「ビフォア」シリーズ好きに贈る3作目『ビフォア・ミッドナイト』
私の大好きな映画「ビフォア」シリーズ。
『ビフォア・サンライズ 恋人までの距離(ディスタンス)』(1995)『ビフォア・サンセット』(2004)の続きで、今年新たに『ビフォア・ミッドナイト』が公開されたので観に行ってきました!
ミドルエイジのジェシーとセリーヌ
出会った時は10代だった2人も、今ではすっかりミドルエイジ。ジェシーはちょっと小腹が出てますし、ジュリー・デルピー演じるセリーヌもおばちゃん化してます。でも、私はこの2人が好きで好きでたまりません。
このシリーズは会話がメインで、基本的にはジェシーとセリーヌが観光地を歩き回りながらひたすら話を続けます。(『ビフォア・サンライズ 恋人までの距離(ディスタンス)』はパリ、『ビフォア・ミッドナイト』はギリシャでした。)
『ビフォア・ミッドナイト』なんて、全部で5シーンくらいしかありません。最初の車のシーンだけでもう10分くらいあって、ひたすら2人の会話で終わります。
即興に見えて即興ではない作品
そんな感じなので、私はずっと2人は即興で演じているのかと思っていましたが、実は3作ともきっちり脚本が用意されていて、本番前に何度も何度もリハーサルを繰り返すそう。我が家には『ビフォア・サンライズ 恋人までの距離(ディスタンス)』と『ビフォア・サンセット』の脚本がありますが、確かにセリフそのままです。
旅行先で繰り広げられる何気ない会話
ニューヨーク・タイムズ紙のインタビュー記事『Ethan Hawke and Julie Delpy Discuss ‘Before Midnight’』(2013年5月3日付)によると、もともと3作目は2人の何気ない一日を描き、「気づいたら真夜中前(before midnight)だった」というストーリーを想定していたそうです。でも、リチャード・リンクレーター監督いはく “We all thought that was kind of depressing.(みんななんとなくそれは暗いと思った)” ということで、休暇に旅行に行く設定へと変更。
旅行ならではの非日常的な感覚や、日常から解き放たれてふっと出てくる本音が元でけんかに発展するところなど、リアリティとロマンチックの融合が絶妙でした。私はあまり恋愛映画は観ない方ですが、こういう作品は私大好きです。
映画の中でセリーヌが2人の年老いた時の話をするのですが、10年後、アラフィフの2人もぜひまた映画にしてもらいたいものです。私たちも、こんなふうに年を重ねたいな〜
ちなみに私は『ビフォア・サンセット』が一番好きで、次が『ビフォア・ミッドナイト』、そして最後が『ビフォア・サンライズ 恋人までの距離(ディスタンス)』ですが、ジェガーさんは『ビフォア・サンライズ 恋人までの距離(ディスタンス)』が一番好きだそうです。もしかしたらジェガーさんは私よりもロマンチックかもしれません。