ローマ法王を選出するコンクラーベのニュースで耳にした「step down」の意味とは?

12日にバチカンのシスティーナ礼拝堂(Sistine Chapel)で始まった、新ローマ法皇(pope)を選出する会議「コンクラーベ」(Conclave)。

Pope Francis - Jorge Mario Bergoglio

そのニュースを見ていると、冒頭でキャスターが

Well, Pope Benedict XVI surprised the world when he became the first pope in nearly 600 years to step down.

と言いました。

ポイント

“step down” は「辞任する」という意味で、政治のニュースなどでもよく耳にします。

step aside or step down | Macmillan Dictionary

step aside or step down: to leave an official position or job, especially so that someone else can take your place

(公式の立場や職務を去り、誰か別の人に譲るという意味で、”step aside” とも言えるんですね!)

というわけで、「ローマ法王ベネディクト16世がおよそ600年ぶりに退位し、世界中を驚かせました」とキャスターは言っていたのでした。

補足

ローマ法王ベネディクト16世、高齢が主な退位の理由だったようですが、2012年12月にはローマ法王として初めて Twitter を始めて話題にもなっていたので私も驚きました。

それで12日から選挙権を持つ枢機卿(cardinal)115人による投票がシスティーナ礼拝堂内で始まったわけですが、私が特に面白いなと思ったのは、煙。ローマ法王が選出されたら白、選出されなかったら黒の煙がシスティーナ礼拝堂の煙突(chimney)から出てくるということで、以下が煙が出てきた瞬間の映像ですが、アナウンサーが明らかに煙の色を見分けるのに苦労しています。

映像で観ると紛れもなく黒ですが、現場やと暗いし、この日は雨も降っていたみたいなので、見分けるのが難しかったようです。

下の映像では “煙の色を見分けるコツ” として、「白い煙の場合は鐘も鳴る」というポイントが挙げられています。米国カトリック司教会議(United States Conference of Catholic Bishops)のジョン・ガスリー司教(FR. John Guthrie)によると、以前にも問題があって、第264代法王ヨハネ・パウロ2世(John Paul II)が鐘を使って工夫したとのこと(6:40)。

枢機卿(cardinal)はイタリアはもちろん、ガーナ、オーストリア、ブラジルなど、世界中から集まってきます。アメリカ人もいます。

先週のサタデー・ナイト・ライブ(SNL)のコントでは、第85回アカデミー賞主演女優賞に史上最年少の9歳でノミネートされたクワヴェンジャネ・ウォレス(Quvenzhané Wallis)が “初のアフリカ系アメリカ人で女性、かつ子どものローマ法王” に選ばれてましたが、実際はどんな人が選ばれるんでしょうか。

ちなみにサタデー・ナイト・ライブ(SNL)にはこんなコントもありました。ローマ法王ベネディクト16世は、オスカー俳優のクリストフ・ヴァルツ(Christoph Walt)が演じています。

ベネディクト16世、本当におつかれさまでした。

追記

(3.13.2013)
なんと記事を書いた直後、2日目にして新しいローマ法王が選出されました!第266代法王はアルゼンチン・ブエノスアイレス大司教のホルヘ・マリオ・ベルゴリオ(Jorge Mario Bergoglio)枢機卿で、フランチェスコ1世を名乗るそうです。ラテンアメリカから選ばれるのは初めて。

ちなみに、下の映像が、白い煙が出てきた時の映像です。鐘もがんがん揺れてます!

※アイキャッチ画像:By Tenan [CC-BY-SA-3.0 (http://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0)], via Wikimedia Commons