飛行機事故で助かるために気をつけるべき点を紹介するビデオで耳にした「odds」の意味とは?
先週末にサンフランシスコで起こったアシアナ航空(Asiana Airlines)の飛行機事故。
その後、ABC News(@ABC)が『Surviving a Plane Crash』というビデオをアップしていたので、チェックしてみました。
すると、一番最後にナレーターが “The odds are on your side.” と言っていました。
ポイント
“odd” だけだと「奇数」「余り」という意味ですが、”odds” と複数形になると、「確率」という意味になります。
- the chances of something happening
- difficulties or conditions that make success unlikely
- the chances that are used for calculating how much money you will get if the person or thing you bet on wins a race or competition
(3. の意味では日本語でも賭事でオッズと言いますね!)
ナレーターは飛行機事故の生存率が95%であることを示し、「確率はあなたの側にあります」→「あなたにとって有利です」と言っていたんですね!
補足
このビデオによると、もしもの場合は頭を抱えて前かがみになる方法が良いようですが、気をつけたいのはシートベルト。今回の事故では胃に重症を負っている人が多かったようで、ビデオではその理由を「胃のあたりにシートベルトを固定していたため」と見ています。お腹ではなく、骨盤あたりにシートベルトが来るよう調整するのが良いみたいです。また、離着陸時は靴を履いているようにして、乗務員の指示があればすぐに従うようにします。機内に煙が充満した場合は、身をかがめてライトの光を頼りに動きます。
今回の事件では、パイロットの同機における訓練不足が指摘されていますが、正確な原因はまだ明らかになっていません。LA Times の記事『Asiana Airlines pilots say auto-throttle didn’t maintain landing speed』(7.9.2013)によると、車の車速設定装置(cruise control)のような役割を果たす速度維持装置(auto-throttle)がうまく作動していなかったようですが、専門家はパイロットたちが手動でコントロールすることはいつでも可能だったはず、との見方を示しています。
米 7/10 に行われた米運輸安全委員会(NTSB: National Transportation Safety Board)の4回目の記者会見でも、この速度維持装置に関して、パイロットは装置に頼ることも手動で操縦し続けることも可能で、両方を組み合わせることもできると説明されていました。装置を利用する場合は、パイロットは監視する義務があります。また、コックピックには2人のパイロットがいる必要があり、一人が操縦している時は、もう一人はその様子を監視するようになっています。
米運輸安全委員会は、速度維持装置や、事故発生当時の速度維持装置とパイロットの関係性について、航空機を製造しているボーイングとも協力しながらさらなる調査を進める必要があると述べています。
その夜のニュース映像:
ところでこのハースマン(Hersman)委員長(chairman)の話し方、落ち着いていて丁寧で、誠実さが感じられて、すごく好感が持てます。
ハースマン委員長はほぼ毎日記者会見で話していて(明日も行われる予定)、その様子は米運輸安全委員会の YouTube チャンネルに随時アップされています: