政治家のスピーチでよく耳にする “God bless America.” の意味とは?

大統領選挙を前にたくさんの政治家のスピーチを聞いていると、最後に “God bless America.” と言っている人が多いことに気がつきました。

 

“ポイント”/

 

“God bless America.” は、直訳すると「米国に神の祝福を。」となりますが、どうもそういう意味を込めて言っているというよりは、締めの挨拶のような感じで使われている印象があります。

調べてみると、TIME の記事に詳しく書かれていました。

この記事によると、どうやら最初に “God bless America.” と言ったのは第37代のニクソン(Nixon)大統領だったよう。1973年4月のウォーターゲート事件(Watergate scandal)に関するスピーチの最後に “God bless America and God bless each and every one of you.” と言ったそうですが、下のビデオ(英語字幕付き)を見てみると、確かにそう言っています(24:08)。

次に “God bless America.” と言ったのは、第40代のレーガン(Reagan)大統領。彼が最初に “God bless America.” と言ったのは、共和党の大統領候補に指名された時のスピーチでした(45:29)。

この後、レーガンさんは実に全スピーチの90%以上において、同様の言い方で締めくくったそう。その結果、それ以降の大統領の演説にも自然に引き継がれていくこととなりました。

最初のニクソンさんとレーガンさんの “God bless America.” は発言する前に間を置いていて、すごく意味深い印象を与えてはりますが、すっかり慣習化された今は “God bless America.” の言い方もかなりさらっとしている気がします。

先週の民主党大会(Democratic National Convention)で大絶賛されたミシェル・オバマ夫人のスピーチの最後の締めも、”God bless America.” でした!