イギリスで大炎上!自称「美しすぎて女性から嫌われる」サマンサ・ブリックさん
先週、”humblebrag” という言葉を紹介しましたが、その日ジェガーさんに「今日はブログに何書いたん?」と言われ、「今日は “humblebrag” について書いたで」と答えると、面白い記事を教えてくれました。
それはイギリスで今年4月に物議をかもしたサマンサ・ブリック(Samantha Brick)さんの記事。
‘There are downsides to looking this pretty’: Why women hate me for being beautiful | Daily Mail(2012年4月)
「美しすぎると損もある – どうして女の人は美人の私を嫌うのか」という衝撃的なタイトルで、執筆しているのはサマンサ・ブリックさん本人です。ちなみに彼女はタレントなどではなく、一般人。
ではまず、サマンサさんの美貌のもたらすプラス面から。
- ニューヨーク行きのフライトで、シャンパンのボトルの差し入れを機長からもらう
- 前に並んでいた身なりの良い男性がサマンサさんの分の電車のチケットも買ってくれたことがある。パリではタクシーから降りると素敵な紳士が乗車代を払ってくれたことも。
- ロンドンのポートベロー・ロード・マーケット(Portobello Road Market)で知らない男性から肩をたたかれたと思ったらきれいな花束を渡された。サマンサさんが会計を済ませようとすると、バーテンダーがサマンサさんのクレジットカードを払いのけることもよくある。
→ 普通は「素敵なサプライズ」となるところやけど、サマンサさんにとっては特にサプライズではない
彼らによると、このような行動を取るのは「サマンサさんの魅力的な外見と素敵な笑顔が幸せな気持ちにしてくれるから」だそうです。
しかし、その一方でマイナス面もある、というのがこの記事の本題。
- 女友達に嫌われる
- 女上司に嫌われる
- 目の前や陰で悪口を言われる
→ 彼女たちのパートナーがサマンサさんに話しかけてきたら場が凍りつく。ブライズメイドを頼まれたことがない。
→ サマンサさんと似たような格好をした女性が他にもいるのに、サマンサさんだけ職場で服装を女上司から注意される。昇進できない。
というわけで、めちゃくちゃ強烈な “humblebrag” が繰り広げられています。
一体どんなけ美しいねん、という感じですが、たいていの人は余程の美人を想像したらしく、記事に載っている写真を見て反応する人続出。たった1日でアクセス数150万以上、コメント数5000件以上を記録し、これまで Daily Mail 紙で最も多く読まれた記事の一つになったそう。
Samantha Brick’s essay, “There are downsides to looking this pretty,” goes viral(2012年4月)
写真によって写りが異なるので、ここではビデオを貼り付けておきます↓
サマンサ・ブリックさんはちなみに現在41歳。年齢を考えると私は普通に「奇麗やな」と思いましたが、ジェガーさんは「記事で書かれているような “男性が次から次へと寄ってくる” ほどの美しさではない」とのこと。
コメント欄も「正直そこまでの美女とは思えない」という反感コメントがつきまくって大炎上。女性だけでなく男性からも「男が寄ってくるのは美人やからじゃなくて、軽そうな女に見えるから。本当に美人やと男はむしろ近づきにくい」とか、「女性に嫌われるのは、外見の良さではなくそのエゴの強さが原因やろ」とか、めちゃくちゃ言われまくってはります。
それに対抗してサマンサ・ブリックさんは翌日再び Daily Mail 紙上で「一連のバッシングは私がいかに正しいかを証明するにすぎない」というタイトルの記事を発表し、爆発的な反響を呼んだことに対する心境をコメント。
「ブラッド・ピット(Brad Pitt)がもし自分のことをイケメンって言っても、きっとそこまで叩かれないやろうけど、アンジェリーナ・ジョリー(Angelina Jolie)が同じ発言をしたら私みたいに叩かれると思う」「アメリカやったらここまでバッシングはきつくなかったはず。アメリカでは美しくあることが期待されていて、ちゃんと称賛もしてくれるから。イギリスほど同性に対する嫉妬心もライバル心もない」などいろいろ言ってはりますが、最後の締めが「朝スーパーに行った時に涙ながらに(記事の反響に伴う)メールや電話に対応していると、若い男の人が私の代わりに駐車してくれてコーヒーまでおごってくれた。私の美貌にここでも助けられた」となっていて、この記事にもコメントが5000件以上ついています。
そんなサマンサさんですが、半年経ってサマンサ・ブリックさんを支持する人も現れてきて、つい最近には、サマンサ・ブリックさん支持派の女性たちがコメントを寄せる記事もアップされました。
Samantha Brick: Why does beauty bring out the beast? | Daily Mail(2012年9月)
これらの記事を読んで、「男性がそこまで夢中になる女性ってすごいな〜」と私は人事のように思っていたのですが、そんな矢先、意外なところに私にとっての「サマンサ・ブリック」さんが登場。
このビデオの後半(2:11)に出てくるスタイル抜群の女の人です。
これは韓国のラッパー “PSY(@psy_oppa)” の『江南スタイル(Gangnam Style)』という曲のミュージック・ビデオで、初めて見た時はカルチャー・ショックを受けましたが、これがなんと今アメリカでめちゃくちゃ注目されているのです。
YouTube で1億7千万回以上再生されるという驚異的ヒットを記録し、YouTube で Like された数は170万を超えて歴代1位(ともに米9/14時点)。
Charts > All categories > Most Liked > All Time | YouTube
なにがすごいって、この “PSY” さん、全く英語をしゃべっていないこと。韓国語だけなのに、この強烈なビジュアルと “馬” ダンス、曲のテンポの良さによって、歌詞の全くわからないアメリカ人を次々と虜にしていきはりました。『江南スタイル(Gangnam Style)』が注目を浴び始めた1ヶ月前の TIME 誌の記事でも、「非常に中毒性の高いビデオ」として紹介されています。
ジェガーさんも言わずもがな「中毒」になった一人。何回見たら気ぃ済むねん、というくらい、何回も見て爆笑してはりました。そしてしばらくして、『江南スタイル(Gangnam Style)』にちらっと出てくる女の子がメインになって歌っているバージョンを発見。今度はこっちに夢中に。
夢中になるのは良いですけど、相手が同じアジア人ということもあってか・・・ちょっとジェラシー。
サマンサさんの言う通り、やっぱり女はジェラシーを感じやすい生き物なのかもしれません。
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