俳優ロビン・ウィリアムズとパーキンソン病の関係について書かれた記事で目にした「perfect storm」の意味とは?

8月11日、俳優ロビン・ウィリアムズ(Robin Williams)さんが63歳という若さで他界しました。自殺したと見られていて、鬱病の影響が心配されていましたが、その後ロビン・ウィリアムズさんの妻の声明により、初期のパーキンソン病を患っていたことが発覚。

いろいろとロビン・ウィリアムズさんに関する記事を読んでみたところ、”perfect storm” という言葉を何度か目にしました。下の見出しにも登場しています。

ポイント

“perfect storm” は、直訳すると「完璧な嵐」となりますが、いわゆる「最悪な事態」という意味です。

perfect storm | Macmillan Dictionary

perfect storm: a very unpleasant situation in which several bad things happen at once

(悪いことが一度にいくつも重なった状態を指すんですね。)

つまり上記の見出しは、『最悪の事態:パーキンソン病が鬱病を悪化させた可能性』となっていたのでした。

補足

フォーブズ誌(@Forbes)の記事『Why Parkinson’s Disease Is So Scary: No Cause, No Cure. But It’s Not A Killer.(どうしてパーキンソン病はそんなに怖いのか:原因もなければ治療法もない。しかし、死に至らせるものでもない)』には、もともと鬱病を抱えていたところにパーキンソン病であることが発覚したことが、”perfect storm” を引き起こしたのではないかと書かれていました。

For Williams, knowing that his Parkinson’s would progressively get worse was “an additional fear and burden in his life,” a family friend told CNN.

(ウィリアムズにとって、パーキンソン病がどんどん悪化すると知ったことが「人生にさらなる恐怖と重荷を与えた」と、家族ぐるみの友人は CNN に語っている。)

via Why Parkinson’s Disease Is So Scary: No Cause, No Cure. But It’s Not A Killer.

このフォーブズの記事によると、アメリカには現在パーキンソン病の患者が約100万人いるそうです。有名人でも、俳優マイケル・J・フォックス(Michael J. Fox @realmikefox)さんや元プロボクサーのモハメド・アリ(Muhammad Ali @MuhammadAli)さんなどがパーキンソン病と闘っています。

For Parkinson’s patients, the constellation of symptoms can vary widely. Tremors and vocal spasms are common; some sufferers even find themselves unable to walk through doors, feeling as though their feet are stuck to the ground.

(パーキンソン病患者の病状は幅広い。震えや声帯の痙攣が一般的だが、歩いてドアを通れない人もいる。足が地面に固定されているように感じてしまうのだ。)

via Why Parkinson’s Disease Is So Scary: No Cause, No Cure. But It’s Not A Killer.

体を張ったコメディや、早口のおしゃべりを武器にキャリアを積み上げてきたロビン・ウィリアムズさんにとっては特に、これらの症状が想像を絶する恐怖だっただろうと記事は伝えています。

There’s no single test to detect for Parkinson’s, and no clear indication of what causes it in certain patients, although doctors technically understand what happens: Certain neurons malfunction and die off, leading the brain to stop producing dopamine that’s an essential chemical for regulating movement. Older men like Williams are at an elevated risk for the disease, but about 10% of patients suffer from young-onset Parkinson’s, which means they were diagnosed before they were 40 years-old.

(パーキンソン病を判別するテストはなく、患者によってははっきりした原因もわからない。だが厳密に何が起こっているかについては医師たちによって理解されている。特定の神経が機能不全となって死に絶え、動きを統制するのに欠かせない物質であるドーパミンを脳が放出しなくなるのだ。ウィリアムズのような高齢者においてはこの病気のリスクが高まるものの、患者全体の10%は若い頃に発症し、40歳になるまでにはパーキンソン病と診断されている。)

via Why Parkinson’s Disease Is So Scary: No Cause, No Cure. But It’s Not A Killer. – Forbes

パーキンソン病患者の中で鬱病を発症する割合は60%。パーキンソン病財団(Parkinson’s Disease Foundation)によると、鬱病の症状は「最も見過ごされやすい症状」だそうです。そして、ロビン・ウィリアムズさんの場合も、鬱病に加えて身体的にも病状が進行していったことが、”perfect storm” につながった可能性が指摘されています。

Advocates continue to chase a cure, hoping that new research into brain functions and stem cells will lead to a breakthrough. They’re also focused on helping patients carefully managing the disease, and a new smart watch from the Michael J. Fox Foundation may support that goal — the device is designed to automatically track Parkinson’s patients’ gait and movement.

(支援者たちは治療法を求め続け、脳機能や幹細胞についての新しい調査が道を開くことを望んでいる。患者が病気を入念に管理できるための支援にも注力しており、患者の歩行や動きを自動追跡するマイケル・J・フォックス財団の開発した新しいスマート・ウォッチは、その目的を助ける可能性がある。)

via Why Parkinson’s Disease Is So Scary: No Cause, No Cure. But It’s Not A Killer. – Forbes

マイケル・J・フォックスさんは1991年に30歳という若さでパーキンソン病と診断され、1998年に病気を公表。2000年にセミリタイアして『Michael J. Fox Foundation』を設立し、治療法の研究や患者支援に尽力してきました。俳優としては、昨年9月に放映開始となった『The Michael J. Fox Show』で本格復帰を果たしています。

マイケル・J・フォックスさんやモハメド・アリさんも、Twitter でロビン・ウィリアムズさんに追悼の意を示しています。


ロビン・ウィリアムズさんのご冥福をお祈りします。