人にも物にも使われる「find out」の意味とは?
郵便局って土曜日も空いてたっけ?とジェガーさんに聞くと、”You should find it out on the internet.” と言われました。
ポイント
“find out” は「調べる」「見いだす」という意味です。
- [INTRANSITIVE/TRANSITIVE] to discover a fact or piece of information
- [TRANSITIVE] find someone out to discover that someone has been dishonest
(事実や情報を見つける、という意味合いなんですね。人に使われると、その人が不誠実であったことを見抜く、という意味になります。)
ジェガーさんは「ネットで調べたらいいやん」と言っていたのでした。
補足
1960年代後半にアメリカでデビューするも全く売れず、音楽業界からひっそりと姿を消した一人のミュージシャン、ロドリゲス(Rodriguez)さんを追ったドキュメンタリー映画『Searching For Sugar Man』(日本公開未定 ※追記参照)でも、ロドリゲスさんのファンが “Then we found out that he’d committed suicide.(ほんで彼が自殺したことがわかったんですよ。)”(0:52)と言ってはりました。
というわけで、先週は私が今年観て最も良かったコメディ映画を紹介しましたが、今年観たドキュメンタリー映画のなかで最も良かったのはこの『Searching For Sugar Man』。
“Sugar Man” というのはロドリゲスさんのことです。彼、すごいんです。アメリカでは無名やったのに、なぜか遠く離れた南アフリカ共和国で大ヒット。南アフリカ共和国ではエルヴィス・プレスリー(Elvis Presley)よりも有名な国民的スーパースターになってはるんです。
なんでまた南アフリカ共和国やったかというと、当時同国ではアパルトヘイトに対する抗議活動が盛んで、人々の心にロドリゲスさんの言葉が突き刺さったんやそうです。でも、ロドリゲスさんについての情報はあまりに少なく、そのうち「ロドリゲス自殺説」が流れ始めました。
ただおかしいのは、この自殺説に複数のバージョンがあったこと。そこで熱烈なファンがロドリゲスさんの死の真相を確かめるためインターネット上で調査活動を展開し始め、なんとロドリゲスさんの居場所を突き止めたのです。ロドリゲスさんは自殺なんかしてはりませんでした。
それどころか、ロドリゲスさんは自分が南アフリカ共和国で国民的スーパースターとなっていることすら全く知らなかったのです。
ここまで書くとネタバレみたいですが、全て予告編に出ているのでご容赦を。最後は私、こんな奇跡のような実話があるんやと感動してちょっとうるうるしてしまいました。
ロドリゲスさんの歌がこれまた良いんです。声がかっちょ良すぎます。
タイトルにも含まれているいる『Sugar Man』:
歌い出しがやばかっちょ良すぎる『Cause』:
もうこの映画を観てから私すっかりロドリゲスさんのファンになって、ロドリゲスさんの曲を聴きまくっています。
![](http://a420.phobos.apple.com/us/r30/Music/a5/35/cb/mzi.ihkmlrpc.100x100-75.jpg)
なんでこんな素晴らしいアーティストがアメリカで売れへんかったんやろう、というのがどうしても気になるのですが、当時アメリカではボブ・ディラン(Bob Dylan)が人気を確立させていたので、その亜流とみなされてしまったのかもしれません。
でも、この映画を機にロドリゲスさんはアメリカでもさまざまなメディアに取り上げられているので、私のような新たなファンもきっと増えているはず。音楽に限らず映画や本でもそうですが、良い作品というものは必ずどこかで認められるもんなんやとつくづく思わされました。
ちなみにこの映画も、今年のサンダンス映画祭のドキュメンタリー部門で特別審査員賞と観客賞の W 受賞を実現するという快挙を果たしています。
追記
(1.17.2013)
『シュガーマン 奇跡に愛された男』という邦題で、日本公開が決定していました! 3月16日(土)公開です!
第85回アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞にもノミネートされています!