日常生活でよく耳にするけどちょっと下品な「piece of crap」の無難な言い方は?

先週ジェガーさんと『サタデー・ナイト・ライブ(SNL)』を観ていていろんな意味で衝撃だったのがこのコント。



この中で、ホストが

Here is the quote from your website, Josh. It says, ‘I can’t believe I waited six hours in line for this piece of crap.(3:26)

と言いました。

ポイント

“piece of crap” は「くだらないもの」という意味で、日常生活でよく耳にします。めちゃくちゃ下品というわけではありませんが、あまり行儀の良い印象は与えません。

piece of crap | Wiktionary

piece of crap: (idiomatic, vulgar) Alternative form of piece of shit.

(一番下品なのは “piece of shit” という言い方です。耳にする機会は多いと思いますが、使うのはおすすめしません。反対に一番無難な言い方は “piece of junk”。下品な度合いで言うと piece of shit > piece of crap > piece of junk となっています。)

「こんなくだらんもんのために6時間も列に並んで待ったとかありえへん」とジョシュさん発言はしていたのでした。

補足

このコントの趣旨は、『TECK TALK』という架空の番組で専門家たちが iPhone 5 及び iOS 6 に対する文句について語り合うというもの。ちょっと前に私も『アメリカでもやっぱり評判悪いです・・・Apple の iOS6 純正マップ』という記事で、「アメリカでも iOS 6 のマップはめちゃ評判悪いです」と書きましたが、その後もいろいろな不満が出てきて『サタデー・ナイト・ライブ』がついにネタにしちゃったというわけです。

ゲストに招かれたのは C-NETWIREDGIZMODE の3人のレポーター(組織は実在しますが、レポーターは全員架空の人物です)。「Map が最悪」「写真撮る時紫色のフレアが写り込む」「薄くて軽量すぎる」など、口々に iPhone5 について文句を訴えます。

すると司会が「では、もう3人のゲストに来ていただきしょう!」

現れたのは、iPhone 5 の製造工場で働いている3人の中国人。司会がこれまでに挙がった文句を伝えると、「スターバックス行こうと思ったらダンキンドーナツ行っちゃうんやろ。そら大変やわ〜(You want Starbucks and it takes you to Dunkin Donut. That must be so hard for you.)」(2:12)「その点うちらはええよな。マップいらんから。うちら職場で寝てるんですわ(I guess we are lucky. We don’t need maps. We sleep where we work.)」(2:28)など、工場員も嫌みのオンパレードです。

最後には「あなた方は何かアメリカの製品に文句はありませんか?」と聞かれ、「アメリカって何作ってるんや?(What does America make?)」そしてしばらく考えたあげく、出てきたのは「糖尿病って製品に入りますか?(Does diabetes count as a product?)」でした。

なんともきわどい風刺で、私は中国の人から苦情が来たりしないのか、観ている途中から不安になってきました。

すると、ワシントン・ポスト(The Washington Post)が中国のフォックスコン(Foxconn)の工場でおとり調査(undercover investigation)を実施した香港の NGO 団体『China Labor Watch』の人にインタビューしている記事を発見。

創始者(founder)リ・キャン(Li Qiang)さんによると、中国の人は別にアメリカ人に対して怒ってはいないとのこと。iPhone や iPhone の消費者ではなく、労働条件(working condition)やサプライ・チェーンのシステム問題に対して腹が立っているそうです。なので工場で働く人たちは、アメリカの消費者が中国の工場での労働条件を変えることを Apple に対して要求して欲しいと望んでいるとのこと。ごもっともです。
Foxconn

(By Steve Jurvetson from Menlo Park, USA (glue works Uploaded by Zolo) [CC-BY-2.0], via Wikimedia Commons

ちなみに『China Labor Watch』の広報担当者(spokesman)ケヴィン・スレイトン(Kevin Slaten)さんによると、確かに待遇はひどくて怪我も多いけど「作業員は1部屋に100人で寝たりしないし、女性は粉ミルクのために21日間も列に並んで待ったりしません。手術できるまで切断された(severed)手を袋の中に入れておいたりもしません」とのこと。そらそうやと思います。

あと、中国人の英語のアクセントが、どちらかというと出稼ぎ労働者(migrant worker)たちがたくさんやってくる中央部ではなく、中国南部のアクセントになっているそうです。