家に泊まっていった友人のメモに書かれていた「crash」の意味とは?

このブログにも度々登場しているジェガーさんの幼なじみが、先週末に家に泊まりにきました。3D プリンターでボードゲームを作っていて、わが家のすぐそばにある会場で開催される『Seattle Mini Maker Faire』というイベントにブースを設けることになったのです。

すると、前日くらいに「2人でブース出すんやけど、その人も急遽泊まりに行っていい?」という電話が。

「ええけど、寝るところないかも」
「布団は自分で持っていくって」
「なら喜んで」

すると当日、2人が予定通りにやってきました。ジェガーさんの幼なじみの友達は、私はてっきり寝袋を持ってくるものと思っていたのですが、まじで布団です。くるくると丸めてひもで結んであって、ひもをほどいて布団を広げると、ブランケットと枕もちゃんと出てきました。めっちゃ準備万端です。

2人はお土産にワインとビールを持ってきていて、3人で女子会ならぬ男子会を始めました。えらい盛り上がっているので、何の話をしているのかと思ったら、奥さんの話です。

「こないだ奥さんとけんかしてんけどさ〜」
「うんうん」
「奥さんの方が大体正しいねん」
「そうなんや」
「10回けんかすると7回くらい奥さんの方が正しいねん」
「奥さんすごい」
「やろ?だから、俺ってすごい人と結婚できたんやなって、毎回思うねん」

なんやねん!・・・と思わずつっこみそうなりつつ、同時に感心しました。奥さんの愚痴大会かと思いきや、全く逆だったからです。

こういう時、アメリカでは身内をあまりけなさない気がします。少なくとも私は、誰かが人前で自分の身内をけなしているところをあまり見たことがありません。ジェガーさんも人前で私のことをいつも立ててくれます。

日本では「のろけている」「自慢している」と思われることもあるので、謙遜した言い方をする人が多いと思うのですが、アメリカではどうもそういう風に取られないみたいです。

その分、めちゃ仲が良いと思っていたカップルが破局したりすると、またびっくりするのですが、自分のことを立ててもらって嬉しくない人はいないと思うので、私はこの文化は気に入っています。

結局その日は深夜くらいまで男子会が続きました。私は一応ブログを書きながら参加していたのですが、面白すぎて全然ブログに集中できません。やがて深夜になり、ジェガーさんの幼なじみの友人が持ってきた布団に入りながら言いました。

「明日朝早いの忘れてたから、そろそろ寝かせてもらうわ」
「明日何時起きなん?」
「6時かな」
「早っ。ほなもうみんな寝よ」
「明日僕ら勝手に起きて出て行くから、2人とも朝起きてこんでええしな」
「うん、たぶん起きられへんから、助かるわ」

ということで、みんなそれぞれ寝床へ。翌朝目を覚ますと、もう2人はいなくなっていました。

「2人の気配全く感じひんかってんけど」
「僕も爆睡してたわ」

すると、ジェガーさんがメモ書きを発見。そこに、”Thanks for letting us crash.” と書かれていました。
crash

ポイント

“crash” には、「(臨時で)泊まる」という意味があります。

crash | Macmillan Dictionary

  1. if a plane crashes, or if someone crashes it, it falls from the sky
    • if a moving vehicle crashes, it hits something, causing damage
    • if someone crashes a moving vehicle, they hit something with it, causing damage
  2. to hit something hard, making a loud noise and often causing damage
    • to make a sudden loud noise, as if something is being hit
  3. [COMPUTING] if a computer or computer program crashes, it suddenly stops working
  4. [INFORMAL] to sleep somewhere for the night, usually when you did not plan to do this
  5. ECONOMICS if the stock market crashes, its value falls suddenly
    • if a business crashes, it fails suddenly and completely
  6. [INFORMAL] to go to a party that you have not been invited to

(どこかに一泊する、という意味で、カジュアルに使われます。急遽泊まることになった場合に使われることが多いです。)

つまり、「一泊させてくれてありがとう」とメモには書かれていたのでした。

補足

ついでに、メモの全文を訳すと以下のような感じになります。

Thanks for letting us crash. As I was trying to be quiet, I think I figured out the frog on the toilet. 1) No slip when you put your foot on the toilet to dry leg 2) No banging, year? Anyway, thanks again!

(泊めてくれてありがとう。静かにしようとしていた間に、トイレのカエルのことがわかったで。1. トイレに足を乗せて拭く時に、滑らないようにするため 2) トイレの蓋がバンとならないようにするため、どう?まあとにかく、改めてありがとう!)

さすがにトイレの写真をブログに載せるのは憚りますが、わが家のトイレの蓋にはカエルの形のフェルトのシートが貼ってあります。私が友人にもらったもので、「かわいくて消臭効果もある」そう。なので、彼の推理は2つとも間違っているのですが、朝の忙しい時間にこんなことを考えて、メモまで残してくれたなんて笑えます。

ジェガーさんも「あれ、気になってはったんや」とめちゃ笑ってました。正解を本人に言うタイミングがないのが誠に残念です。