ジョナサン・アイブ氏のインタビュー記事で目にした「articulate」の意味とは?

今週『日常会話で使われる「Let’s say」「say」の意味とは?』という記事で、話題の Apple Watch を取り上げましたが、Apple Watch 発売にあたって私がもう一つ気になったのは、ジョナサン・アイブ(Jonathan Ive)氏の心の中でした。

そこでいろいろ彼に関する記事を読んでいると、ガーディアンズ誌(@guardian)に『What Jony Ive has said about the Apple Watch(アップル・ウォッチについてジョニー・アイブが語ったこと)』という記事を発見。

さっそく読んでみると、フィナンシャル・タイムズ(@financialtimes)による独占インタビュー記事が紹介されていたので、今度はそっちを読んでみることに。すると “articulate” という単語が2回出てきました。

He talks quietly and articulately in an accent unaffected by two decades in America.

via The man behind the Apple Watch – Technology – How To Spend It

While people might not be able to articulate why they care and why they prefer one thing over the other, I really think that most people are very discerning.

via The man behind the Apple Watch – Technology – How To Spend It

ポイント

“articulate” は「明瞭な」という意味です。

articulate | Macmillan Dictionary

  1. able to express your thoughts, arguments, and ideas clearly and effectively
  2. articulate writing or speech is clear and easy to understand
  3. [BIOLOGY] an articulate animal has joints (=parts of the body where two bones meet)

(「はっきりしていて伝わりやすい」というニュアンスです!)

つまり一文目は「彼はアメリカに20年いても全く影響を受けていない〔ブリティッシュ・〕アクセントで、静かにはっきりと物語った」、そして二文目は「たとえ気になった理由や、一方をもう一方より好む理由をはっきりと言葉にできなくても、ほとんどの人は差異を認識していると私は強く思っています」と書かれていたのでした。

補足

ジョニー・アイブさんの父親は、銀細工師(silversmith)。ジョニーさんは7、8歳の頃から絵が好きだったそうです。

I was just fascinated by our physical environment and intrigued by why things were the way they were. ‘Why is the handle on the top?’, ‘Why is the hinge that shape?’” This curiosity continues to define him today.

(「私は自分たちを取り巻く物理的環境に興味をひかれ、物事がどうしてそうなっているのかに好奇心をそそられました。『どうして上にハンドルがついてるんだろう?』『どうして蝶番はあの形なんだろう?』と。」その好奇心が現在も彼を定義し続けている。)

via The man behind the Apple Watch – Technology – How To Spend It

芸術学校を出てデザイン・スタジオに務めた後、ジョニーさんは1992年にアップルに入社。

I was inherently sceptical and didn’t like using a computer at art school. I remember discovering the Mac just at the end of my course. What shocked me was that via this object I became aware of the people who had designed, developed and made it. So in a way I wasn’t actually that interested in the Mac itself, but did have a clear sense of the humanity within it.

(私は本質的に懐疑的で、芸術学校でコンピュータを使うのは好きではありませんでした。過程の最後になってやっとマックの存在に気付いたのを覚えています。衝撃的だったのは、その物体を通してそれをデザインし、開発し、作り上げた人たちの存在を自分が意識したことです。マックそのものに興味を持ったというよりは、その内にある人間性についてはっきりとした意識を持ったという感じです。)

via The man behind the Apple Watch – Technology – How To Spend It

ただし、ジョニーさんが本当に本領を発揮できるようになったのは、スティーブ・ジョブズさんがアップルに戻ってきてからでした。

“It’s easy to forget this now, but back in the 1990s the preoccupation was with technology. The conversation was about chip speed and hard-drive size. We moved that on to include: ‘What colour do I want?’”

(「今となっては忘れがちですが、1990年代当時、人々の最大の関心事は技術でした。会話は専らチップのスピードやハード・ドライブのサイズが中心。その中で私たちは「何色が良いだろう?」ということなどを考えていました。)

via The man behind the Apple Watch – Technology – How To Spend It

そうしてできたのが iMac(1998年)。

IMac G3 Indigo.jpg

(”IMac G3 Indigo” by Carl Berkeley – originally posted to Flickr as iMac G3 500Mhz (2001) “Indigo”. Licensed under CC 表示-継承 2.0 via ウィキメディア・コモンズ.)

iMac がファッションをコンピュータに取り入れたものだったとしたら、今度の Apple Watch はファッションと技術と高級品の融合を目指したものと言えます。

アップルは近年、サンローランYves Saint Laurent)やバーバリー(Burberry)の元 CEO を引き入れたり、著名プロダクト・デザイナーのマーク・ニューソン(Marc Newson)氏を迎えたりして、高級品市場への参入に意欲を見せていました。

ジョニー・アイブさんは Apple Watch に対して、こう語っています。

“One of the things that struck me,” says Ive, “was how often I’d look at my watch and have to look again quite soon afterwards, because I hadn’t actually comprehended what the time was. If I had looked at something on my phone, because of the investment involved in taking it out of my pocket or my bag, I would certainly pay attention. I quite like this sense of almost being careless and just glancing. I think for certain things the wrist is the perfect place for this technology.”

(一つ思ったのは、時計はどんなに頻繁に確認しても、何時だったのかちゃんと理解できていなくて、すぐにまた確認してしまうことでした。こと電話に関しては、ポケットや鞄からわざわざ取り出すという動作があるために、しっかり注意を払います。私はこの、ほとんど不用心に、さっと確認する感覚がけっこう好きです。腕こそがこの技術を試す最適の場所である場合もあると思います。)

via The man behind the Apple Watch – Technology – How To Spend It

アップルの商品は使ってみて初めてニーズに気付くものが多いので、Apple Watch も使ったらやっぱり手放せなくなってしまいそうです。

冒頭のガーディアンズ誌にはさらにニューヨーカー誌(@NewYorker)の記事も紹介されているので、ぜひそちらもチェックしてみてください:

ちなみにニューヨーカー誌の記事はアホほど長いので、私は途中でギブアップしました。

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