マレーシア航空の再起について書かれた記事で目にした「carrier」の意味とは?

これまでブログで取り上げていませんでしたが、マレーシア航空の事件については、私もニュースを追って様子を見ていました。3月に MH370 便が行方不明になり、事件が解決したら記事にしようと思っていると、7月に今度は NH17 便が墜落する事件が発生。


Boeing 777-200ER Malaysia AL (MAS) 9M-MRO - MSN 28420 404 (9272090094).jpg

(”Boeing 777-200ER Malaysia AL (MAS) 9M-MRO – MSN 28420 404 (9272090094)Laurent ERRERA from L’Union, France – Boeing 777-200ER Malaysia AL (MAS) 9M-MRO – MSN 28420/404
Uploaded by russavia. Licensed under CC BY-SA 2.0 via Wikimedia Commons.)

CNN Money に『3 things Malaysia Airlines must do to survive(マレーシア航空が生き延びるためにすべき3つのこと)』という記事が出ていたので、気になって読んでみたところ、”carrier” という単語を何度も目にしました。

It hadn’t turned a profit in years, efforts to compete with low-cost carriers had failed, and the need for yet another government bailout was growing.

via 3 things Malaysia Airlines must do to survive – Jul. 31, 2014

Analysts argue that Malaysia Airlines needs to slim down, and drop some of the flashy features of a flag carrier, in order to compete.

via 3 things Malaysia Airlines must do to survive – Jul. 31, 2014

ポイント

“carrier” はこの場合、「航空会社」という意味で使われています。

carrier | Longman Dictionary

  1. a company that moves goods or passengers from one place to another
  2. a military vehicle or ship used to move soldiers, weapons etc
  3. medical someone who passes a disease or gene to other people, especially without being affected by it themselves
  4. something used for carrying something
  5. [British English] a carrier bag
  6. [American English] a company that provides a service such as insurance or telephones

(6. のように「携帯のキャリアを変える」という言い方は日本語でもしますが、アメリカ英語だったんですね!)

つまり一文目は「〔マレーシア航空は〕もう何年も利益を生んでおらず、低コストの航空会社に対する競争努力にも失敗し、政府への緊急援助の追加要請が増えていた」、そして2文目は「競争力を高めるため、専門家たちは国を代表する航空会社の規模を縮小し、華々しい商品をいくつか手放す必要性を説く」と書かれていたのでした。

補足

というわけで、マレーシア航空の再起に向けた3つの案を詳しく見てみたいと思います。

<ビジネスを再編する(Restructure the business)>

マレーシア航空が経営に苦しんでいたのは、NH 17 便機が墜落する以前から。同航空会社の持ち株の70%を占めるマレーシアの政府系ファンド『カザナ・ナショナル(Khazanah Nasional)』は、民営化を考慮していると言われています。

After taking the business private, management could sell some desirable assets, including Firefly, its budget unit. The state investor could then reduce its stake in the leaner company, opening the door to new investors.

(ビジネスを民営化させたら、経営陣はファイヤーフライなど望みのある資産を売却できるだろう。そしてファンドは、航空会社のスリム化を実現後、出資を減らし、新しい投資家たちに門戸を開放できるだろう。)

via 3 things Malaysia Airlines must do to survive – Jul. 31, 2014

<大きく予算削減(Cut costs in a big way)>

Abdul Aziz said Malaysia Airlines needs fewer full-service flights, and more discount fares. The airline also needs to lower food costs and increase seat counts.

(〔元マレーシア航空 CEO の〕アブドゥル・アジズ氏は、マレーシア航空はフルサービスのフライト数を減らし、割引運賃を増やす必要があると語る。機内食のコストを下げ、座席数を増やす必要も求められる。)

via 3 things Malaysia Airlines must do to survive – Jul. 31, 2014

ただし、勢力の強い同社の労働組合が大規模な変化を受け入れる可能性は低いです。

<見方を変える(Change perceptions)>

おそらく、今後の見込み客にとって MH370 便と MH17 便の事件は忘れられないものとなり、それこそがマレーシア航空にとって最大の困難になると考えられます。

航空会社は、大惨事の後にロゴや色彩設計をよく変更します。1985年にあった墜落事故後の JAL もそうでした。一方、マレーシア航空の場合は一歩進んで、社名変更する考えも提案されています。

果たしてそこまでする必要があるかは議論の分かれるところですが、これは航空会社だけの問題というよりは、マレーシアという国家そのものに関わる問題でもあるので、イメージ回復は必至です。

USA Today の記事『Hard for Malaysia Airlines to survive after two disasters』によると、マレーシア航空が国営航空会社として最初に商用便を所有したのが1947年。ペナン(Penang)州、マレーシア、シンガポール間で就航し、その後10年以内に国際線も始まりました。

現在、1日の利用客数は約37,000人。1日あたり250便以上を就航していて、約80箇所の目的地とつながっています。2011年度の収益は約45億ドルで、収益規模としてはマレーシア航空よりも小規模の格安航空会社ジェットブルー航空(JetBlue)に匹敵するそう。

果たしてマレーシア航空はどう立ち上がるのでしょうか。