メッセージアプリに関する記事で目にした「speech bubble」の意味とは?

ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)の記事『The Messaging Apps Taking on Facebook, Phone Giants』(2013年3月)に、メッセージアプリに関する記事が載っていたので読んでみたところ、”speech bubble” という表現が気になりました。

Texting Emoji by IntelFreePress

Then he tapped on a virtual sticker of a sleepy panda with a “good night” speech bubble and pressed send to a friend.

via The Messaging Apps Taking on Facebook, Apple – WSJ.com

ポイント

“speech bubble” は「吹き出し」という意味です。

speech bubble | Oxford Advanced Learner’s Dictionary

speech bubble: a circle around the words that somebody says in a cartoon

記事では『LINE』の使い方を描写する場面で、「彼は『おやすみ』という吹き出しがついた眠そうなパンダのステッカーをタップし、友人に送った」と書かれていたのでした。

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補足

というわけで、冒頭では LINE にはまるオランダの学生の様子が描かれていて、そこからメッセージアプリの人気ぶりについて話が展開していきます。

With that action, Mr. Dijkland’s text joined the tens of billions of messages that are processed every day from a fast-growing crowd of mobile messaging apps.

なんと、携帯のメッセージアプリで一日に送られるメッセージの総数は数百億に及ぶんですね〜

記事によると、このオランダの学生さんは LINE を使用する時間がだいたい一日3、4時間で、相対的に Facebook を使う時間は減っているよう。「Facebook はニュースフィードだけ見て終わりますけど、LINE は会話やから分刻みで反応するじゃないですか」と、LINE 歴5ヶ月のこの学生さんは語ってはります。

“On Line you have conversations, so you react by the minute,” said Mr. Dijkland, who started using Line five months ago. “On Facebook you just look at the news feed and after that, there’s not more to see.”

LINE USA の CEO によると、LINE のダウンロード数は1億1千万を突破。テキスト・メッセージはもともと送受信に数十セントかかっていたので、これらのメッセージアプリの隆盛により、携帯通信会社は2012年末時点で230億ドルの収益減少を計上したそうです(市場調査会社 Ovum 調べ)。

By some estimates a single text, which may cost as much as 20 cents to send or receive, costs the carriers themselves just one-hundredth of a cent. The rise of texting apps has taken away $23 billion in revenue from carriers as of the end of 2012, according to market research firm Ovum.

ここまで人気が出てくると、Facebook やサムスンSamsung)などの大手企業もどんどん参入してきます。Facebook は携帯メッセージのベンチャー会社『Beluga』を2011年に買収。『WhatsApp』の買収にも興味を示していますが、『WhatsApp』は Google などもかねてから目を付けています。ただし、『WhatsApp』自体は売却に興味がない様子。

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このような動きがあちこちで見られる一方、『WeChat』の親会社 Tencent と提携しているソーシャル・ゲームメーカーの『Zynga』は、メッセージアプリの中でゲームを宣伝するべく、Kakao などの会社にアプローチを仕掛けています。将来的には自社のゲーム・ネットワークに対して独自のメッセージ・サービスを展開していくことも検討しているみたいで、『Viber』も同様にゲーム会社との連携を視野に入れているとのこと。

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ただ、これだけの人気を収益にうまく結びつけるのに工夫を重ねているのはどのメッセージアプリも同じのようで、スペシャル・パッケージを用意して課金したり、ゲームなどの広告を入れたり、ステッカーなどの関連商品を販売したりして、どこもやりくりしているみたいです。

私はこの記事を読んで、とにかく世に出回っているメッセージアプリの種類の大きさに驚きました。 個人的には LINE や WhatsApp、Viber くらいしか利用したことがありませんが、こんなにいろいろあったんですね。

あと「メッセージアプリは2年前にはそれほど注目を集めていなかった」と書かれていたのも興味深かったですが、LINE が登場したのも2011年。そう思うと、ここ2年のメッセージアプリ業界の発展は本当に目覚ましいです。各アプリの今後の展開にも注目ですね!

追記

(3.29.2013)
「吹き出し」は “speech bubble” の他に “speech balloon” とも言います!

speech balloon | The Free Dictionary

speech balloon: A graphic element taken from comic books that is widely used to convey messages in all forms of publications, including Web sites. The balloon is a bubble filled with text that points to a person or human-like object. Also called “speech bubbles,” “voice bubbles,” “word balloons” and “text balloons.”

(”voice bubbles” はあまり見かけませんが、”word balloons” や “text balloons” も確かに使われています!)

今回こうして追記できたのは、Twitter で大滝詠一さんの「スピーチバルーン」を教えていただいたおかげです。ありがとうございました!ああ、ほんまええ曲です〜

※アイキャッチ画像:by IntelFreePress [CC BY-SA 2.0 (http://creativecommons.org/licenses/by-sa/2.0/)], via Flickr