米政府機関再開のニュースで耳にした「up and running」の意味とは?
10月17日に再開した米政府機関。そのニュースを見ていると、
All government operations are officially up and running again.(0:00)
と言っていました。
ポイント
“up and running” は、「機能している」という意味です。
up and running: in operation; functioning properly
(機械や事業などに使われることが多いです!)
つまり、「全ての政府業務は正式に再開となりました」とキャスターは言っていたのでした。
補足
というわけで、以前『債務上限引き上げに関するニュースで何度も耳にした「loom」の意味とは?』という記事で取り上げた通り、10月17日は債務上限(debt ceiling)問題の期限でもあったのですが、見事直前で回避される結果となりました。
ただ法案可決は暫定措置に過ぎず、根本的な問題解決ではない。今回の可決により、政府資金は来年1月15日まで手当てされ、連邦債務の上限は2月7日まで引き上げられるが、年明け早々に再び政府機関閉鎖の危機に直面する可能性がある。
と記されている通り、まだまだ安心できる状態ではないのですが、とりあえずホリデーシーズンは越せそうです。
TIME 誌(@TIME)の記事『Government Shutdown Cost $24 Billion, According to Standard & Poor’s』(10.17.2013)によると、今回の米政府機関閉鎖が及ぼした経済的損失は240億ドルとのこと。
『米政府機関が閉鎖!のニュースで何度も耳にした「resolution」の意味とは?』という記事で紹介した通り、観光名所などは大打撃をくらったわけですが、それによる観光損益は一日につき1億5,200万ドルを計上するそうです。また、連邦政府が直接管理しているワシントンD.C.(District of Columbia / コロンビア特別区)では、賃金の損失が一日につき2億1,700万ドルに及ぶとか。
Government Shutdown Cost $24 Billion, According to Standard & Poor’s | TIME.com(10.17.2013)
閉鎖中、連邦政府職員(federal workers)は多くが自宅待機となっていましたが、彼らの給与は遡って支払われることになりました。来年1月1日からは、2010年以来初めて1%の昇給も見込まれているそうです。
How It Works: Paychecks and Back Pay for Federal Workers | NBC4 Washington(10.18.2013)
ワシントン・ポスト紙(@washingtonpost)には、面白いチャートも発見。今回の米政府機関閉鎖で、共和党が16日間も政府機関を閉鎖させて結局何を得たのかが記されています。
ずばり、何も得ていません。一方、失った信用の大きさは計り知れず・・・↓
共和党全体に対する見方は、WSJが1989年に調査を開始して以来、最悪となった。共和党に対する否定的な見方は肯定的な見方の2倍を超えた。一方、民主党に対する見方は肯定・否定がそれぞれ約40%でほぼ拮抗した。
全体では、回答を寄せた人の53%が政府機関の一部閉鎖の責任は共和党にあると考えており、オバマ大統領に責任があるとの31%を上回った。前回、政府機関の閉鎖に至った17年前のクリントン政権時代よりも共和党にとって厳しい結果となった。
ちなみに、先ほどの図はもともとレイチェル・マドー・ショー(@maddow)で紹介されたものでした。
レイチェルさんは歯に衣着せぬ物言いがいつも痛快ですが、閉鎖を振り返る彼女の表情も、なんだかいつにも増して生き生きとしてはるように見えます。