7年置きに同じ人たちをインタビューするドキュメンタリー番組『7 Up』
私はドキュメンタリー作品が好きですが、先日面白いドキュメンタリー番組を観ました。
『7 Up』(1964)という、イギリスで放映されたドキュメンタリー番組で、さまざまな階級出身の7歳児14人にインタビューをするという企画です。YouTubeで全編観られます。
7歳までに人はつくられる!?
では一体、どういう14人が選ばれたのでしょうか。
まずは (1) ジャッキー。ロンドン東部の労働者階級出身で、 (2) リンと (3) スーと同じ小学校に通っています。
(4) ニコラスはヨークシャーデールズの村出身で、毎日4マイル歩いて登校しています。
(5) ニールは、リヴァプール郊外出身。(6) ペーターと同じ小学校に通っています。
(7) トニーは、ロンドン東端にある学校に通っていて、ミシェルという女の子と仲良しです。
(8) ジョンは、ロンドンの裕福なケンジントン地区にある学校に通っています。同級生の (9) チャールズと (10) アンドリューと仲良し。
(11) ポールは (12) サイモンと共に慈善学校に通っています。サイモンは番組で紹介される子どもの中で唯一の混血児です。
(13) ブルースは両親から離れ、私立の寄宿学校に通っています。
最後に、 (14) スージー。番組で紹介される女の子の中で、唯一裕福なバックグラウンドを持っています。
これらの子どもたちにいろいろな質問をしていくのですが、答えが異なるのはもちろん、答え方や態度なども全然違っていて、とても興味深いです。
授業の内容もばらばらなら、放課後の過ごし方もさまざま。そういう日々の積み重ねが、同じ7年の歴史に大きな影響を与えていることがわかります。
番組の最初と最後には、”Give me a child until he is seven and I will give you the man.(7歳までに人はつくられる)” という、フランシスコ・ザビエル(Francis Xavier)さんの言葉が引用されていました。
7年後に続編制作
が、実はこの番組、これで終わるわけではありません。なんと7年後に、14歳に成長した同じ子どもたちにインタビューする『7 Plus Seven』が制作されました。こちらもYouTubeで全編観られます。
このプロジェクトは、その後も7年ごとに続けられ、現在映画『56 Up』(2012)まで制作されています。
『56 Up』ということは、8回目のインタビューということですね!
私はまで『7 Plus Seven』までしか観ていませんが、『56 Up』まで観たら、また感想を書きたいと思います。