山梨県の笹子トンネルの事故を伝える記事で目にした「devastating」の意味とは?
先日から大きなニュースになっている、山梨県の中央自動車道笹子トンネルの天井崩落事故。海外でもニュースに取り上げられていたので、今回は LA Times の記事を読んでみました。
Japan tunnel disaster: Weak bolts suspected, other tunnels probed | Los Angeles Times
すると、
Scores of other tunnels are now under investigation after the devastating collapse.
と書かれていました。
ポイント
“devastate” は「壊滅させる」という意味で、災害や事故などのニュースでよく目にします。
- to bring to ruin or desolation by violent action
- to reduce to chaos, disorder, or helplessness : overwhelm
(物理的に「破壊する」という意味のほかに、心理的に「打撃を与える」という意味もあるんですね!)
「この壊滅的な崩落の後、他の多くのトンネルでも調査が行われた」と書かれていたのでした。
補足
というわけで、この記事では、事故の概要とその背後に見える日本のインフラ事情について触れられていました。
- 事故の原因について
- 日本のインフラ事情について
まだまだ事故の原因は調査中ですが、天井板を固定する金属ボルトの老朽化が指摘されています。
9月に行われた定期検査では、目視だけでは見分けられない異常を検知する打音検査が行われていなかった模様。この金属ボルト、1977年の開通時から一度も取り換えられていなかったんですね。
地震が与える影響についても触れられています。事故のおこる数日前にも東京の近くで M4.9 の地震がありました。
Earthquakes also shake the area, piling more pressure onto the metal parts. A 4.9-magnitude quake struck near Tokyo several days before the disaster.
以下の文章からまず、安全性や技術性に評判が高い日本に対する意外性というものが感じられます。
The disaster stunned a nation that relies heavily on tunnels to navigate its steep terrain and has been credited as a leader in tunnel safety.
とはいえ、インフラの老朽化は日本でも懸念されていました。日本のインフラにかける資金はアメリカなどの国と比べても多いようですが、専門家たちは日本が山がちな地形であること、頻繁に自然災害があること、そして人口密度が高いことから、他の先進国と比べてインフラに圧力がかかっていることを指摘しています。
記事には、深刻な事故が日本のトンネルの安全性向上を促した過去の事例についても書かれていました。ここからまたインフラ管理の見直しにつながればと思います。
Serious accidents spurred earlier strides in Japanese tunnel safety: A 1979 blaze in the Nihonzaka tunnel that killed seven people prompted new standards to help rescue people during emergencies, including information boards inside tunnels and lighting cables resistant to fire.