映画『6才のボクが、大人になるまで。』のインタビュー映像で耳にした「reunion」の意味とは?

映画祭で見かけた「on standby」の意味とは?』という記事で観たい観たいと言っていたリチャード・リンクレイター(Richard Linklater)監督の最新作『6才のボクが、大人になるまで。Boyhood)』(日本では11月14日公開予定)がついに一般公開されたので、観てきました!



これは、リンクレイター監督が2002年から12年間にわたって、ある一人の少年の成長を追った作品。今年の第64回ベルリン国際映画祭(Berlin International Film Festival)で銀熊賞(監督賞)を受賞しています。

映画を観た後にハリウッド・リポーター誌(The Hollywood Reporter @thr)のインタビュー映像を観てみると、リンクレイター監督が撮影当時の様子について、”It was like a family reunion in a certain way.”(2:17)と語っていました。

ポイント

“reunion” は「同窓会」という意味です。

reunion | Macmillan Dictionary

  1. a social event for people who have not seen each other for a long time, for example members of the same family or people who studied or worked together
  2. a situation in which people meet each other again after a period of time when they have been separated

(2. は、長年の時を経た「再会」という意味です!)

つまりリチャード・リンクレイター監督は、「なんていうか、ある意味親族会みたいなもんでしたね」と言っていたのでした。

補足

冒頭のインタビュー映像で、リンクレイター監督はこうも語っています。

I was trying to write something about childhood, and I couldn’t pick one moment. So I had this idea, “Could you, you know, just shoot a little bit and have it evolve?

(子どもの頃を描きたかったんですけど、これといった瞬間が選べなかったので、「ちょっとずつ撮って、どうなるか観てみない?」と思ったんですよね。)(0:21)

Variety 誌の『‘Boyhood’: Richard Linklater on Ethan Hawke, Ellar Coltrane Film』(6.25.2014)という記事によると、毎年ブレインストーミングをしながら3〜4日間撮影して、それを12年間繰り返したそう。1回の撮影は15分くらいの長さにしかなっていませんが、12年分つなげると180分、およそ3時間になります。作品の上映時間が2時間45分なので、納得。

でも、たとえ1年間に撮影する期間が3〜4日だったとしても、それを12年間続けるのは並大抵のことではなかったに違いません。私は立派に自立した主人公メイソン(Mason)の姿に、人の成長の奥深さを感じずにはいられませんでした。そういう意味では、フィクションでありながらドキュメンタリー映画のような、なんとも不思議な映画です。

ちなみに、この映画にはリンクレイターの娘さんも出演しています。メイソンの姉サマンサ(Samantha)を演じているのが、ローレライ・リンクレイター(Lorelei Linklater)さん。

ハフィントン・ポスト誌(The Huffington Post @HuffingtonPost)のインタビューによると、ローレライさんの配役は父が望んだわけではなく、本人の希望だったみたいですが、父親としても娘の成長を自分の “作品” として残せるのはめちゃくちゃ良い機会だったに違いありません。

『Boyhood』なので基本的に息子メイソンが主人公ではあるのですが、人によってはこの映画は『Parenthood』だったでしょうし、リンクレイター監督にとってはきっと『Girlhood』だったはず。

私は以前からリチャード・リンクレイター監督のことをかなりリスペクトしているのですが、この作品を観てますますリンクレイター監督に対するリスペクトが高まりました。「ありそうでなかった映画」を作るのが本当に上手な方です。

次は映画のどんな限界に挑戦してくれるのか、今から楽しみです。