを出る際に問診表、手の消毒、スクリーニングチェックを受けて帰国していました。


現在米疾病対策予防センター(CDC: Centers for Disease Control and Prevention)は、リベリア、ギニア、シエラレオネへの渡航に対して警告を発しています。

もしもエボラが流行しているところから帰国した場合のチェックリストは以下の通りです。

  1. エボラが流行している地域から帰国した場合、特に血液や体液に触れたり、血液や体液に触れた物に触ったり、動物やその生肉に触れたり、エボラ患者のいる病院に行ったり、埋葬儀礼に参加したりした場合は、21日間体の様子を観察すること。(Monitor your health for 21 days if you were in an area with an Ebola outbreak, especially if you were in contact with blood or body fluids, items that have come in contact with blood or body fluids, animals or raw meat, or hospitals where Ebola patients are being treated or participated in burial rituals.)
  2. 38.6度の熱や頭痛、筋肉痛、下痢、嘔吐、胃痛、そして予期せぬあざや出血などの症状があった場合、直ちに診療にあたること。(Seek medical care immediately if you develop fever [temperature of 101.5oF/ 38.6oC] and any of the following symptoms: headache, muscle pain, diarrhea, vomiting, stomach pain, or unexplained bruising or bleeding.)
  3. 診療所や救命救急室に行く前に、直近の移動や症状について医師に話すこと。事前通知があれば、医師は配慮ができて、他の人やスタッフも守ることができます。(Tell your doctor about your recent travel and your symptoms before you go to the office or emergency room. Advance notice will help your doctor care for you and protect other people who may be in the office.)

現在、アメリカ国内でエボラ感染はまだ確認されていません。リベリアでエボラウイルスに感染し、米国内の病院に移送された米国人医療従事者が2名いましたが、共に回復して現在は退院しています。

流行病の早い収束を願うばかりです。

追記

(8.28.2014)WHO によると、米8月28日現在、ギニア・リベリア・ナイジェリア・シエラレオネの4カ国で総計3069件の感染が報告されており、1552人の死亡が確認されているそうです。そのうち4割は、過去21日間のうちに発生したもの。現在のところ、発生は局所に集中しています。

現在までの致死率は52%(シエラレオネでは42%、ギニアでは66%)。コンゴ民主共和国でもエボラ感染が報告されましたが、西アフリカでの流行とは関係ないことが明らかになっています。

(8.30.2014)日本でも空港などでの対策が強化されています。