ポジティブにもネガティブにも使われる「gosh」の意味とは?

コーヒー豆を床にぶちまけたジェガーさんが、”Oh gosh.” と言いました。

ポイント

gosh | Macmillan Dictionary

gosh: used for showing that you are surprised or a little annoyed

(驚いた時、あるいは少し不快な時などに使われるんですね!”god” の婉曲表現です。)

つまりジェガーさんは「うわー」と落胆していたのでした。

補足

先日観たジュード・ロー(Jude Law)主演最新作『Dom Hemingway』(日本公開未定)のインタビュー映像でも、インタビュアーに「オープニング・シーンは、たぶん私が今まで観た映画の中で一番」と言われたジュード・ローさんが “Gosh.”(0:25)と言っていました。この場合は驚いて言ってはるんですね!

この映画、公開前の試写会で観たのですが、オープニング・シーンは確かにインパクト大でした。ジュード・ローさんのモノローグがなんと5分くらい続きます。しかも、口角泡を飛ばしまくり。私は最初の数分間、その人がジュード・ローさんだと気がつきませんでした。こんなジュード・ローさん、見たことありません。

最初のインタビュー映像を観ていて特に面白かったのは、ジュード・ローさんが主人公ドム・ヘミングウェイの言葉遣いについて話しているくだり。ドム・ヘミングウェイはとにかく下品な言葉を連発するのですが、その根本的な問題は彼の「ボキャブラリのなさ」に至ると、ジュード・ローさんが語っているのです。

私も時々、なんでもかんでも「やばい」と言ってしまうことがありますが、ドム・ヘミングウェイさんも “f**k” で何でも片づけはります。言葉が言葉なので強烈ですが、同じ言葉をやたら連発すると頭が悪く聞こえる効果も相まって、めちゃ笑えます。しかも、ジュード・ローさんによると、ドム・ヘミングウェイさんの “f**K” は4種類くらいにわかれているそう。ボキャブラリがない中でいろんなことを必死に表現しようとすると、一つの単語の表現の幅が広がるもんなんですね。そういえば私の「やばい」も、おいしいものを食べた時の「やばい」と、綺麗な景色を見た時の「やばい」と、切羽詰まった時の「やばい」と、気まずい時の「やばい」は全部言い方が異なる気がします・・・

ドム・ヘミングウェイの長年の友人、ディッキーを演じていたリチャード・E・グラント(Richard E. Grand)さんも相当面白くて、2人の会話はもう完全に漫才でした。

この2人にこんな役柄を演じさせて、こんなに魅力を引き出しまくるなんて、すごいキャスティング力です。LA Times のインタビュー記事『Jude Law’s acting evolution from heartthrob to hothead | latimes.com』(4.2.2014)で、リチャード・シェパード(Richard Shepard)監督がジュード・ローさんを主演に選んだ理由についてこう語っています。

“I was looking for an actor who had not done anything like this before, because I thought that would surprise audiences the most,” Shepard said. “I was looking for an actor who had done Shakespeare. And I was looking for an actor who’s starting to shift from playing a leading man to something else. And all those roads led to Jude.”

(「私はこういう役を一度もしたことのない俳優を探していたんです。その方が観る人を驚かせられるだろうと思ったので。」とシェパードは語る。「私はシェークスピアをしたことがあるような俳優を探していました。主演から別の何かへとシフトしつつある俳優を探していました。それで、ジュードに至ったのです。」)

via Jude Law’s acting evolution from heartthrob to hothead – latimes.com

41歳になるジュード・ローさんも、以下のようにコメント。
Jude Law

(By Nadja Amireh http://www.getnoticed.de/ (Jude Law) [CC-BY-SA-2.0], via Wikimedia Commons

“There was once a part of me that was frustrated by a public perception as this sort of young pretty thing,” Law said over lunch on a trip to the city from London last week. “This is a very good opportunity to put all of that to bed.”

(「なんかこういう若くてイケメンという世間の認識に嫌気がさしたことがあって」と、先週ロンドンから街に向かう途中のランチでローは言った。「そういうものにいったん蹴りをつけるいい機会になりました。」)

via Jude Law’s acting evolution from heartthrob to hothead – latimes.com

それにしてもローさん、増量するわ、髪も薄くするわ、全裸にまでなるわで、すごい気合いの入れようです。

ちなみに、このジュード・ローさんのヘアメイクアップを担当したのは、日本人女性のワカナ・ヨシハラ(Wakana Yoshihara)さん。下の特集映像にも出演されています。

今から賞のことを考えるのはまだまだ気が早いかもしれませんが、ジュード・ローさんとリチャード・シェパードさんにはぜひいろいろノミネート(あわよくば受賞)して欲しいものです!