日常会話でよく使われる「吹く」ではない「blow」の意味とは?
ジェガーさんとジェガーママは2人とも春生まれで、誕生日が近いです。そこで先月2人の誕生日の中間に、お祝いを兼ねて食事に行った際、一通り食事が済んで「デザートどうする?」となりました。
「うーん、ケーキもええけど、パイもええな〜」
「僕はパイがええな」
「ジェガーママはどっちが良いですか?」
すると、ジェガーママが、”I’d love to have some dessert, but I’m okay, I don’t want to blow my diet.” と言いました。
ポイント
“blow” と聞けば、私は基本「吹く」しか出てこないのですが、この場合は「台無しにする」という意味で使われています。
- if wind or air blows, the air moves
- if something blows or is blown somewhere, the wind moves it there
- to push out air from your mouth
- to move something by pushing out air from your mouth
- to form something by pushing out air from your mouth
- to make a sound by pushing air through something such as a whistle or a musical instrument
- if something electrical blows, it stops working, usually because too much electricity has passed through it
- if a tire blows, or if you blow it, it bursts
- [INFORMAL] to destroy your own chance of succeeding, or to waste a good opportunity
- [INFORMAL] to spend a lot of money quickly on things that you do not need
- [AMERICAN] [VERY INFORMAL] to leave a place quickly
(タイヤが「パンクする」、お金を「浪費する」、アメリカ英語の場合は「急いで立ち去る」といった意味もあるんですね〜)
つまりジェガーママは、「デザートめっちゃ食べたいけど、ええわ、ダイエット無駄にしたくないし」と言っていたのでした。ジェガーママ、意志堅いです。
私もダイエット中といえばダイエット中でしたが、ジェガーさんと思いっきりパイを食べてしまいました。
補足
最近、英語学習サービスの iKnow! ブログで『男性にも観てほしい!時代をリードする女性たちのTEDトーク10選』という記事を書いたのですが、そこで紹介した臨床心理学者のメグ・ジェイさんも、”That made Alex’s 20s a developmental sweet spot, and we were sitting there blowing it.(むしろ遅くなったことで自己実現に格好の時期となったのに、私たちはその時期を無駄に消費していたのです。)”(2:04)と言っていました。
これは『30歳は昔の20歳ではありません』と題した TED トーク。いろいろと目から鱗だったので、ご紹介します。
メグ・ジェイさんは20代の頃、初めて行った心理カウンセリングで、アレックスさんという26歳の女性患者と出会います。彼女は恋愛がうまくいっていなくて、メグさんに「今の30歳は昔の20歳ですよね」と言いました。確かに今は結婚する年齢も、出産する年齢も、全体的に遅くなりつつあります。メグさんもとくに異論を持たず、問題を先送りにしていたそうですが、そんなメグさんに上司がこう言いました。
Not yet, but she might marry the next one. Besides, the best time to work on Alex’s marriage is before she has one.(1:38)
(今は大丈夫でも、次の彼とは結婚するかもしれない。とにかく、アレックスが結婚を考えるのは、結婚するような相手に会う前が最適なんです。)
メグさんによると、人は20代でいわゆる2回目の成長期を迎えるそう。でも、1度目と違って2度目は、成長するためにある程度本人の意志や努力が必要です。つまり、成長期を迎える人もいれば、成長しない人もいるというわけです。ただし、人生を決めてしまうような出来事の80%は、35歳までに起こることが知られています。アメリカ人の半数以上は、30歳までに結婚するか、将来のパートナーと交際するか、同棲するとも言われています。物事を30代まで後回しにして、30代になってから「自分は今まで一体何をしていたのか」と思っても、後の祭りです。
そこでメグさんは、20代の人々に3つのことを提案します。
- アイデンティティ・キャピタルを築くこと
- ゆるいつながりを築くこと
- 家族を選ぶこと
聞き慣れない言葉ですが、これは自身の価値を高めることをするという意味です。
メグさんによると、アイデンティティ・キャピタルはアイデンティティ・キャピタルをどんどん呼び込むそう。
20代の人が同じ考えの人だけとつるんでいると、行動範囲や考え方がだんだん限られてきます。
一方、新たな物事は、友人の友人の友人のような、いわゆるゆるい繋がりからやって来るそうです。
先ほどにもあったように、結婚に備えるのに最適なタイミングは、適した相手に出会う前。つまり、家族を選ぶということは、誰とどのようなものを望むか、意識して選ぶということなんですね。
幸い、私にはもう、自分で選んだ家族がいます。ジェガーさんのおかげで、私は今すごく安定した精神で、自分のやりたいことに集中することができています。でも、私には「アイデンティティ・キャピタルを築くこと」や「ゆるいつながりを築くこと」がまだまだ足りていません。
メグさんの話の最後には、エマさんという20代の女の子が出てくるのですが、彼女は上の3つを実践して、20代で大きく成長していました。
私にも夢があるので、成長を止めたくはありません。上記の2つは、私のこれからの課題です。