火星探査機キュリオシティの着陸のニュースで耳にした「geek」の意味とは?
5日に大きなニュースになった NASA の火星探査機(rover)『キュリオシティ(@MarsCuriosity)』の火星着陸。私とジェガーさんも、生中継でしっかりその瞬間を見ました!その時の NASA の様子が下の映像なんですが、これを見て私びっくり。
NASA の職員たちの喜びようが半端じゃありません。文字どおり飛び上がって喜んではります。
私は『キュリオシティ』に対する予備知識が全くなかったため、ここまで激しく飛び上がるということは、キュリオシティが着陸することはそんなに難しいことやったん?・・・と興味を持ちながらニュースを見ていると、”Mars geeks” という言葉を耳にしました(0:55)。
ポイント
“geek” は、日本語で辞書を引くと「オタク、マニア」と書かれています。
- a carnival performer often billed as a wild man whose act usually includes biting the head off a live chicken or snake
- a person often of an intellectual bent who is disliked
- an enthusiast or expert especially in a technological field or activity
(一般的に “geek” は3番目の意味で使われることが多いですが、2番目のようにネガティブな意味合いを含むこともあるので、自分で使う場合は使い方に注意する必要があると思います。SearchCIO-MidMarket の記事 によると、もともとは 1. のような特殊芸をするパフォーマーに対して使われていたそうで、そこから他の意味に派生していったようです。)
つまりリポーターは、大喜びする NASA の職員たちを “火星オタク(あるいは火星マニア)” と言っていたのですね!
補足
似た言葉で “nerd” というのもあって、これもよく耳にするのでメモしておきます。
nerd: an unstylish, unattractive, or socially inept person; especially : one slavishly devoted to intellectual or academic pursuits
“nerd” と “geek” の特徴の違いについては、下の図がわかりやすかったです。
この図によると、「頭が良くて内向的」なのが “dweeb”、「没頭する何かがあって内向的」なのが “dork”、「頭が良くて没頭する何かがある」のが “geek”、そして「頭が良くて没頭する何かがあって内向的」なのが “nerd” ということになります。”geek” と “nerd” の主な違いは、社交的か否か、というところでしょうか。両者の具体的なイメージについては、下のリンクにインフォグラフィックがありました。
GEEK vs. NERD Infographic – News | GeekTyrant
若干 “nerd” のイラストのひどさが気になりますが、下の図によると、”geek” の見かけもかつてはこんな感じで、だんだん “geek 2.0” に進化していったみたいです。
翻訳記事もありました→ 英語の「オタク」:ギークとナードの違いは?| wired.jp
というわけで、NASA の “Mars geeks” がおよそ2000億円($2.6 billion)かけてせっせと開発してきた火星探査機。冒頭のニュースによると、事前に着地までに必要な各動作のテストはしていたそうですが、いかんせん地球と火星の環境が異なるため、実際に火星で着地に成功するかどうかはやってみないとわからない、という状況だったようです。そりゃ、飛び上がって喜ぶわけです。
特に着陸する直前の7分間は「恐怖の7分間(Seven Minutes of Terror)」と呼ばれていたそうで、下のビデオ(英語字幕付き)を見るといかに難易度の高いことを行っていたかがわかります。
今後 『キュリオシティ』 は火星に生命が果たして存在していたのか(あるいは今も存在しているのか)などを調べていくそうです。いや〜結果が楽しみです!
日本でも9月に特番組まれるみたいです→ 火星 大冒険!~地球外生命を発見せよ~ | NHK宇宙チャンネル
復習
Q. 最初のビデオの 0:28 の部分では、”Look at that!” という表現が使われています。この場合の耳は何だったでしょう?
A. P&G『Raising an Olympian』で耳にした「Look at that!」の意味とは?