カリフォルニア州で起こった銃乱射事件に関する記事で目にした「assault」の意味とは?

今週、カリフォルニア州のサン・バーナーディーノ(San Bernardino)というところにある福祉施設で銃乱射事件が発生し、14人が死亡、21人が負傷する事態となりました。

事件の状況を把握するため、いろいろと記事を読んでいたところ、”assault” という単語を何度も目にしました。

Suspects dressed for assault

via 14 killed in San Bernardino shooting; suspect ID’d – CNN.com

Panic, chaos and rumor gripped this largely working-class community about 60 miles east of Los Angeles as the attackers carried out the nation’s worst mass shooting since the assault on an elementary school in Newtown, Conn., nearly three years ago.

via San Bernardino Shooting Kills at Least 14; Two Suspects Are Dead – The New York Times

ポイント

“assault” は「攻撃」という意味です。

assault | Longman Dictionary

  1. the crime of physically attacking someone
  2. a military attack to take control of a place controlled by the enemy
  3. a strong spoken or written criticism of someone else’s ideas, plans etc [= attack]
  4. an attempt to achieve something difficult, especially using physical force

(3. のように言葉に使われると「批判」、4. のように困難などに使われると「(特に体力的な)挑戦」という意味にもなります。)

つまり CNN(@cnn)の記事では「容疑者は武装」、そしてニューヨーク・タイムズ紙(@nytimes)の記事では「約3年前にコネチカット州の小学校で起きた事件以来最悪の銃乱射事件が発生し、パニック、カオス、そしてさまざまな噂情報が、ロサンゼルスから東へ60マイル程のところにある労働層地区を捉えた」と書かれていたのでした。

補足

先月にパリで同時多発テロ事件があったばかりなので、私も事件を知った時は身震いしましたが、テロの疑いは持たれつつも、まだ明確な関連付けはされていません。(※追記あり。記事下部参照)

その代わり、アメリカは銃乱射事件が多いので、銃乱射事件に関する記事がたくさん出ていました。その中でも私が気になったのは、ワシントン・ポスト紙の『San Bernardino shooting: 11 essential facts about guns and mass shootings in America(サン・バーナーディーノ銃乱射事件:アメリカの銃と銃乱射事件に関する11の事実)』という記事。

記事には以下の11の質問に対する回答が掲載されていました。

  1. How common are mass shootings in the United States?(アメリカでは銃乱射事件はどれくらい頻繁に起こっているのか?)
  2. How many people own guns?(銃所有人口は?)
  3. Are mass shootings becoming more common?(銃乱射事件の発生頻度は上がっているのか?)
  4. When were deadliest shootings in U.S. history?(全米史上最も凶悪な銃乱射事件があったのは?)
  5. Is the United States an especially violent place, compared to other countries?(アメリカは他国と比べても特に危険?)
  6. Where is violence most common in America?(アメリカで最も危険が多い地域は?)
  7. Is the number of guns related to the number of homicides?(銃の数と殺人事件数の関連性は?)
  8. Is gun control reduce gun-related deaths?(銃規制と銃関連死亡数の関連性は?)
  9. Is there public support for gun control?(銃規制に対する公的援助は?)
  10. Do most Americans support gun control policies?(銃規制政策を支持するアメリカ人の割合は?)
  11. How do mass shootings affect public opinion on this issue?(銃乱射事件が銃規制問題に対する世論に与える影響は?)

この中で、いくつか私が気になった質問と解答をピックアップしてみます。

  1. アメリカでは銃乱射事件はどれくらい頻繁に起こっているのか?(How common are mass shootings in the United States?)
  2. マザージョーンズ(@MotherJones)誌の調べ『A Guide to Mass Shootings in America』によると、1982年以降全米31州で72件の銃乱射事件が記録されているそうです。

    しかし、銃乱射事件の定義は明確なものがありません。マザー・ジョーンズ誌の記事では以下のように定義されています。

    1. 最低4人の命が奪われた場合(The shooter took the lives of at least four people. )
    2. 犯人が主に一人の場合 ※例外あり(The killings were carried out by a lone shooter.)
    3. 銃乱射が公的な場所で起こった場合(The shootings occurred in a public place.)
    4. 犯人も死亡または負傷した場合(If the shooter died or was hurt from injuries)
    5. 場合に応じ、短期間で起こる連続殺人も該当(We included a handful of cases also known as “spree killings”)

    また、米国議会図書館の議会調査局(Congressional Research Service)が2013年に発表した調査『Public Mass Shootings in the United States: Selected Implications for Federal Public Health and Safety Policy 』は、テロや犯罪利益が目的の場合は銃乱射事件の定義に含めないとしています。

  3. 銃所有人口は?(How many people own guns?)
  4. 銃所有率は減少しているものの、それでも全所帯数の3分の1が銃を所持しているそうです。ピュー研究所が昨年発表した調査『The demographics and politics of gun-owning households』によると、銃の犠牲者は黒人の方が白人よりも多いものの、銃所有率は黒人19%と比べて白人41%と、白人の方が高め。

    銃所有者はある程度年齢が上で、郊外に住んでいる白人が多く、特に南部地方に集中していると指摘されています。

  5. 銃乱射事件の発生頻度は上がっているのか?(Are mass shootings becoming more common?)
  6. FBI が昨年発表した調査『A Study of Active Shooter Incidents in the United States Between 2000 and 2013』によると、やはり銃乱射事件の発生数は近年増加傾向のようです。2000年から2013年の調査期間のうち、最初の7年における銃乱射事件発生数は平均6.4件だったのに対し、後半7年は平均16.4件に増加。

    特に近年は銃乱射事件が凶悪化の傾向にあることもワシントン・ポスト紙によって指摘されています。

  7. Is the United States an especially violent place, compared to other countries?(アメリカは他国と比べても特に危険?)
  8. デューク大学の社会学者、キーラン・ヒーレイ(@kjhealy)氏の調べによると、”assault” による死亡率は OECD 諸国の中でアメリカが断トツでトップ。

    ただしアメリカの歴史を振り返れば、1970年代後半をピークに死亡数は減少の一途を辿っているようです。

    ちなみに同教授によると、全米で最も危険が多い地域と言われているのは、南部とのこと。もっとも少ないのは北東部となっています。

ちなみに今回銃乱射事件が発生したのは職場だったということで、ロサンゼルス・タイムズ紙がいつ起こるかわからない銃乱射事件に対する身の守り方に関する記事も出していました。

ツカウエイゴでも、過去に銃乱射事件に対処する訓練ビデオを紹介しています。

今回の事件が果たしてテロ関連なのかそうではないのかはわかりませんが、アメリカ国内においては銃乱射事件はますます要注意となりそうです。

追記(12.5.2015)

その後、今回の事件はテロと関連付けられています。