ピアース・モーガン Vs アレックス・ジョーンズの討論で耳にした「firearm」の意味とは?

1/7(月)夜に CNN で放送され、今話題になっている討論があります。



『ピアース・モーガン・トゥナイト(Piers Morgan Tonight)』のホストを務めるイギリス人ジャーナリスト、ピアース・モーガン(@piersmorgan)氏と、彼を国外退去(deport)させる嘆願(petition)の署名活動を行った、ラジオ番組のホストでもあるアレックス・ジョーンズ(Alex Jones)氏の対決です。

ジェガーさんに教えてもらって私もさっそくビデオを観てみたんですが、その中で何度か “firearm” という単語を耳にしました。

Take the woman in India, your piece earlier on CNN earlier, I was watching during Anderson Cooper’s show, didn’t tell you the women of India have signed giant petitions to get firearms because the police can’t and won’t protect them.(1:23)

Hitler took the guns Stalin took the guns, Mao took the guns, Fidel Castro took the guns, Hugo Chavez took the guns, and I’m here to tell you, 1776 will commence again if you try to take our firearms!(2:10)

ポイント

“firearm” は「銃器」という意味です。

firearm | Dictionary.com

firearm: a small arms weapon, as a rifle or pistol, from which a projectile is fired by gunpowder.

(ライフルやピストルなど、持ち歩けるような小型の銃全般を表すんですね!)

アレックス・ジョーンズさんは、「インドの女性についてもな、CNN で流してたやつ、アンダーソン・クーパー(Anderson Cooper)の番組で観てたんやけど。インドの女性が銃を持つためにかなりの署名を集めたこと報道してなかったやろ。あの署名もな、警察が守ってくれへんからやねんぞ。」「ヒトラーもスターリンも銃を奪いよった。毛沢東もフィデル・カストロも、ウゴ・チャベスもみんなそうや。せやから言うけどな、オレらの銃奪いとろうとしたら、また独立戦争勃発やぞ!」ということを言ってはったんですね。

補足

ここで2人の関係を整理すると、まず12月にコネチカット(Connecticut)州のサンディ・フック・エレメンタリー・スクール(Sandy Hook Elementary School)で銃乱射事件が起こった後、アメリカでは銃規制を強化すべきかいなかという議論が盛んに起こりました。

ここで、銃規制を強化すべきという主張を表明したのがピアース・モーガンさん。ところが、全米銃所有者協会(Gun Owners of America)のラリー・プラット(Larry Pratt)代表にインタビュー中、プラット氏のことを「危険人物」などとこき下ろし、反発を食らいはりました。

その反発勢力の中心人物がアレックス・ジョーンズさん。個人が銃器を保有・所持する権利を保障する合衆国憲法修正第2条(second amendment)を持ち出し、”Deport British Citizen Piers Morgan for Attacking 2nd Amendment(合衆国憲法修正第2条を攻撃した英国人、ピアース・モーガンを国外退去させよ)” という嘆願書に多くの署名を集めはりました。

これらの経緯を経てこの度、アレックス・ジョーンズさんがピアース・モーガンさんの番組に招かれるという運びになったわけです。ところがこの2人、全然会話が噛み合ってはりません。

アレックス・ジョーンズさんの主張としては、「市民が銃を持てなくなったら、独裁政府から市民の権利を守る術がなくなり、権力の暴走を招く可能性がある」「悪いのは銃ではなく、(銃を用いて暴力をふるう)横暴な人たち」ということで、言わんとすることはわかるんですが、いかんせんアレックス・ジョーンズさんのマシンガン・トークぶりがすご過ぎて、大暴走。

ピアース・モーガンさんは最後に「いったん休憩を挟みましょう」と言ってなんとか区切りをつけはるのですが、以下の後半のビデオを観てみたところ、アレックス・ジョーンズさんの勢いは休憩後落ち着くどころかさらに勢いを増していて、むしろ悪化してはります。あげくの果てには、ピアース・モーガンさんのブリティッシュ・アクセントをマネして話し出す始末。もう誰にも止められません。もはやコントです。

ちなみに、ピアース・モーガンさんの国外退去の嘆願に関しては、目標の署名数25,000をはるかに突破して現在100,000以上の署名が集まっていますが、ピアース・モーガンさんも合衆国憲法修正第1条で言論の自由が守られているため、署名が集まったからといって国外退去になる可能性は極めて低いそうです。
Piers Morgan orders public cleared from his camera shots in front of Buckingham Palace. London UK 28/04/2011

(by pete riches [CC-BY-2.0], via Flickr

復習

Q. 上のビデオで、アレックス・ジョーンズさんが “No no no, hold on!”(5:40)と言っていますが、この “hold on” はどういう意味だったでしょう?

A. 電話中などによく聞く「hold on」の意味とは?