スタンフォード大学の奨学金制度引き上げに関する記事で目にした「endowment」の意味とは?

今月上旬に気になったニュースと言えば、スタンフォード大学(Stanford University)の奨学金制度改定。

ウォール・ストリート・ジャーナル(@WSJ)紙の記事『Stanford Extends Free Tuition to More Middle-Class Students(スタンフォード大、より多くの中間層の学生に授業料無料を拡充)』を読んでみました。

すると、「endowment」という単語が2回出てきました。

Private universities with flush endowments started the trend.

via Stanford Extends Free Tuition to More Middle-Class Students – WSJ

Harvard’s endowment is the largest in the country at $36 billion; Stanford is the fourth largest at $21 billion.

via Stanford Extends Free Tuition to More Middle-Class Students – WSJ

ポイント

“endowment” は「寄付金」という意味です。

endowment | Cambridge Dictionaries (American English)

endowment: a gift of money that will provide an income for a college or university, a hospital, or other organization:

(大学や病院、その他の組織に、収入として贈られるお金のことなんですね。)

つまり一文目は「この風潮は、景気の良い寄付金を得た私立大学から始まった」、そして二文目は「ハーバード大学の寄付金が国内で最も多く360億ドル、スタンフォード大学は4番目で210億ドルとなっている」と書かれていたのでした。

補足

スタンフォード大はこれまで世帯年収10万ドル以下の家庭の学生の授業料を無料にしていましたが、今年度入学(2019年度卒業予定)の学生より、世帯年収12万5千ドル以下の家庭の学生まで無料にするそうです。

Students from families with incomes below $65,000 also will receive free room and board, and families earning up to about $225,000 also may qualify for financial assistance, especially if more than one family member is enrolled in college, according to the school.

(同大学によると、世帯年収6万5千ドル以下の家庭の学生においては、部屋代と食事代も無料。家族に大学生が複数人いる場合など、最大世帯年収22万5千ドルの家庭まで財政支援が適用され得る。)

via Stanford Extends Free Tuition to More Middle-Class Students – WSJ

ただし、対象学生はキャンパス内アルバイトなどで年間5000ドル以上大学に奉仕する必要があります。

ちなみにスタンフォード大の授業料(tuition)は年間45,729ドル。部屋代・食事代は年間14,107ドルとなっています。

The move is part of a trend among colleges to earmark aid for students who traditionally haven’t qualified for help but are graduating with increasing debt as college costs continue to rise. The average debt of a borrower was $33,050 last year, up from $15,313 in 1993 in inflation-adjusted dollars.

(この動きは昨今の大学の風潮の一つ。本来支援が受けられず、大学費用が上がるにつれて卒業時に借金が嵩む学生たちに向け、多くの大学が支援を割り当てている。1993年時の借り主の負債額の平均はインフレ調整後の額で15,313ドルだったが、昨年は33,050ドルだった。)

via Stanford Extends Free Tuition to More Middle-Class Students – WSJ

記事によると、カリフォルニア州も世帯年収15万ドル以下の家庭の学生に向けて奨学金制度を開始。ペンシルバニア州でも、世帯年収11万ドル以下の家庭の学生に2000ドルの資金援助を実施しています。また、ミネソタ州も世帯年収12万ドル以下の家庭の学生に最大5000ドルの資金援助を実施する見込み。

これらの先陣を切ったのはハーバード大学で、6年前に世帯年収6万5千ドル〜15万ドルの家庭の学生に対する助成金を増やし、世帯年収6万5千ドル以下の家庭に関しては学費一切を無料にしました。

Nationally, nearly three quarters of undergraduates now leave school with loans that average about $30,000. At Stanford, just 23% of undergraduates leave with debt. The hard part remains getting in: Stanford accepted 2,144 of 42,487 applicants for the 2015-16 school.

(全国的に、学部生全体の4分の3近くは卒業時に平均3万ドルの学生ローンを抱える。一方スタンフォード大では、卒業時に借金を抱える学生は全体の23%。しかし、同大学の最大の難所は、入学でもある。2015〜2016年度は受検者数42,487人のうち、合格者は2,144人だった。)

via Stanford Extends Free Tuition to More Middle-Class Students – WSJ

参考までに、アメリカでよく知られる大学の奨学金制度のページをまとめてみました。

大学 奨学金制度に関する情報
ハーバード大学 https://college.harvard.edu/financial-aid/how-aid-works/harvard-financial-aid-initiative
スタンフォード大学 http://financialaid.stanford.edu/undergrad/how/parent.html
マサチューセッツ工科大学(MIT) http://web.mit.edu/facts/tuition.html
イェール大学 http://admissions.yale.edu/financial-aid-prospective-students
プリンストン大学 https://admission.princeton.edu/financialaid
カリフォルニア大学(UC)系列 http://www.brown.edu/about/administration/financial-aid/
コロンビア大学 https://cc-seas.financialaid.columbia.edu/
ブラウン大学 http://www.brown.edu/about/administration/financial-aid/
デューク大学 https://financialaid.duke.edu/
コーネル大学 http://finaid.cornell.edu/
カーネギーメロン大学 http://www.cmu.edu/finaid/
ニューヨーク大学 https://www.nyu.edu/admissions/financial-aid-and-scholarships.html
ボストン大学 http://www.bu.edu/finaid/
ワシントン大学 http://www.washington.edu/students/osfa/

ちなみに、授業料を支援しているのは、大学や州政府だけではありません。私のいるところを代表する企業の一つスターバックス(@starbucks)も、従業員に向けた大学授業料負担プラグラムを昨年から実施しています。

こういう企業の取組みも、すごく面白いです。