アメリカの格安長距離バス『BoltBus』のキャッチコピーで目にした「buck」の意味とは?
つい先日、ジェガーさんの幼なじみ(以前家に12ドル忘れた騒ぎを起こした人)が1ヶ月入院していたことを Facebook で知り、週末に急遽ジェガーさんと退院祝いに行ってきました。
ジェガーさんの幼なじみは、私たちの住む場所から北へ車で2時間のところにあるジェガーさんの生まれ故郷に住んでいます。私たちは前回は長距離バスを利用して行ったのですが、今回はバスにしようかレンタカーにしようか悩んでいると、ジェガーママから有力な情報が入りました。
「こないだ友人が BoltBus 使ってめっちゃ良いって言ってたで」
アメリカで長距離バスといえば、グレイハウンド(Greyhound)が有名です。私たちもいつもグレイハウンドを利用していて、BoltBus は名前すら聞いたことがありませんでした。
でも、ジェガーママによると BoltBus の方がグレイハウンドより安いみたいなので、さっそくサイトにアクセスして確認してみることに。
地域は主に「米北東部(Northeast)」「米西海岸(West Coast)」の2つに分かれていて、北東部だとワシントン DC、フィラデルフィア、ニュージャージー州ニューアーク(Newark)、ニューヨーク、メリーランド州グリーンベルト(Greenbelt)、ボストン、ボルチモアをつないでいる様子。一方、西海岸の方はオレゴン州ポートランド(Portland)、シアトル、ワシントン州ベーリングハム(Bellingham)、そしてカナダのバンクーバー BC をつないでいます。
※補足:選択肢には「ロングアイランド」も含まれていましたが、現在は 7BUS が運営を担っているようです。
ジェガーさんの故郷はベーリングハムなので、さっそく2枚チケットを購入してみました。私たちが買ったチケットは一人往復24ドルで、確かに往復2人分でグレイハウンドより10ドルほど安いです(平日料金だともっと安いです)。
「こりゃええわ」ということで、さっそく当日バス停に向かったところ、小奇麗なバスが停まっているのを発見。
よく見ると、車体の後ろにでかでかと “BOLT FOR A BUCK” というキャッチコピーが記されていました。
ポイント
“buck” は「1ドル」という意味のスラングです。会話でもよく出てきます。
- [INFORMAL] a dollar
- bucks [PLURAL] AMERICAN INFORMAL money
- the male of some animals such as rabbits or deer
- INFORMAL OLD-FASHIONED a young man
車体には、「1ドルの BOLT」と書かれていたのでした。
補足
私、これ見てびっくり。「えっ、1ドル!?」
そういえば、以前友人が「こないだ1ドルでバンクーバー BC 行ってきてん」と言っていたのを思い出しました。このバスで行ってたんかー!
さっそく再びサイトにアクセスして確認したところ、
How do I get a $1.00 ticket?(1ドルのチケットの入手方法は?)
Every schedule will sell at least one $1.00 ticket. The $1.00 ticket will be sold at random and generally within the first handful of seats sold. The earlier you book your ticket, the greater your odds are of grabbing a seat for a buck.
(どのスケジュールにも、少なくとも1枚、1ドルチケットが含まれています。このチケットはランダムに販売されますが、一般的に最初の数シートに含まれています。早く予約すればするほど、1ドルで席を抑えられる確率が増すということです。)
via BoltBus – FAQ
と書かれていました。なんとなく駄菓子の「アタリ」みたいな仕組みです。それをバスがやっちゃうなんてすごいです。
バスは満席で、「この中に少なくとも一人は1ドルチケットを買ったラッキーな人がいるんやろうな〜」と思うと、すごく愉快な気分になってきました。
しかも、バスは無料 WiFI が利用可能。前方の数列には足元に電源プラグもあり、充電もできます。たいていの人は iPad で映画を観たり、パソコンで仕事をしたり、音楽を聴いたり寝たりしてはりました。
格安バスなのに座席も黒の革張りシートでふかふかで、私も気持ちよく熟睡。あっという間に2時間経って目的地に到着です。
「このバス快適すぎるやろー!」
「しかも安いし、非の打ちどころなしやな!」
ジェガーさんも私も大満足。しかし、やはり一つだけ難がありました。目的地のバス停が、市内の中心部からちょっと離れたところにあったのです。
幸いジェガーさんの故郷にいるジェガーパパが迎えに来てくれたので助かりましたが、帰りは市内からバスに乗って BoltBus のバス停に戻りました。そのバスも一人1ドルだったので別にたいしたことはなかったのですが、初めて行く場所だと困ることもあると思うので、バスを利用する場合は必ずバス停の場所をあらかじめ Google Maps などで調べ、だいたいの位置や目的地までの移動方法を把握しておくことをオススメします。
※補足:ただし、出発地は市内のほぼ中心部だったので、必ずしも不便な土地にバス停があるとは限らないと思います。
せっかくジェガーパパとも再会したので、お昼はジェガーパパとランチ。ジェガーパパはアルパカを飼っているのですが、前は8匹だったはずのアルパカが全部で16匹に増えていました。
その後ジェガーさんの友人に会いに行くと、友人もジェガーさんがはるばる会いに来たことに大喜び。どうやら盲腸(appendix)で入院していたようです。
「退院してすぐ『パシフィック・リム(Pacific Rim)』(日本は8月9日公開)観に行ってんけど、めっちゃ良かったで!」
「あっそれ、めっちゃ観たいのに Riho が観る気ないねん」
「えっ、KAIJU やのに?」
・・・いや、私そんな怪獣好きちゃいますから・・・ゴジラ系詳しくないですから・・・
「でも、絶対観た方がええで!めっちゃ良かったで!」
「そういえばトリスターナが今久しぶりにこっち来てるから、誘ってみよかな」
「あっそれええやん!」
・・・!
トリスターナさんは彼らの同級生の女の人で、私も何回か会ったことがあるんですが、彼女とジェガーさんが2人で楽しそうに映画を観ている様子を想像すると、ちょっとやきもきしてきました。
「・・・う、うちも『パシフィック・リム』観よかな〜」
「おっまじ?」
「・・・やっぱり観たくなってきたかも〜」
というわけで、私も『パシフィック・リム』観に行ってきます。
日本語字幕付きはこちら→ 『パシフィック・リム』予告編 | YouTube