ベネディクト・カンバーバッチ主演『ハムレット』のセリフで耳にした「apprehension」の意味とは?

先月のことになりますが、イギリスの国立劇場『ロイヤル・ナショナル・シアター』(@nationaltheatre)が話題になった舞台の映像を映画館で上映する『ナショナル・シアター・ライブNational Theatre Live)』ので、ベネディクト・カンバーバッチ(Benedict Cumberbatch)さん主演『ハムレット(Hamlet)』を観てきました。

その予告編で、ハムレットの以下の有名なセリフのくだりが使われていました。

What a piece of work is a man, how noble in reason, how infinite in faculties, in form and moving how express and admirable, in action how like an angel, in apprehension how like a god! the beauty of the world, the paragon of animals—and yet, to me, what is this quintessence of dust?

ポイント

“apprehension” は、「不安」「心配」という意味です。

apprehension | Macmillan Dictionary

  1. a feeling of worry or fear that something bad might happen
  2. [FORMAL] the act of arresting someone

(特に、何か悪いことが起こるかもしれないということに対する不安や恐怖の気持ちなんですね。)

つまりハムレットのセリフは以下のように解釈できます。

「人間とは何たる傑作か。理性は気高く、能力は限りなく、姿も動きも多様で優美で、直観力はまさに天使、 悟性は神さながら。この世の美の精髄、生あるものの鑑、それが人間。しかし、私には塵の塵としか思えぬ。」

補足

ベネディクト・カンバーバッチさんと言えば、今をときめく演技派俳優。私はもともと彼に対して「シャーロック・ホームズの人」くらいの印象しか抱いていなかったのですが、理論物理学者のスティーブン・ホーキング(Stephen Hawking)氏や、コンピュータの父と呼ばれる数学者アラン・チューリング(Alan Turing)氏など、これまでさまざまな難役をこなし、高い評価を得ています。

ハムレットもとてもクセのあるキャラクターですが、カンバーバッチさん熱演でお見事でした。以前ジュリー・テイモア監督が手がけた『夏の夜の夢(A Midsummer Night’s Dream)』を観に行った時もそうでしたが、舞台ならではの臨場感が味わえつつ、映画ならではの編集力で舞台を近い角度などから楽しめるのは、映画化された舞台のとても良いところ。どちらかというと落ち着いた印象のあるカンバーバッチさん、めっちゃ汗飛ばしてはりました。

しかし、やはりシェイクスピアは難しいです。イギリス英語である上、表現も古いので、私にはなかなかセリフの内容まで細かく理解して味わえません。一方ジェガーさんはシェイクスピアが大好きで、インターミッション中に「思わず涙出たわ〜」と言っているので、「どのシーンで?」と聞くと「あの場面のセリフで」

「シーンじゃなくて、セリフで涙出たん?」
「うん、言葉が美しすぎて」

ジェガーさんは『夏の夜の夢』を観賞した時も同じようなことを言っていましたが、私は言葉が美しすぎて涙が出たことがないので、何回聞いても衝撃的です。もはやジェガーさんのセリフが美しすぎて涙が出そうです。

家にはシェイクスピアの本がたくさんあるので、家に帰ってからさっそくジェガーさんとハムレットを復習しましたが、やっぱり私にはまだまだ難しいシェイクスピア。

ちょうどマイケル・ファスベンダー(Michael Fassbender)さんとマリオン・コティヤール(Marion Cotillard)さん主演の映画『マクベス(Macbeth)』(日本は2016年夏公開予定)の公開も始まったので、マクベスは家でジェガーさんと予習してから観に行きたいと思います!