映画『フィフス・エレメント』のレビュー記事で目にした「that’s not to say (that)」の意味とは?

先日、ジェガーさんと「キャンプアウト・ムービー」なるものに参加してきました。持ち物は「ブランケット」。毛布を持って会場に向かうと、さっそく皆さんくつろいではります。

Campout Cinema 1

実はこの会場、『EMP(Experience Music Project)』と呼ばれるミュージアムの一部で、マイクロソフトの共同設立者ポール・アレンさんによって2000年に設立されました。シアトル発祥のグランジ音楽に関する展示が一応メインですが、ポール・アレンさんは大の SF 好きでも知られていて、EMP は密かに SF コーナーもめちゃ充実しています。

この日上映されたのも、SF 映画の『フィフス・エレメント(The Fifth Element)』(1997)。

ジェガーさんも私も『フィフス・エレメント』は未見で、でも名前はよく聞くので一度観てみたいと思って行ったのですが、来ていた人たちはみんな大ファン。上映前に行われたトリビアクイズで解答しまくっていて、すっかり圧倒されてしまいました。

Campout Cinema 3

ところが、実際映画が始まってみると、拍子抜け。もっとシリアスな映画かと思っていたのですが、くだらないギャグ要素満載です。ジェガーさんも私も混乱して、帰宅後いろいろ映画のことを調べていると、映画評論家の故ロジャー・エバートさんの当時のレビューを発見しました。さっそく読んでみると、”That’s not to say” という表現が気になりました。

That’s not to say this is a good movie, exactly.

via The Fifth Element Movie Review (1997) | Roger Ebert

ポイント

“that’s not to say (that)” は、「〜というわけではない」という意味です。

that’s not to say (that) | Macmillan Dictionary

that’s not to say (that): used for adding a statement that corrects what you have just said or makes it less definite

(言ったことを正したり、不確定にしたりする時に添える言い方なんですね。)

つまりロジャー・エバートさんは、「だからといって別に良い映画というわけではない」と書いていたのでした。

補足

というわけで、ロジャー・エバートさんも冒頭からばっさり「くだらない映画認定」してはります。

“The Fifth Element,” which opened the Cannes Film Festival on Thursday, is one of the great goofy movies–a film so preposterous I wasn’t surprised to discover it was written by a teenage boy.

(木曜日にカンヌ国際映画祭の幕開けを飾った『フィフス・エレメント』は、最も優れた間抜け映画の一つだ。あまりにばかげていて、10代の男の子が書いたと言われても驚かなかった。)

via The Fifth Element Movie Review (1997) | Roger Ebert

この映画、カンヌ国際映画祭のオープニング上映作品だったんですね!気になるのは、「10代の男の子が書いた」と書かれているところ。

『フィフス・エレメント』の監督はリュック・ベッソンさんですが、なんとこの作品、リュック・ベッソンさんが16歳の頃に書いた作品だったそうです。

それを38歳で映画化するとは、さすが夢とロマンに溢れています。

That boy grew up to become Luc Besson, director of good smaller movies and bizarre big ones, and here he’s spent $90 million to create sights so remarkable they really ought to be seen.

(少年は、小規模の良作と大規模の不思議な作品を手がける監督リュック・ベッソンへと成長し、ついには9000万ドルを投じて、際立ちすぎて見ずにはいられない映像を創り上げてしまった。)

via The Fifth Element Movie Review (1997) | Roger Ebert

とは言っても、やはりロジャー・エバートさんは褒めているわけではありません。

Besson had been able to link those sights with a more disciplined story and more ruthless editing, he might have really had something.

(もしもベッソンがもっと物語の秩序を整え、潔く編集できていたら、映像とうまくつながって、実に素晴らしいものになっていただろう。)

via The Fifth Element Movie Review (1997) | Roger Ebert

以降、ロジャー・エバートさんは物語の説明と解説に入るのですが、最後の方まで「惜しい・・・でもベッソンやから仕方ない」という感情が滲み出てはりました。

The “Star Wars” movies look deep, even philosophical, in comparison, but never mind: We are watching “The Fifth Element” not to think, but to be delighted.

(比較すると『スターウォーズ』作品の方が深く、哲学的ですらあるが、もはや気にしない。『フィフス・エレメント』は考えるために見るのではなく、楽しむために見るのだから。)

via The Fifth Element Movie Review (1997) | Roger Ebert

ちなみに、イベントでは映画の途中にインターミッションがありました。




インターミッション中は、ミュージアムの展示が見られることになっていて、ジェガーさんと私は例のスターウォーズのコスチューム展(Star Wars and the Power of Costume)へ。

てっきりスターウォーズだけかと思いきや、いろんな映画のコスチュームや小道具がありました。

EMP 1

EMP 2

EMP 3

EMP 4

EMP 5

EMP 6

そして、『フィフス・エレメント』の衣装も。

EMP 7

ちなみにジェガーさんと私の『フィフス・エレメント』のハイライトは、青い女の人です。

インパクト強すぎて、夢に出てきそうです。