宗教性はない!?「thank god」の意味とは?

ジェガーさんが「ない、ない」と言っているので、「何がないん」と聞くと、「今日病院に持っていく書類がない」とのこと。

机の下に落ちていた書類が目に入ったので、「これは?」と聞くと、”Oh, thank god! That’s it!” と言われました。

ポイント

“thank god” は「良かった」という意味でよく使われています。

thank god | Cambridge Dictionaries (American English)

thank god: I am happy that something bad has been avoided or has finished

(難を回避したり、悪い事が終わったりして嬉しい時に使われるんですね!)

つまりジェガーさんは「書類がない」という状況を脱して「良かった!それや!」と言っていたのでした。

ちなみに “thank god” には “god” という単語が入っていますが、特に宗教性はなく、誰でも使っています。”god” という言葉を使わずに、”thank goodness” と言う人も多いです!

補足

先日ジェガーさんと家で観た映画『フィクサー(Michael Clayton)』(2007)でも、主人公のマイケル・クレイトンが電話に出ると、相手が “Michael, thank god. look, I got a situation.(マイケル、良かった。いいか、問題があるんだ)”(0:11)と言っていました。

現在療養中のジェガーさん、ここぞとばかりに映画を観まくっているのですが、この『フィクサー』に関しては「面白いから一緒に観よ。もう1回観たい」と誘ってきたので私も一緒に観てみました。

社会派サスペンスで、マイケル・クレイトンの仕事は「フィクサー」。いわゆる “もみ消し専門” の弁護士です。映画の冒頭でも、重要なクライアントの交通事故をもみ消すために駆り出されるシーンが出てくるのですが、クライアントにとって都合の悪い案件をもみ消すプロと言えます。

そんなマイケル・クレイトン、身なりもよく、良い車にも乗っていますが、私生活はボロボロ。レストラン経営に手を出して失敗し、地下ギャンブルにはまり、借金まみれになっています。その上、交通事故のもみ消しに呼ばれる4日前には、巨大農薬会社の薬害訴訟案件に関わっていた同僚が精神を壊し、事後処理に当たることに。

ところがこの巨大農薬会社、クリーンなイメージのコマーシャルとは裏腹に、実態はめちゃくちゃ悪質。だんだん疑問を抱き始めたマイケルは、次第に事の重大さを理解し、世の中の不条理に立ち向かっていきます。マイケルという人物を英雄的に描くのではなく、あくまで人間らしく描くところが、とても好きです。

一方で私が気になったのは、マイケル・クレイトンのような “もみ消し屋” は実際に存在するのかということ。シカゴ・トリビューン紙がまさに同じ疑問を専門家に投げかけている記事があったので読んでみたところ、一応架空の仕事ではあるものの、大手法律事務所が小さな法律事務所に依頼してダーク案件をもみ消してもらうことは現実的にあるようです。

また、この作品で監督デビューを果たしたトニー・ギルロイさんの NPR のインタビューによると、映画のアイデアは、まさに弁護士との会話から生まれたそう。

GILROY: I’ve set it in that world. But along the way as I was doing research on this and talking to attorneys, one attorney I took out for a drink started telling me about the concept of a bad document. And I said, what is that? And he said, well, you know, it’s a document that hasn’t really been put in discovery and should have been put in discovery. And I heard some really – I started pursuing that idea.

(ギルロイ:世界観は自分で立ち上げました。でも、このことについてリサーチし、弁護士と話していた中で、飲みに誘ったある弁護士が、悪質記録の概念について語り始めたんです。「何だそれは」と言うと、彼は「これまで公にされていない、公にされるべきではない記録のことだ」と言いました。そして、すごいことを聞いて、私はその考えを突き詰め始めました。)

via ‘Michael Clayton’ Turns Camera on Corporate Law : NPR

記事には、監督が弁護士から聞いた記録内容についても触れられていましたが、巨大農薬会社ではないものの、なかなか状況は近そうです。

実はトニー・ギルロイ監督こそ、社会がもみ消したい「不都合な真実」に立ち向かうマイケル・クレイトンなのかもしれません。