日常会話の定番フレーズ「I have no idea.」の意味とは?
メガネが見当たらないので、”Do you know where my glasses are?(うちのメガネどこか知らん?)” とジェガーさんに言うと、”I have no idea.” と言われました。
ポイント
“I have no idea.” は日常会話でとてもよく使われています。
have no idea: not know at all
(”I don’t know” とほぼ同じ意味合いで使われることも多いですが、”I have no idea.” の方が強調の度合いが強いです。)
というわけで、ジェガーさんは「考えがまったくない」→「まったくわからん」と言っていたんですね。ただ単に “I don’t know.(知らん)” と言われるより、「僕に聞かれてもそんなんわからん」というニュアンスがありました。
下のアニメ『サウスパーク(South Park)』の短いクリップでも、”I have no idea what’s going on.(何が起きてるんかわけわからん)” と言ってはりました。
補足
また、ちょっと前にジェガーさんと観たミステリー映画『イノセント・ガーデン(Stoker)』(日本は5月31日公開)でも、「彼女は大人だ」「どこが?」というやりとりの後、”You have no idea.”(1:56)というセリフがありました。
日本語字幕付きはこちら→ 「イノセント・ガーデン」予告編 – YouTube
これは『オールド・ボーイ(Old Boy)』(2003)でカンヌ国際映画祭(Cannes Film Festival)審査員賞を受賞したパク・チャヌク(Park Chan-Wook)監督のハリウッド・デビュー作。
鋭すぎる感覚を持つ少女、インディア・ストーカー。彼女が18歳になったその日、謎めいた鍵が届き、ただ一人心を開いていた、最愛の父が急死する。共に残された美しい母エヴィとは、何ひとつ分かり合えない。葬儀の日、行方不明だった叔父チャーリーが突然現れる。その日から始まった、いくつもの不可思議な出来事。次々と姿を消していく、周囲の人々。すべてが完璧なチャーリーに、惹かれていくインディア。果たして、あの鍵が開けてしまうものは、なに──?
ということで、私はパク・チャヌク監督の作品はまさに『オールド・ボーイ』しか観たことがなく、『オールド・ボーイ』の印象で観てしまったからか、やや期待外れに感じてしまいました。描写はすごく美しいんですが、美しすぎて少し退屈。やたらでかい屋敷(不気味な地下室付き)も、突然あらわれる親戚のおじさん(しかも一緒に住み始める)も、明らかに怪しい要素たっぷりです。
私はミア・ワシコウシカ(Mia Wasikowska)の雰囲気が大好きですが、この映画の彼女は最初から最後までずっと気難しい顔をしていて、そればっかり気になって仕方ありませんでした。彼女の演じる主人公インディアはもちろん、インディアの母(ニコール・キッドマン)も、父の弟のチャーリーおじさん(マシュー・グード)も、みんな人間らしさが感じられず、空虚な印象があります。
でも、チャーリーおじさんというのは少しひっかかりました。というのも、アルフレッド・ヒッチコック(Alfred Hitchcock)の映画『疑惑の影(Shadow of a Doubt)』(1943)に出てくる怪しい叔父さんの名前がまさにチャーリーやからです。
インタビュー記事などを読んでいると、脚本を手がけたのはテレビ・ドラマ『プリズン・ブレイク(Prison Break)』で知られる俳優ウェントワース・ミラー(Wentworth Miller)で、やはり脚本の時点で『疑惑の影(Shadow of a Doubt)』のオマージュに近いものとなっていたよう。
私は『疑惑の影』はまだ実際に観たことはなかったので、「『疑惑の影』観てたらもっと映画楽しめたかな〜」と言うと、ジェガーさんも観たことがなかったらしく、「うーむ」
これはちょっと観たくなってきました。
でも、全体的にあまり好きになれなかったものの、一つすごく好きなシーンがありました。それは、インディアとチャーリーおじさんが一緒にピアノを弾くシーン(予告編にもちょっと映っています)。2人が弾く曲は、なんと巨匠・フィリップ・グラス(Philip Glass)が映画のために書き下ろしたもの。すごく良かったです。
あのシーンと曲だけ強烈に頭に残っています。