日常生活でよく使われる「I’m telling you」や「I’ll tell you」の意味とは?
ジェガーママの愛犬ミチコは老犬です。歩くのがめっちゃ遅いです。ジェガーさんとジェガーママとミチコと散歩をしていると、ジェガーママ & ミチコ・ペアとの距離は自然とどんどん開いてしまいます。
そうするとたいていジェガーさんが「歩くの遅!」と言うのですが、ジェガーママもたいてい、”I’m telling you, we are doing our best.” と言い返しはります。
ポイント
“I’m telling you.” は、その直前・直後に言ったことを強調する時によく使われます。
I’m telling you: believe me when I say this
(”I’ll tell you” も同じ意味です!)
つまりジェガーママは、「言っとくけど、うちらだいぶがんばってるから」と言っていたのでした。
補足
昨年のカンヌ国際映画祭でグランプリを受賞したコーエン兄弟最新作『インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌(Inside Llewyn Davis)』(日本では2014年初夏公開予定)のクリップでも、おじいちゃんがおばあちゃんに「ここに(書類が)ないねんけど」と言っていて、おばあちゃんが「あるはずやって」と応じ、それに対してもう一度おじいちゃんが “It’s not in here, I’m telling you.(だからほんまにないんやってば)”(0:19)と言っていました。
これは1961年に、ニューヨークのグリニッジ・ヴィレッジ(Greenwich Village)で細々と活動を続ける若きフォーク・シンガー、ルーウィン・デイヴィスを、ほのぼのとおかしく、そして切実に描いた作品です。フォーク界の大御所ボブ・ディラン(Bob Dylan)さんが憧れたという伝説のミュージシャン、デイヴ・ヴァン・ロンク(Dave Van Ronk)の回想録をベースにコーエン兄弟が脚色しています。
私はフォークソングにあまり詳しくないので、このグリニッジ・ヴィレッジがどういう場所なのかよく知らなかったのですが、1960年代前半、フォーク・シンガー達の活動拠点の中心地だったみたいです。映画の冒頭でルーウィン・デイヴィスが歌うカフェは、実際にグリニッジ・ヴィレッジにあった “The Gaslight Cafe” というカフェがモデルになっているそう。
音楽を手がけたのは、コーエン兄弟の2000年の作品『オー・ブラザー!(O Brother, Where Art Thou?)』(2000)のサウンドトラックも手がけた T・ボーン・バーネットさん。グラミー賞も受賞した『オー・ブラザー!』のサウンドトラックは、なんと1千万枚も売れたそうです・・・!もちろん私も持っています。
カテゴリ:Soundtrack(全19曲)
リリース:2000-08-28
レーベル:℗ 2000 Mercury Records, a Division of UMG Recordings, Inc.
価格1,500円
今回の『インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌』も、曲が全部良いです。その中でも私が何回も聞いてしまったのは、”Please Mr. Kennedy” という曲。なんか癖になります。
上の解説ビデオによると、もともとは「お願いケネディ大統領、(ベトナム戦争に)行きたくないです」という反戦歌で、それを T・ボーンさんが「宇宙(outer space)に行きたくないです」に変更してアレンジしたんだそう。
『インサイド・ルーウィン・デイヴィス』というのは、映画に出てくるルーウィン・デイヴィスさんのアルバム名でもありますが、映画自体がアルバムみたいで、まるで壮大なミュージックビデオを観ている気分でした。
ちなみに、下の映像の最後で T・ボーンさんが語っているところによると、映画の最初と最後のシーンがちょっと似ているのは、出だしと終わりが似ているフォークソングの構成とも似ているそうです。なるほど〜!
しかも、ルーウィン・デイヴィスが街を歩く様子は、ボブ・ディランさんのアルバム『The Freewheelin’』のジャケット写真も意識していたとか。
カテゴリ:Rock(全13曲)
リリース:2004-06-01
レーベル:℗ Originally Released 1963 Sony Music Entertainment Inc.
価格1,500円
映画の最後の方に「おっ」と思うシーンがあったので、ジェガーさんと「あれはきっと・・・」なんて言っていたのですが、こんなにたくさん1960年代のフォーク・シーンに対するこだわりが詰まっていたとは思いも寄りませんでした。
さすが T・ボーンさん & コーエン兄弟です。